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長期化する子どもの施設入所1月19日 6時12分
虐待などが原因で児童養護施設に保護された子どものうち、40%余りが5年以上、施設で暮らし、12年以上施設で生活している子どもも2000人以上いることが厚生労働省の調査で分かりました。厚生労働省は「子どもが家庭的な環境で生活できるよう里親への委託を進めるほか、施設の小規模化を行っていきたい」としています。
厚生労働省は、おととし2月、虐待などで保護され施設や里親のもとで暮らしている子ども、およそ4万8000人を対象に生活の状況などについて調査を行いました。その結果、児童養護施設で暮らす子どもは2万9979人で、このうちの1万2414人、率にして41%が5年以上施設で暮らし(前回比+3ポイント)、12年以上施設で暮らしている子どもも2105人、率にして7%(前回比+2ポイント)と、前回、平成20年の調査に比べて長期にわたって施設で暮らす子どもの割合が増えていることが分かりました。
また、乳幼児が生活する乳児院に、今後の見通しについて尋ねたところ、保護者のもとに復帰する子どもは全体の23%、養子縁組や里親への委託は9%だった一方で、引き続き施設で暮らす子どもは62%に上っていました。
厚生労働省は「子どもが家庭的な環境で生活できるよう里親への委託を進めるほか、施設の小規模化を進めていきたい」としています。