民主代表選:新代表に岡田氏 挙党態勢を重視
毎日新聞 2015年01月18日 16時00分(最終更新 01月19日 00時30分)
民主党は18日、東京都内で臨時党大会を開き、海江田万里氏の後任の代表に岡田克也代表代行(61)を選出した。岡田氏、細野豪志元幹事長(43)、長妻昭元厚生労働相(54)とも1回目の投票で過半数を得られず、岡田氏と細野氏による決選投票で岡田氏が細野氏を僅差で上回った。岡田氏は記者会見で「オール民主を考えてしっかりとした人事をしなければならない」と述べ、党役員人事では挙党態勢を重視する考えを強調。26日召集の通常国会では経済や安全保障政策で安倍政権に論戦を挑む方針を表明した。
◇決選投票で細野氏制す
岡田氏は2004年5月から05年9月まで代表を務めた。今回の任期は17年9月末まで。代表選後、岡田氏は会場で「統一地方選、参院選、衆院選、一つ一つ乗り越えていく。その前に国民の信頼を取り戻していく。一緒に頑張ろう」と党再建に結束を呼びかけた。
岡田氏は会見で党役員人事について「現時点ではまったく白紙」と述べたが、1回目の投票で1位だった細野氏や、国会議員らによる決選投票で協力を求めた長妻氏をどう処遇するかが焦点になる。
16年夏の参院選に関しては「ここで勝つことが重要。民主党だけでは難しいかもしれないが、与野党逆転を目指す」と述べ、参院選で政権奪還への足がかりをつかみたい考えを示した。
民主党はまず通常国会で存在感を示せるかが問われる。岡田氏は会見で「国会審議の先頭に立つ。経済、戦後70年、安全保障法制を中心にしっかりと議論したい」と、安倍晋三首相との論戦への意気込みを語った。国会での他の野党との共闘にも前向きな姿勢をみせた。
ただ、維新の党との合流には「現時点で一緒になることは到底考えられない」と重ねて否定的な見解を示した。
代表選の1回目の投票では、細野氏が国会議員票と地方議員票で岡田氏を上回り、党員・サポーター票との合計298ポイントで1位に立った。岡田氏は党員・サポーター票は最多だったものの、合計では294ポイントで2位だった。しかし、両氏による決選投票では岡田氏が1回目を19人上回る133ポイント(国会議員と国政選挙公認予定者の計67人)を獲得し、120ポイント(国会議員60人)の細野氏を逆転した。長妻陣営の国会議員の半数以上が岡田氏支持に回ったとみられる。