後藤さん「湯川さん助けに行く」1月20日 17時24分
後藤健二さんは仙台市出身で、番組制作会社を経て、平成8年に東京で映像通信会社の「インデペンデント・プレス」を設立し、フリージャーナリストとして活動しています。
この会社のウェブサイトに掲載されている経歴によりますと、後藤さんは中東やアフリカ地域を中心に戦争や難民問題などを取材し、テレビなどで伝えているほか、アフリカの紛争地域の少年兵に関する著書やヨーロッパのエイズ患者に関する著書など数々のノンフィクション作品を出版しています。
関係者によりますと、後藤さんは家族に対し「イスラム国に拘束された湯川さんを救出に行く。ただ、危険だからシリアには入国しない」と話していたということです。後藤さんは、去年8月、知人の湯川遥菜さんがシリアで拘束されたと報道された際、NHKのインタビューに対し、湯川さんから民間軍事会社のビジネスをどう進めればいいかという相談を受けたことを明かしたうえで、去年7月中旬にシリアへの渡航の予定を告げられたと話していました。
後藤さんは、ツイッターで去年10月2日に「シリアに取材に入ります」と書き込んだあと、翌日の3日には「只今シリアで取材中です」と書き込んでいました。同じ3日は「シリア現地リポート」という内容で、シリアでリポートをしているとみられる姿が動画で投稿されています。そして、去年10月23日を最後にツイッターの書き込みが更新されなくなっていました。
関係者によりますと、後藤さんは去年の10月29日に日本に帰国する予定でしたが、それをすぎても帰らず、家族から外務省に「戻ってこない」と連絡があったということです。
シリア北部のアレッポ郊外では、千葉市の湯川遥菜さんとみられる男性が、イスラム過激派組織「イスラム国」によって拘束されたとする映像が去年8月にインターネット上に掲載されました。関係者によりますと、後藤さんはその後、家族に対して「イスラム国に拘束された湯川さんを救出に行く。ただ、危険だからシリアには入国しない」と話していたということです。しかし、関係者によりますと、後藤さんは、複数のエージェントを介してシリアに入国したという情報があるということで、複数のエージェントは「確かにシリアに入る橋渡しはしたが、その後、イスラム国に入ったのかどうかは自分たちも分からない」と話していたということです。