9月1日、「9.1東京都・目黒区総合防災訓練反対行動」の監視行動とデモ(中目黒の船入場公園)が行われ六五人が参加した。主催は、自衛隊・米軍参加の東京都・目黒区総合防災訓練に反対する実行委。
今回の防災訓練は、東京都と目黒区の合同で行われ、「自助・共助」をスローガンに掲げ、自衛隊、米軍の共同軍事作戦の展開とともに約1万人を動員した。すでに自衛隊は、「災害対処」として軍事演習に踏み込んでいる。7月16日~17日、陸上自衛隊第一普通科連隊による「23区展開訓練」(23区のすべての区役所に宿泊、通信訓練)を強行した。
そのうえで中央防災会議(7・31)は、災害緊急事態時の緊急措置の範囲を治安維持の観点から拡大していくことを報告している。連動して東京都危機管理官に元陸上自衛隊第10師団長の宮嵜泰樹陸将を起用した(7月31日)。石原知事は、「専門知識を持った人材を登用せよ」と指令し、都官僚はわざわざ「陸将経験者が自治体の常勤職員として採用されるのは全国初だ」と「自慢」するほどだ。危機管理監は大規模災害、対テロ、治安弾圧の「司令塔」と称して03年に設置し、治安弾圧体制構築を前提に強化してきた。宮嵜の起用は、その現われだ。
訓練での日米共同作戦のポイントは、厚木基地を離陸した在日米海軍C12輸送機が羽田空港に着陸し、救援物資を陸上自衛隊の車両に積み替えるというシナリオだ。米軍輸送機が防災訓練で羽田空港に着陸する展開は、初めてという。つまり、東北大震災での「トモダチ」作戦の延長にあり、継続していることを宣伝するためにあった。航空自衛隊のC1輸送機も着陸しており、連携していることもアピール。
ねらいは治安弾圧体制の強化だ
西小山駅周辺では、木造住宅密集地域の街区を活用し、「自助・共助」中心の消火・救出活動を行った。地域住民、消防団、隣接区の地域住民を動員し、その軸に「防災隣組」を形成し、強制動員をねらっている。しかも児童・生徒の動員も組み込んでいこうとしている。
都立駒沢オリンピック公園では木造住宅密集地域を想定し、警察・消防・自衛隊等の防災機関、アジア大都市ネットワーク21都市(シンガポール、ソウル、台北)の消防隊が連携するパフォーマンスを繰り広げた。その中でも被害状況等を事前に知らせないブラインド型の救出救助訓練を強調し、 「実践」さながらの訓練なのだと言いたいようだ。
検視・検案・身元確認訓練(トリアージ)も行われた。この展開は、そもそも被弾・被曝した軍事兵員のリサイクルが可能か否かのために安否確認する医療処置の差別化だ。戦時医療を位置づけ、定着をねらっている。
津波への対応として東京港臨海部、東京港及び主要河川の水門等の閉鎖訓練が行われた。その実態は、半開きのままだったり、周辺住民の避難ルートがいいかげんだったりという代物だ。予想される津波規模に対処していくにはほど遠い訓練設定だった。
このように防災訓練は「自助・共助」を掲げたように住民に対して自己責任で生き延びろというのが獲得目標だ。同時に治安出動のための日米共同作戦を柱にしながら、自衛隊のイニシアチブを強化していくことにある。「二三区展開訓練」にみられるように自衛隊の軍事作戦に自治体動員を組み入れ、浸透させていくことをねらっている。自衛隊・米軍参加の防災訓練の実態を暴きだし、その野望を許さない包囲を強化していこう。
自衛隊・米軍参加の防災訓練反対!のシュプレヒコール
デモ出発地点の船入場公園の周辺には、公安政治警察が治安弾圧体制の一環として大量に配置されていた。これこそが防災訓練の政治性格をストレートに現している。参加者名簿作りのために盗撮、面割りを行い、デモに対する威圧を繰り返してきた。デモは、自衛隊・米軍参加の防災訓練反対!民衆強制動員をするな!のシュプレヒコールを目黒一帯に響かせた。
デモ終了後、田道ふれあい館で報告集会。午前中の監視行動を取組んだ仲間たちから各レポートが報告された。いずれも「パフォーマンス」「茶番劇」の水準でしかなかった。その中で自衛隊は、ブース・炊き出しなどによって宣伝活動を繰り広げ、民衆への浸透を行っていた。最後に参加者全体で継続して監視活動と抗議行動を行っていくことを確認した。
