古代神話のオシリスの墓、発見
シャフトを下るとそこには…ナイフをもった悪魔の間が…
ルクソール西岸シェイフ・アブデル・クルナのネクロポリス(死者の町)で、古代神話オシリス神の墓をそっくり模した3200年前の墓が見つかりました。
オシリスの墓といえば古代エジプト最古の都のひとつ、聖地アビドスにある神殿「オシレイオン」が有名ですよね。
今回見つかったのはもっと年代の新しい墓で、構想的にはオシレイオンとほぼ同じ。冥界を統べる神オシリスの像(エメラルドに輝くご神体)は、中央の円天井の礼拝堂にあり、地下に続くシャフト(下図の中央にある竪穴)を9mおりると第1層の地下室、さらに6mおりると第2層の地下室2間に至ります。
ナイフを持った悪魔のレリーフが印象的な霊安室があるのは、中央礼拝堂の西側(上図では左側)にある空き部屋の前からシャフトを7m降りたところ。そして、同じシャフトを一番下まで降りていくと、そこには残骸だらけの部屋が2間あるだけです。ふむ。
こんなところで悪魔が何をしてるか謎ですが、悪魔は使者の体を護るために配置されたのではないか、と発掘したスペイン&イタリア合同考古学調査チーム班長のMaría Milagros Álvarez Sosa博士はEFE通信に話していますよ。
博士はさらに今回の発見が「極めて重要」との見解を述べてます。
古代神話に描かれたオシリス神の墓の記述が完璧に再現されている。その意味では、ネクロポリス群の中でも異色の存在。
隣の大きな墓「TT109」は1887年にPhilippe Vireyという人が最初に記録に残し、20世紀にも作図の試みが何度かなされてきました。しかし、今回見つかったのは下の図面で赤丸で囲った隅っこの「Tomb Kampp -327」で、記録されたことも出版されたこともない墓です。いったい誰が何のために…
気になるのは地下室内部ですが、全容は2015年秋の考古学調査の際に明らかにするそうですよ。待ちきれませんね。
source: Min Project via EFE, Luxor Times
Jesus Diaz - Sploid - Gizmodo US[原文]
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