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【河村直哉の国論】南京「30万人」固執する中国は「モンゴル人30万人」を虐殺した 文化大革命…今なおチベットなどジェノサイド

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【河村直哉の国論】
南京「30万人」固執する中国は「モンゴル人30万人」を虐殺した 文化大革命…今なおチベットなどジェノサイド

自らを「亡国の知識人」とみなしている静岡大学教授の楊海英氏。「狂暴国家 中国の正体」(扶桑社)や「モンゴル人ジェノサイドに関する基礎資料」(風響社、写真)などを出版している

モンゴル人ジェノサイド…善なる『革命行為』

 静岡大学教授、楊海英(大野旭)氏の著書「狂暴国家 中国の正体」(http://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594071196)から引いた。楊氏は内モンゴル自治区出身で、自らを「亡国の知識人」とみなしている。

 これら引用文が示す事例の、なんと残忍なことか。これらは1966年から中国で吹き荒れた文化大革命で、モンゴル人に対してなされたとされる事例である。主導したのは漢族。被害者数について楊氏はいくつかの数字を挙げている。欧米の研究者の数字として、拘束されたモンゴル人約50万人、うち殺害された者10万人。内モンゴル自治区のジャーナリストや研究者の数字として、殺害された者と釈放され自宅に戻ってから亡くなった人の合計は「30万人」。楊氏も、これは妥当な数字だとしている。

 楊氏の編集による大部の本「モンゴル人ジェノサイドに関する基礎資料」(http://www.fukyo.co.jp/author/a44790.html)の一部を見たことがあるが、内部資料などを丹念に集め、モンゴル人の被害の実態を明らかにしている。基底には楊氏の、同胞が味わった苦しみへの怒りと、モンゴルへの愛情があるのはいうまでもあるまいが、姿勢は大変に実証的である。

 氏は「狂暴国家 中国の正体」で、モンゴル人にとって文化大革命はジェノサイド=民族抹消行為だったとしている。「毛沢東と、人民の味方たる共産党の首長が断罪した『民族分裂主義者』たちを殺害することは、躊躇(ちゅうちょ)ない善なる『革命行為』に発展していった」と。内モンゴル自治区のモンゴル人が「民族分裂主義者」と断罪されたとき、中国人(漢族)は「善」として虐殺をなしたというのである。

 中国はこのようなことを認めようとしない。文化大革命全体の実態も闇に沈んでいるのである。そのような国が南京事件「30万人」を言い募っているということは、南京事件のこの数字が過大なものであると国際社会にアピールする際、紳士的に付記しておいてよいと思う。

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