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石川佳純、涙の3冠「苦しい1週間」卓球

女子シングルス決勝の第5ゲームで森薗(奥)からポイントを挙げ叫ぶ石川(撮影・丹羽敏通)
女子シングルス決勝の第5ゲームで森薗(奥)からポイントを挙げ叫ぶ石川(撮影・丹羽敏通)

<卓球:全日本選手権>◇女子シングルス決勝◇18日◇東京体育館

 女子シングルス決勝で石川佳純(21=全農)が2年連続3度目の優勝を果たし、ダブルス、混合ダブルスと合わせた3冠制覇を成し遂げた。

 優勝が決まった瞬間、石川は一瞬、眉間にしわを寄せて、顔をくしゃくしゃにした。苦難の道のりが走馬灯のように思い起こされた。

 「本当に苦しい1週間でした。優勝してパートナーにも恵まれました。なかなかうまくいかなくて、この舞台に立てた。去年とは全然違って相手も向かってくるし…。どうなるのだろうと思っていた」。

 追われる苦しさから開放された女王は、シルバーに輝く皇后杯を持ち上げながら、60年の山泉(現姓伊藤)和子以来54年ぶり2人目の3冠に酔いしれた。

 決勝で3-1で勝った石川だが、第2ゲームは森薗の強烈フォアに苦しみ、落とした。打倒石川を目指し、ライバルたちの目の色が変わったのは、はっきり分かっていた。若手の台頭も感じた。準々決勝で戦った中学2年の伊藤美誠には、4-0でストレート勝ちした石川だが、失ったポイントの1つ1つに、相手の成長の足音が聞こえた気がした。

 それでも、ここで立ち止まるわけにはいかない。「まだ、21歳なので向かっていきたい。年下で強い選手もいたけど、私も世界選手権に向けてしっかり努力していきたい」。

 国内で「絶対女王」の座についた石川は、さらなる飛躍を誓っていた。

 [2015年1月18日17時59分]

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