NHKニュース

NHK沖縄県のニュース 沖縄放送局

  • 沖縄放送局
  • ニューストップへ戻る

マイエリア

表示したい都道府県を最大2つまで登録することができます。

未登録のニュース

登録

解除

    未登録のニュース

    登録

    解除

      設定方法

      1. 未登録の場合は「登録」ボタンをクリックします。
      2. 登録したい都道府県を地図から選択します。
      3. 確認ボタンをクリックすると登録が完了します。

      ※登録した都道府県を変更するには「変更」ボタンをクリックします。

      病院壕のにおいを再現

      病院壕のにおいを再現

      沖縄戦から70年の節目にあわせて、南風原町にある陸軍病院壕で、戦時中、中にこもっていたのと同じにおいを再現し、戦争について考えてもらう取り組みが来週から始まることになりました。

      南風原町で8年前から一般に公開されている陸軍病院壕は、旧日本軍によって掘られた長さおよそ70メートルの壕で、沖縄戦当時、負傷した兵士が相次いで搬送され、ひめゆり学徒隊などが手当てにあたりました。
      病院壕を管理する南風原文化センターは、22日、記者会見し、沖縄戦から70年の節目にあわせて壕の内部にこもっていたにおいを再現し、戦争について考えてもらう取り組みを始めると発表しました。
      当時、壕の内部には、負傷した兵士の血や汗が混じった強烈なにおいがこもっていたということで、南風原文化センターは、元ひめゆり学徒の協力も得て、専門家とともににおいを再現したということです。
      南風原文化センターでは、再現された臭いを小さな瓶に詰め、今月26日から陸軍病院壕を訪れた人のうち希望する人にかいでもらうことにしています。
      南風原文化センターの上地克哉さんは、「壕の中の狭さや暗さににおいが加わることで、沖縄戦の状況を感じてもらい、あの戦争とは何だったのか考えてほしい」と話しています。
      また、においの再現に協力したひめゆり平和祈念資料館の島袋淑子館長は「けがをした兵士の血やうみ、糞や尿の臭いが混ざりあった壕の中のにおいは何とも言えず、水くみなどで外に出て再び壕に入ろうとすると吐き気をもよおした」と当時を振り返りました。
      そのうえで、においを再現する今回の取り組みについて、「当時の臭いはもっときついものだったと思うが、こうして再現してくれたことに敬意を表したい。再現されたにおいを通して、若い世代が、ひさんな病院壕について思いをめぐらし、“戦争を起こしていけない”と考えるきっかけになってほしい」と話しています。

      01月22日 18時58分