『第2回FOUND Conference in Tokyo』参加レポート

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2014年1月21日、Ginzamarkets主催の『第2回FOUND Conference in Tokyo』コンテンツマーケティングカンファレンスに参加してきましたのでそのレポートです。

『Found Conference』 は、シリコンバレー、ニューヨーク、東京で開催しており、東京では第2回目の開催となります。
登壇者ほか、イベントの詳細はこちらのページをご覧ください。

第2回FOUND Conference in Tokyo

第2回FOUND-Conference-in-Tokyo

このカンファレンスは、

1.企画
2.制作
3.プロモート

の3テーマで構成され、それぞれインハウス担当者3名とモデレーターの方によるパネルディスカッション形式で行われました。

以下、各セッションごとにポイントをお伝えしますが、全体を通してとても内容の濃いものでした。
登壇された事業者のポジショニングや取り組み方法がうまい具合にバラけていて、なおかつその進行をされていたモデレータによるトピックスの引出し方が絶妙で、聴講者の方々も満足の内容になっていたのではないでしょうか。

ちなみに今回の登壇者の中には、In-house SEO meetupの運営メンバーであるエクスペディア田中さんや、昨年12月のLT大会で登壇いただいたヤフー稲垣さんの姿もありました。
また、今年からGinzamarketsのカントリーマネージャーに就任された黒瀬さんも同じくLTにご登壇いただきました。この場を借りてお礼申し上げます。
本編に先駆けて、GinzamarketsのCEOレイさんによるオープニングトークがありました。
まずはじめに、なぜ“Found Conference”なのかということですが、それはSEOとコンテンツマーケティングを総じて“findability”と呼んでいるからだそうです。

確かにSEOもコンテンツマーケティングも、いずれもファインダビリティを追求するものですね。

 

【第1部】「見込み客との接点作り、顧客育成のためのコンテンツ企画とは?」

第1部では「コンテンツの企画」をテーマにサイトの立ち上げ目的やKPIを中心に話されました。
モデレーターはメンバーズの塚本さん

サッポロビール鈴木さん
北海道LIKERS
コンセプトは、北海道が盛り上がればビールも売れる

当初はインターネットを使って顧客ニーズを掴みたいという目的でFacebookからスタートしたもの。
北海道の現地ライターを使ってCSI活動の一貫という位置づけではあるものの、道内企業のPRなどサッポロビールの営業外の話題もかなり盛り込んでいる。
ビールを売るためにやっているサイトではないときっぱりおっしゃっていて、KPIすら一切ないという部分が大変新鮮で印象的でした。

ライフネット生命岩田さん
ライフネットジャーナルオンライン
コンセプトは、保険ニーズが顕在化する前に顧客接点を持つ場

ライフネット生命さんといえばCEO出口さん、COO岩瀬さんによるマーケティング活動が有名ですが、他媒体や他社メディアでの露出が中心であり、なかなか自社の財産としてストックできないというのが課題。
メディアの立ち上げが比較的容易になってきた環境も相まって自社オウンドメディアに集約。
本体保険サイトへの送客やCVについて、立ち上げ当初からCPAの考えは合わないという合意のもとスタート。
このメディアが無ければ接触できなかったユーザーと接点を持てたことに価値を見出している。

エクスペディア田中さん
We Love Expedia
コンセプトは、キーワードバリエーションを増やすことで旅行潜在層との接点を作る

クーポン発行など価格訴求だけでは掘り起こせない潜在層がターゲット。
スタート当初はPVをKPIに置いていたが、外部リンク獲得やターゲットキーワードが当たったかどうかも重要な指標に置いている。
マーケ部署のキャンペーンに合わせてキーワードニーズやサーチボリュームを抽出し刈り取りに貢献できるSEOを目指すことで、課題であった他部署巻き込みを進めやすくしている。

パネラーの3社はいずれも本業とは違うところでメディア作りを行っているところが共通しているものの、そのメディアサイトの目的やフェーズだったり、求められているもの、社内的な立ち位置が違うことでKPIは様々だったことが印象的でした。

