エジプト大統領“日本と関係強化”

1月18日 6時50分

エジプトのシシ大統領は、安倍総理大臣との会談で、ことし３月に予定されている議会選挙などを通じて民主化プロセスを推し進めていく考えを示すとともに、日本と政治や経済の分野で関係を一段と強めていく方針を示しました。

シシ大統領は、おととし７月、事実上のクーデターでイスラム組織「ムスリム同胞団」の政権を追放して実権を握り、去年５月の大統領選挙で圧倒的な支持を得て就任しましたが、一部の民主化勢力からは言論統制が強まっているなどと批判されています。
こうしたなか、エジプトを訪問した安倍総理大臣と１７日に会談したシシ大統領は「３月には議会選挙が予定されており、民主化によってエジプト本来の力を取り戻したい」と述べ、民主化プロセスを推し進めていく考えを示しました。
また、安倍総理大臣がテロ対策での協力を表明したことについて、「エジプトを後押しする発言に感謝したい」と述べるとともに、スエズ運河周辺の開発などへの日本企業の投資に強い期待を表明し、日本と政治や経済の分野で関係を一段と強めていく方針を示しました。
さらに、シシ大統領は安倍総理大臣に、政情不安を理由におととしから運航を休止しているエジプト航空の日本との直行便を近く再開することを決めたと伝えました。