(Y)
今回の防災訓練は、東京都と目黒区の合同で行われ、「自助・共助」をスローガンに掲げ、自衛隊、米軍の共同軍事作戦の展開とともに約1万人を動員した。すでに自衛隊は、「災害対処」として軍事演習に踏み込んでいる。7月16日~17日、陸上自衛隊第一普通科連隊による「23区展開訓練」(23区のすべての区役所に宿泊、通信訓練)を強行した。
そのうえで中央防災会議(7・31)は、災害緊急事態時の緊急措置の範囲を治安維持の観点から拡大していくことを報告している。連動して東京都危機管理官に元陸上自衛隊第10師団長の宮嵜泰樹陸将を起用した(7月31日)。石原知事は、「専門知識を持った人材を登用せよ」と指令し、都官僚はわざわざ「陸将経験者が自治体の常勤職員として採用されるのは全国初だ」と「自慢」するほどだ。危機管理監は大規模災害、対テロ、治安弾圧の「司令塔」と称して03年に設置し、治安弾圧体制構築を前提に強化してきた。宮嵜の起用は、その現われだ。
訓練での日米共同作戦のポイントは、厚木基地を離陸した在日米海軍C12輸送機が羽田空港に着陸し、救援物資を陸上自衛隊の車両に積み替えるというシナリオだ。米軍輸送機が防災訓練で羽田空港に着陸する展開は、初めてという。つまり、東北大震災での「トモダチ」作戦の延長にあり、継続していることを宣伝するためにあった。航空自衛隊のC1輸送機も着陸しており、連携していることもアピール。
ねらいは治安弾圧体制の強化だ
西小山駅周辺では、木造住宅密集地域の街区を活用し、「自助・共助」中心の消火・救出活動を行った。地域住民、消防団、隣接区の地域住民を動員し、その軸に「防災隣組」を形成し、強制動員をねらっている。しかも児童・生徒の動員も組み込んでいこうとしている。
都立駒沢オリンピック公園では木造住宅密集地域を想定し、警察・消防・自衛隊等の防災機関、アジア大都市ネットワーク21都市(シンガポール、ソウル、台北)の消防隊が連携するパフォーマンスを繰り広げた。その中でも被害状況等を事前に知らせないブラインド型の救出救助訓練を強調し、 「実践」さながらの訓練なのだと言いたいようだ。
検視・検案・身元確認訓練(トリアージ)も行われた。この展開は、そもそも被弾・被曝した軍事兵員のリサイクルが可能か否かのために安否確認する医療処置の差別化だ。戦時医療を位置づけ、定着をねらっている。
津波への対応として東京港臨海部、東京港及び主要河川の水門等の閉鎖訓練が行われた。その実態は、半開きのままだったり、周辺住民の避難ルートがいいかげんだったりという代物だ。予想される津波規模に対処していくにはほど遠い訓練設定だった。
このように防災訓練は「自助・共助」を掲げたように住民に対して自己責任で生き延びろというのが獲得目標だ。同時に治安出動のための日米共同作戦を柱にしながら、自衛隊のイニシアチブを強化していくことにある。「二三区展開訓練」にみられるように自衛隊の軍事作戦に自治体動員を組み入れ、浸透させていくことをねらっている。自衛隊・米軍参加の防災訓練の実態を暴きだし、その野望を許さない包囲を強化していこう。
自衛隊・米軍参加の防災訓練反対!のシュプレヒコール
デモ出発地点の船入場公園の周辺には、公安政治警察が治安弾圧体制の一環として大量に配置されていた。これこそが防災訓練の政治性格をストレートに現している。参加者名簿作りのために盗撮、面割りを行い、デモに対する威圧を繰り返してきた。デモは、自衛隊・米軍参加の防災訓練反対!民衆強制動員をするな!のシュプレヒコールを目黒一帯に響かせた。
デモ終了後、田道ふれあい館で報告集会。午前中の監視行動を取組んだ仲間たちから各レポートが報告された。いずれも「パフォーマンス」「茶番劇」の水準でしかなかった。その中で自衛隊は、ブース・炊き出しなどによって宣伝活動を繰り広げ、民衆への浸透を行っていた。最後に参加者全体で継続して監視活動と抗議行動を行っていくことを確認した。
(Y)