夏目雅子、DVDで甦る…“ツルの一声”で
売り上げの一部を骨髄バンクなどへ寄付

「鬼龍院花子の生涯」
「鬼龍院花子の生涯」
 18年前に白血病のため27歳で亡くなった女優・夏目雅子さんの東映出演映画全4作品をこのほどDVD化。東映と東映ビデオでは、21日の発売から来年6月30日までの約半年間、DVDの売上金の一部を関係団体に寄付する「骨髄バンク寄金キャンペーン」を実施することになった。

 昭和60年年9月11日の死去後、遺族は「夏目雅子ひまわり基金」を設立し、がんや白血病で苦しむ患者を応援。今年は骨髄移植推進財団のテレビCMにも登場し、話題になった。

 キャンペーンは、「輝く笑顔に、会いたくて。咲いた、輝いた、夏目雅子。」をキャッチフレーズに、夏目さんの遺志に賛同し、骨髄バンク運営資金と患者さんの負担軽減のために行うもの。

 対象作品は東映製作の映画で、「なめたらいかんぜよ」の名セリフで大ヒットした「鬼龍院花子の生涯」(昭和57年6月公開)、菅原文太のヒットシリーズで6代目マドンナを演じた「トラック野郎・男一匹桃次郎」(52年12月)、軍人の妻を熱演した「二百三高地」(55年8月)、戦犯の夫の助命嘆願に奔放する妻役の「大日本帝国1部・2部」(57年8月)。

 昨年夏に発売された「鬼龍院…」以外は初のDVD化(各税別4500円)だが、ここにきて急遽(きゆうきよ)、夏目作品の一挙発売が決まった裏には東映・岡田茂相談役の“ツルの一声”があったという。

 今年、全国で夏目さんの未公開写真を集め、開催された展覧会で、岡田相談役が「ウチの映画は、まだDVDになっとらんのか」とつぶやいたのがきっかけだったとか。

 理由はともかく、あのひまわりのような笑顔と演技が次々と見られるのは、ファンにはうれしいかぎりだ。

ZAKZAK 2003/12/13