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京都で首長級の古墳を新発見 「堂ノ上古墳」と命名

「堂ノ上古墳」の発掘現場。技師が指しているのが埴輪列(京都市西京区大原野)
「堂ノ上古墳」の発掘現場。技師が指しているのが埴輪列(京都市西京区大原野)

 京都市西京区大原野上里南ノ町の発掘調査で、古墳時代前期から中期(4~5世紀)の古墳が23日までに新たに見つかった。四角い方墳部分の一部とともに、円筒埴輪(はにわ)や葺石(ふきいし)が据え付けられた状態で出土した。乙訓地域の首長クラスの墳墓とみられ、市は「堂(どう)ノ上(うえ)古墳」と命名した。

 道路建設に伴う試掘で埴輪類が見つかり、市埋蔵文化財研究所が調査していた。古墳自体はかなり壊れていて埋葬部分は残っていなかったが、墳の北西部分が残存し、墳丘に貼り付けた葺石が確認された。平たん面では、ほぼ60センチ間隔で据え付けられた12基の円筒埴輪(直径約20センチ、残存高約15センチ)が見つかった。

 市と同研究所によると、全体の形状は東西18メートル、南北23メートル以上と推測できるという。古い街道に近く、乙訓地域を一望できる場所で、ほぼ同時期の造営とみられる鏡山古墳がすぐ北側に位置するなど、周辺でこれまでに約30基の古墳が確認されている。「堂ノ上古墳」の名は現地の小字(こあざ)にちなんだ。

 古墳時代に詳しい立命館大の和田晴吾特任教授(考古学)は「古墳の規模から当時の乙訓地域の中級クラスの首長のものと考えられる。方墳の可能性が高く、乙訓の古墳時代を分析する上で空白部を埋める貴重な史料だ」としている。

【 2015年01月23日 15時10分 】

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