“山口2世”ドラ2戸根、1軍キャンプ!初ブルペンで首脳陣うならせた

2015年1月19日6時0分  スポーツ報知
  • 練習後のサイン会で少年ファンの頭をなでる戸根(右)

    練習後のサイン会で少年ファンの頭をなでる戸根(右)

 原巨人、左右の中継ぎ候補がベールを脱いだ。巨人のドラフト2位・戸根千明投手(22)=日大=が18日、ポスト山口に急浮上した。G球場でプロ初のブルペン入りした左腕は、力強いボールを披露。首脳陣が絶賛し、キャンプ1軍スタートが濃厚となった。同3位・高木勇人投手(25)=三菱重工名古屋=も、1軍切符をつかんだもようだ。同1位・岡本和真内野手(18)=智弁学園高=は、体調を考慮し2軍スタートが決定的となった。

 スピンの利いたボールが、痛烈にミットをたたいた。戸根は時折、笑みを浮かべながら勢いよく投げ込んだ。「ボールにしっかりと(指が)かかっていたし、初ブルペンにしてはいい具合でした。楽しかったです」。新人合同自主トレ第3クールで初の投球練習。キャンプ1、2軍振り分けテストとして首脳陣が見守る中、持ち前の強心臓で猛アピールした。

 立ち投げで20球。昨年11月以来、「7割の力」でのブルペンだったが、胸囲115センチを誇る“和製サバシア”の名に恥じない内容だった。斎藤投手コーチは「ビシビシだった。楽しみだね。真っすぐでガンガンいって向かっていくような感じには見えた。十分、1軍に入ってくるだけの力はある。リリーフの方が入っていきやすいのかな」と絶賛。中継ぎでのキャンプ1軍スタートが濃厚となった。原監督に報告後、19日にも発表される見込みだ。

 山口2世の誕生の予感だ。ここ数年、鉄腕に続き勝利の方程式に入る左の中継ぎは手薄だった。シーズン中にベンチ入りできるリリーフは6、7人。本家同様、サウスポーでは珍しいスリークオーターである。青木、高木京らとの争いに勝てば、開幕1軍も見えてくる。

 絶対的なセットアッパーの山口は左肘のリハビリ中のため、かかる期待は大きい。戸根にとっては、尊敬する大先輩だ。「マネをしているわけではないんですけど。見て盗んだモノをいかにオリジナルにできるかなので」。日大時代から、リリースの位置などを参考にしてきたという。「巨人の中でも素晴らしい投手で大黒柱。まだまだ遠い存在ですけど、憧れが目標に、目標がライバル心に変わっていけばいい。いずれは追いつきたいです」と言葉に力を込めた。

 自主トレ期間中に「動けるデブになりたい」と宣言していたが、ブルペンで器用さも見せた。「遊び感覚で」と110キロ程度の球速で、スライダーとカーブの中間の変化を見せる「スラーブ」を1球、披露。最速148キロの直球と決め球チェンジアップのコンビネーションにアクセントを加える“魔球”となりそうだ。

 野球は順調そのものだが、かすかな悩みは練習後のサイン会。男性ファンに比べて女性ファンが少ないという。「皆さんの期待を裏切らないように、日々、練習するのみです」。キャンプで実力を証明し、ポスト山口を襲名する。(中村 大悟)

 ◆戸根 千明(とね・ちあき)1992年10月17日、京都府生まれ。22歳。石見智翠館高から日大に進学。最速148キロの速球で押す投球が持ち味。大食漢で、1日8度の食事、回転ずし最高64皿、カレーライス1・2キロ、食べ放題の焼き肉店で「店が潰れる」と店員に言われた逸話を持つ。173センチ、91キロ。左投左打。

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