- 「一流のプロ・ファッション・フォトグラファーがおもちゃのカメラで撮影した写真が凄い」のプロジェクトがおもしろい。
- 何がおもしろいのかというと、これらの写真がほんとうに凄いのかどうかはどうでもよくて、このプロジェクトははからずも「もはやプロカメラマンの腕は普通に写真を見てもよくわからない」ということを暴露してしまった点
- チープなカメラを使ってはじめてみんな「すごい!」って思う。これつまり、カメラの性能によって撮り手の技量の差が見えなくなったということをあからさまにしてしまっているのだ。
- 絞りがどうの、被写界深度がどうの、っていうカメラという機械のコントロールを巧みにできる人が長らく写真のうまい人ってことになってたけど、これカメラメーカーの怠慢だった
- カメラは本来「何も考えずにシャッター押したら思い通りに撮れる」ようになるべき。最近ようやくそういうふうになってきた
- 今までは、実は単なる優秀なカメラオペレーターにすぎない人も「写真家」として大きな顔ができたというわけだ。でもそれももうおしまい。
- 昨今のカメラの進化によって「技量」の底上げが起こってしまっていること、そしてそれによって「プロ」の定義における「技量」の割合はそもそもそんなに大きくなかったのだということをあからさまにした優れたプロジェクトだと思う
- あと、このプロジェクト、ファッションフォトだから成立してるよねー、とも思う。「うまい写真問題」における「ファッションフォト的なもの問題」はまた別の機会に
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