AirbnbやUberといったサービスの盛り上がりと共に、「シェアリングエコノミー」という言葉が存在感を増してきています。
テック系Webメディアだけでなく、ビジネス系Webメディアや、普通に書店に並んでいるような雑誌でも、特集されるようにまでになってきています。
Airbnb、Uber、Lyftが変えた世界:シェアリング・エコノミーの時代 « WIRED.jp
Airbnbは、確かに画期的で、実際に利用してみてその便利さは体感しています。しかし、旅行や宿泊は、日常生活でそこまで頻発する事象ではありません。
シェアリングエコノミーの威力は、もっと定常的に発生する事象を、気軽にシェアすることで発揮されると思っています。
そこで、日常に発生する家事をシェアできる家事代行サービスを利用してみました。
CtoC家事シェアサービスAny+times
家事シェアリングサービスAny+timesは、日本で唯一のCtoC家事代行サービスです。
BearsやCasyといった家事代行サービスもありますが、これらは、運営元に雇用されてるスタッフが派遣される形なので、完全な個人マッチングとは異なります。
仕事を依頼する
仕事を投稿して、ワーカー(Any+timesではサポーターと呼ばれる)から応募を待つ方法と、サポーターを検索して直接依頼する方法の2通りの依頼方法があります。
今回は、仕事を投稿して応募を待ってみることにしました。
依頼できる仕事は、掃除や家具の組み立て、荷物運びなど多岐に渡ります。
今回はハウスクリーニングを依頼。依頼ジャンル毎に投稿フォームの内容が変わるので、どのような情報を伝達すれば良いのかが分かりやすいです。
応募がくる
投稿して1時間程で、2件の応募がありました。
応募画面は、サポーターの簡単なプロフィールと金額等の提案内容が参照できるようになっています。CtoCに欠かせない、実績数や評価も参照できます。
また、認定サポーターという制度があり、ジャンル毎に、優良なサポーターを運営元が認定していて、認定サポーターの場合は、認定を表すバッチが表示されています。
サポーターとのメッセージのやり取りも、この画面で完結するので便利です。
サポーターを選んで仕事してもらう
条件面がマッチした方を選択し、メッセージで住所など必要情報と、実際の作業開始時間を連絡。後は仕事の完了報告を待つだけです。
作業当日は外出していたので、シェアメイトに対応してもらったのですが、帰宅してから、その完璧な清掃状態に驚きました。
数千円で、メッセージを数回やり取りしただけで、このクオリティを享受できるのは素晴らしい体験です。
あまりにも便利なので、次は、料理の作り置きを依頼してみました。
サポーターを検索してみると、掃除や料理が得意・好きという方が多く、各々が得意分野・スキルを提供する場は良いなと思いました。
私は料理や掃除は嫌いではないですが、得意ではないです。得意な方にお願いして、自分は自分の得意なことをしたり、他の人にその得意分野で貢献したりできれば、より生活が豊かになる気がします。
単純な家事代行ではなく、各自ができること・スキルをシェアして、各人が得意なことによりリソースを割く、というシェアリングエコノミーの価値を生み出していると思います。
更に進んでいる海外の家事シェアリングサービス
Any+timesの海外版TaskRabbit
Any+timesの海外版としては、TaskRabbitがあります。
TaskRabbitはマッチングアルゴリズムが進んでいます。
従来は、Any+timesのように、依頼して応募を待つ方式でしたが、2014/7月から、ワーカーの情報と依頼の情報から、最適なワーカーをレコメンドする方式に変更になりました。
依頼時に希望日時を選択しており、レコメンドされるワーカーはその日時が空いている人のみなので、ミスマッチが発生しません。
また、レコメンドされるワーカーは、経験豊富だけど高単価な人、ある程度実績ある人、登録直後の人だけど安い人の3パターンが提示されるので、依頼者のニーズとよりマッチさせることを可能にしています。(とにかく安くしたい、多少高くてもいいから安心できる人がいい、など依頼者の要望はまちまちであるため)
買い物代行のInstacart
生鮮食品に特化した買い物代行クラウドソーシングInstacartでは、スーパーとそこで売っている商品データとも連動しているので、依頼時に具体的な商品を選択でき、支払い金額まで確定することできます。
通常の買い物代行だと、牛乳や卵を頼んだとしても、希望のメーカーの商品があるか、値段はいくらかなどは、スーパーに代行者が行ってみないとわからないので、この仕組みは非常に便利だと思います。
オーダーが入ると、Shopperと呼ばれるワーカーに通知がいき、オーダーリストに従って買い物、依頼主のところまで届ける仕組みになっています。
料理や掃除といった、日常生活により近い事象がシェアされることで、シェアリングエコノミーサービスは更に普及し、その恩恵を享受する人が増えていくと思います。