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中国 欧州中央銀の量的緩和に理解と懸念1月23日 20時40分
ヨーロッパ中央銀行が量的緩和の導入を決めたことについて、中国の中央銀行に当たる中国人民銀行の幹部は、今回の政策変更に理解を示した一方で、大量の資金が市場に流れ込むことで、国際的な資本の流れが不安定になることなどに懸念を示しました。
ヨーロッパ中央銀行は22日、単一通貨ユーロの金融政策を決める理事会で、原油価格が大幅に下落し、ユーロ圏がデフレに陥るリスクが高まっていることなどから、各国の国債など幅広い資産を買い入れる量的緩和の導入に踏み切る方針を決めました。
これについて、中国人民銀行の潘功勝副総裁は23日、記者会見の中で「量的緩和策の決定はユーロ圏経済の回復に役立ち、外需が増えて中国の輸出にとっても有利となる」と述べて、ヨーロッパ中央銀行が量的緩和の導入を決めたことに理解を示しました。
その一方で、潘副総裁は「量的緩和により市場に大量の資金が供給されることは疑いがなく、今後の国際的な資本の流れに対する不確実性が高まった」と懸念を示しました。
また、中国の通貨、人民元の為替レートの動向については、量的緩和の導入でユーロ安が進み、ドルが相対的に高くなることに伴って、人民元安の圧力が強まる可能性があるとの見方を示しました。