ようじ動画投稿:「英雄になるため」…逮捕の少年供述

毎日新聞 2015年01月19日 11時38分(最終更新 01月19日 13時04分)

店内で自らがようじを菓子に刺す様子などの動画をインターネットに投稿した少年を送検するために警視庁武蔵野署を出る車両=東京都武蔵野市で2015年1月19日午前8時15分、梅村直承撮影
店内で自らがようじを菓子に刺す様子などの動画をインターネットに投稿した少年を送検するために警視庁武蔵野署を出る車両=東京都武蔵野市で2015年1月19日午前8時15分、梅村直承撮影

 スーパーで菓子容器につまようじを突き刺す様子などが動画サイトに投稿され、建造物侵入容疑で東京都三鷹市の無職少年(19)が逮捕された事件で、少年が警視庁少年事件課の調べに対し、「(適用年齢の引き下げなど)少年法を改正するために有名になり、英雄になる必要があった。発言力を増すための準備として投稿した」と供述していることが同課への取材で分かった。

 同課は19日、少年について、万引きをしたように装う動画の撮影目的で武蔵野市のコンビニエンスストアに不法侵入した容疑で送検。先月中旬以降に少年が投稿したとみられる動画80本のうち、万引きをしたような動画は26本確認されたが、いずれも自分で用意した商品を店外に持ち出し、万引きを装ったとみている。

 少年はこうした動画を投稿した理由について、「(実際に万引きをして)捕まりたくなかった。昨年8月以降、万引きは一切していない」と供述。「マスコミのおかげで英雄に近づけた。テレビで放送されるのが楽しみだった」とも供述しているという。同課は少年が万引きをしたような動画を投稿し、世間の注目を集めるのが狙いだったとみている。

 同課によると、少年は過去の少年事件について調べ、逃亡中、2013年に当時高校3年の男子生徒(18)が中学3年の少女(15)を殺害する事件が起きた三重県朝日町に立ち寄った。「少年法改正のため少年事件を追いかけていた」と供述しているという。【林奈緒美】

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