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 ナイジェリアのイスラム過激派「ボコ・ハラム」が18日、隣国カメルーン北部に越境し、複数の村を襲って子ども約50人を含む村人約80人を誘拐した模様だ。ロイター通信などが伝えた。ナイジェリア北東部を拠点にテロや誘拐を繰り返してきたボコ・ハラムが、隣国で大規模な誘拐を行うのは異例。周辺国は本格的な迎撃態勢を整え始めた。

 同通信が伝えたカメルーン軍高官の話によると、武装集団は18日早朝、複数の村を襲って家に火をつけ、少なくとも3人を殺害、村人約80人を誘拐した。うち約50人は10~15歳の少年少女だとみられている。

 ボコ・ハラムは先月28日にも、千人規模でカメルーン北部を襲い、アシガシヤの軍施設を一時占拠したものの、カメルーン空軍の空爆を受けて撤退。今月12日には、数百人規模で同国北部コロファタの軍事基地を襲い、反撃されて撤退するなど、カメルーン北部への襲撃を繰り返している。