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後藤さんの母親 声明文で解放訴え
1月23日 11時28分

後藤さんの母親 声明文で解放訴え
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イスラム過激派組織「イスラム国」とみられる組織に拘束されているジャーナリストの後藤健二さんの母親が記者会見し、「健二は中立な立場で戦争報道をしてきました。イスラム国の皆さん、健二はイスラム国の敵ではありません。釈放を願っています」などと訴えました。

ジャーナリストの後藤健二さんの母親の石堂順子さんは、23日午前9時半から海外の報道機関の特派員やジャーナリストが参加する東京・千代田区の日本外国特派員協会で記者会見しました。
この中で、順子さんは「日本国民、日本政府の皆さん、ご迷惑をおかけしましたことを心よりおわび申し上げます。健二には2週間前に赤ちゃんが生まれていました。生まれたばかりの赤ちゃんを置いて遠い所へ行ったのは、先に拘束されている知人を救出するためでした」と述べました。
そして、「私はこの3日間、ただただ、悲しくて泣いてばかりいました。健二は幼い頃から心の優しい子でした。いつも『戦地の子どもたちの命を救いたい』と言っていました。中立な立場で戦争報道をしてきました」と話しました。
そのうえで、「イスラム国の皆さん、健二はイスラム国の敵ではありません。釈放を願っています。日本は戦争をしないと憲法9条に誓った国です。70年間戦争をしていません。日本はイスラム教諸国の敵ではなく、友好関係を保ってきました。あと残された時間は僅かです。日本政府の皆さん、健二の命を救ってください」と述べ、後藤さんを解放するよう訴えました。
さらに順子さんは「健二は正義感の強い子どもなので、釈放していただければ地球や未来の子どもたちのために尽くしていけると思います。私の命と代えるのであれば悔いはありません」などと述べました。

声明文の全文「健二の命を救って」

イスラム過激派組織「イスラム国」とみられる組織に拘束されているジャーナリストの後藤健二さんの母親が出した声明文の全文です。
「私は石堂順子と申します。ジャーナリスト後藤健二の実の母親です。多くの外国人記者の皆さんにお集まりいただき、感謝します。日本国民・日本政府の皆さん、諸外国の皆さんに健二が大変ご迷惑をおかけしていることに心よりおわびします。私はこの3日間、ただただ、悲しくて、泣いていました。表現できません。健二は幼いころから心の優しい子でした。健二はいつも『戦地の子どもたちの命を救いたい』と言っていました。中立な立場で戦争報道をしてきました。イスラム国の皆さん、健二はイスラム国の敵ではありません。解放して下さい。日本は戦争をしないと憲法9条に誓った国です。70年間戦争をしていません。日本はイスラム教諸国の敵ではなく、友好関係を保ってきました。日本は唯一の被爆国です。アメリカによる広島と長崎への原爆投下で数十万人が亡くなりました。あと残された時間はわずかです。日本政府の皆さん、健二の命を救って下さい」。

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