【第2部】「コンテンツ制作体制をどう構築しているか?」

ここでは、ビジネスモデルと体制の違う3社によってコンテンツをどのように運営しているかが話されました。
モデレーターはインフォバーンの長田さん

nanapi中島さん
nanapi
自社メディアでインハウス運営

編集社員2名と25-30名の編集スタッフで運営。
成果によって表彰するなどライターさんとのコミュニケーションを大事にしている。
サービスをどうしていきたいかなどをメンバー間で共有していくことが重要。

三越伊勢丹菅沼さん
FASHION HEADLINE
オウンドメディアを合弁会社で運営

外部の専門家による編集長以下、自社6名の編集者と100名規模の外部ライターで構成
立ち上げ後2年間で単月黒字を目標にしていて、23ヶ月目に達成。KPIはPVとUU。
新しいことを始める際の助走フェーズにおいては、まずはやってみるということが大事
これはnanapi中島さんも同意見でした。
ただし運用は大事であり、立ち上げた後のイメージは明確にしておく必要がある。

ドクターシーラボ笠井さん
美肌総合研究所
オウンドメディアでアウトソース運営

薬事法などのハードルによって本体サイトではできないような情報発信を実現するために立ち上げたサイト。
アウトソーシングなので直接ライターさんとの接点は無いが、その分アウトソーシング先とのコミュニケーションを大事にしている。
丸投げではいいパートナーシップは築けない。

コンテンツ制作体制では異なる3社ではあったが、コンテンツの転載など情報発信におけるリスクについては3社とも気にしていて、ライターさんとのコミュニケーションなど時間をかけて信頼関係を構築することが最も大切であるということが共通見解だった。

【第3部】「コンテンツをプロモートするためのSEOとソーシャルの取り組みは?」

最後のセッションは、作り出したコンテンツをどう活用、拡散していくかについて話されました。
モデレーターは電通の群司さん

Retty武田さん
Rettyグルメ

SNSと相性のいいグルメ系サイトではあるが、まわり出すまで時間がかかる。
CGIメディアなので、コンテンツにいくらかけるかという発想はあまり無く、課題はいかに書き手を集めるか、コンテンツを書いていただくかに集約される。
また、シェアされやすいテーマとされにくいテーマというものがある。

yahoo稲垣さん
yahoo!JAPAN

PCでの絶対王者時代から、スマホシフトが課題となっている。サーチから各サービスへの流入拡大をミッションとしたSEO部隊。
横断部署なのでSEO目的の提案をサービス部署に通すことはなかなか難しい。
コンテンツ作成はSEO施策という位置づけとし、リスティング集客コストに換算したKPIを設定することもある。
よいコンテンツかどうかの判断は、クエリを見てユーザーが求めるものだったかどうかを見ている。

リクルートキャリア小川さん
リクナビNEXT

コンテンツの良し悪しは、明確な目的を達成できたかどうか。
例えばリンク獲得が目的であれば、その領域のブロガーがどのくらいいるのかまで計算する。
どんなにバズっていいねが付いても、それがリンク獲得に貢献しなければ成功ではない。
ROIは、リンクの獲得費用を換算するテーブルが作ってあってそこから割り出す。予算獲得もそこから。
SNSとはもともと相性のよくない転職カテゴリーではあるが、匿名のtwitterなら可能な場合もあり、狙いに寄って使い分ける。

第3部では、それぞれ本体サイトにおけるコンテンツの育て方に焦点を当てた討論となっていたが、どれも大手サイトとして絶対的なポジショニングを築いているサイトだけに、パネラーの方々も、その攻め方や方法論を確立していた印象。

まとめ

以上、各セッションのパネラーごとに気になったトピックをまとめてみました。

昨年くらいからコンテンツマーケティングがバズワードとなっていますが、
作り出したコンテンツによって、何を実現するのか?本体サイトを支援するためのものか?メディアとして独自に発展していくのかなど目的によって、そのKPI、課題、巻き込み方も変わってくるようです。
ただそういった先人の経験則をまとめて比較しながら聞けることは“findability”の拡大を目指す我々インハウスマーケターとしてとても有意義なものだったと思います。

SEOとコンテンツマーケティングを通じた、顧客と企業の相互コミュニケーションの向上を目的として成長しているGinzamarketsさんらしい、とても刺激的なイベントでした。

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