【全豪テニス】錦織、アルマグロ対策万全!前週「難敵」に勝利のクエバスと練習
【メルボルン(オーストラリア)18日=遠藤 洋之】テニスの全豪オープンは19日、メルボルン・パークで開幕する。世界ランク5位で第5シードの錦織圭(25)=日清食品=は18日、会場で、20日に予定される世界ランク69位のニコラス・アルマグロ(29)=スペイン=対策として同国のトミー・ロブレド(32)、前週にアルマグロに勝利したパブロ・クエバス(29)=ウルグアイ=と練習。4大大会初制覇へ万全な態勢で初戦を迎える。
「1回戦以外はまったく見ていない」。錦織は16日の会見で語った通り、アルマグロ対策に集中した。午前はスペインのロブレド、午後にはウルグアイのクエバスと調整。ともにバックハンドのショットに優れており、アルマグロに通じる。さらにクエバスは前週のシドニーでの大会でアルマグロに勝っており、相手を最も知っている選手。トレーニングだけでなく情報も頭と体にしみこませることができた。4大大会を勝ち抜くには後半戦に力を温存することも必要だが、まずは過去1勝1敗で「タフな選手」と警戒する相手に全力を注ぐつもりだ。
スペインの選手は世界ランク3位のラファエル・ナダル(28)を筆頭に、スタミナ豊富でタフな選手が多い。練習拠点が球足の遅いクレー(赤土)コートのためビッグサーバーは少ないが、強いショットを武器としたストロークプレーヤーが育つ土壌がある。最新の世界トップ20では国・地域別で最多の5人がランクイン。アルマグロは昨年5月の全仏オープンで左膝を故障し8か月戦列を離れていた影響で世界ランクは69位と高くないが、11年に9位、13年は13位だっただけに、トップクラスの実力を持つ選手であることに変わりない。
午後に行ったクエバスとの練習では、その前に同じコートを使用していたナダルが数分居残って錦織のプレーを偵察。錦織は強風でサーブが乱れた時は苦笑いを浮かべる場面もあったが、ミスをした際はラケットを縦に振って悔しがるなど、20日に予定される最初の大一番に向け集中力を高めた。4大大会優勝の道は20日のアルマグロ戦から。15年最初の挑戦が始まる。