イスラム国拘束:各党、テロ行為を非難 国会審議にも影響

毎日新聞 2015年01月21日 20時48分(最終更新 01月21日 21時02分)

与党のシリアにおける邦人拘束事案対策本部の会議に臨む自民党の谷垣禎一幹事長(奥左)や公明党の井上義久幹事長(同右)ら=東京都千代田区の自民党本部で2015年1月21日午後8時1分、竹内紀臣撮影
与党のシリアにおける邦人拘束事案対策本部の会議に臨む自民党の谷垣禎一幹事長(奥左)や公明党の井上義久幹事長(同右)ら=東京都千代田区の自民党本部で2015年1月21日午後8時1分、竹内紀臣撮影

 イスラム過激派組織「イスラム国」とみられるグループが日本人殺害を予告した事件で、各党からはテロ行為を非難する声が上がった。野党からは、海外での自衛隊任務を拡大すれば、日本人がテロに巻き込まれる可能性が高まるとの指摘もあり、安全保障関連法案を巡る通常国会の審議では、国際テロ組織にどう対処するかも論点になりそうだ。

 自民党と公明党の幹部は21日夜、与党対策本部を自民党本部で開き、政府から対処方針の報告を受けた。

 会合で自民党の谷垣禎一幹事長は「人命を盾にとって他者を脅迫する許し難い行為。与党としても政府を全面的にバックアップしていく」と強調。公明党の井上義久幹事長も「テロとの戦いに国際社会が努力し、それに我が国が貢献するという政府の立場を断固支持したい」と述べた。

 同日朝、東京都内で開いた与党の幹事長・国対委員長らの会談では、政府の初動対応を支持する方針を確認。当面は人質の救助を最優先し、情報収集に当たる政府の担当者から説明を求めることを控える方針で一致した。

 民主党は21日、党本部で情報連絡会議を開き、政府関係者から状況説明を受けた。会議の後、岡田克也代表は記者団に「政府の努力が前に進むようにするのが我々がやるべきこと。結果的に足を引っ張ることをしてはいけない」と述べ、政府の対応を支援する姿勢を示した。

 政府対応を見守る姿勢の各党だが、国会審議では激しい論戦になることも予想される。維新の党の江田憲司代表は20日の街頭演説で「今、集団的自衛権の議論をしている。どんどん自衛隊を出し、米軍や他国軍と協力すれば、米国人同様に日本人も日常的にテロと直面することになる」と強調。自衛隊派遣の歯止めを重視する姿勢を示した。

 自民党国対幹部は「影響は読み切れないが、これで『安全保障は大事だ』という話には持っていくべきではない」と述べ、今回の事件を自衛隊活動の拡大に結びつけることに慎重な姿勢を示した。【影山哲也、田所柳子】

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