新春恒例の初競り。
今年もマグロ大王の異名を持つ名物社長が初競りマグロを落札した。
驚いたのはその価格。
去年の1億5,000万円を大きく下回ったその理由とは?多くのそう!去年の暮れ日本近海にはマグロの群れが押し寄せていた。
そこでは一攫千金を狙ってしのぎを削る熾烈な争奪戦が勃発。
その最前線で絶対王者の…。
去年の初競りマグロを釣り上げた若き漁師は今年も…。
あの1億5,000万円は何に使ったのか?打倒大間に燃える若きリーダーが怪物マグロを釣り上げる。
凄腕のイケメン漁師を発見。
更においしいマグロに人生をかけるマグロバカたちの絶品料理も。
テレビ初登場の名店で見つけたうまくてお得なマグロ料理とは!?マグロ尽くしここに連日行列が絶えない大盛りで人気のマグロ専門店がある。
中に入ると…。
果たしてどれほどの大盛りマグロが出てくるのか?鶴橋にやってまいりました。
大盛りと聞き駆けつけたのがこの男。
あっここなんすかうわぁまぐろ食堂。
鶴橋卸売市場に程近い商店街。
その一角に店を構えるこんにちはあら中はまた狭いというか…。
あら〜なんかスナックみたいな感じですね。
こんにちは。
いらっしゃいませ。
ハーフ丼。
はい。
ハーフ丼というから量が半分?いえいえマグロを大胆にざく切り。
その量たるや…。
ちょっと!豪勢なてんこ盛りだった。
はい。
うわぁすみません。
これぞこの店自慢のハーフ丼。
マグロの赤身と中トロを半分ずつこぼれんばかりに乗せたひと品。
まずは本マグロの中トロから。
いいですか?いただきます。
どうぞ。
あぁおいしいですねこれ豪華ですねこの身が。
もうきらびやかですよ。
実はこのタレおかみさんが調合したもの。
マグロの旨みを引き立てる味の秘密は?どうしてもタレの秘密を知りたい松村は?西田敏行も最高だわ。
よくこんなおいしいタレ…。
西田にだけ教えてくださいよ。
赤身の中でも筋の多い部分はタタキにしている。
あぶることでやわらかくなり香ばしさもアップ。
タタキもいただきますよ。
はい。
うまい僕タタキも好きなんですよほんと食べやすいですね。
くさくもないしこのね。
普通こんなの食べられませんね。
いったいどれほどのマグロが盛られているのか?ご飯とどんぶりを0グラムに換算したはかりにいつものように赤身中トロタタキを盛っていく。
すると…衝撃的な結果が!なんとメニューより多い…。
このてんこ盛りのマグロ丼を作ろうとした理由は何ですか?これ。
そうこの店を切り盛りしているのが20代の頃鶴橋市場でマグロの卸をしていたマグロのスペシャリストだったのだ。
スペシャリストだからできるうまさの秘密でも…。
竹内のマグロに対するこだわり…。
それは毎朝その日使う分しかマグロを仕入れないこと。
赤身はキハダマグロ中トロは本マグロ。
質のいい冷凍マグロを手に入れる。
しかし竹内の本当の仕事はマグロを仕入れた後にある。
マグロの品質を落とさない独自の…。
竹内はマグロを小分けのブロックにし一つひとつをビニール袋に包んでいく。
確かに手間だがいったいなぜこんなことをしているのか?詳しい解凍方法は教えてもらえなかったが竹内のやり方だとドリップは出ず旨みを逃がさないという。
こうして手間暇かけて解凍したマグロで待っているお客のために手早くマグロ丼を作る。
あまりに忙しいため2階へは…。
手作りのエレベーターで運ぶ。
移動する時間を省き行列のお客さんにいち早く座ってほしいから。
この日用意したマグロ丼50食はわずか2時間で完売。
さぞかし儲かっているかと思いきや最近マグロの仕入れ値が上がりやむなく値上げ。
ホンマスンマセン!しかし値上げしてもお客が減ることはなかったという。
閉めたんですか?儲けは相変わらず出ないけど今日も変わらず大繁盛。
決して高くはない。
うまいマグロがてんこ盛りならば。
まぁわしは川藤やけどなマグロを食わんとな。
もう1回食い直すわ。
おおきに。
わしゃもうね野球に理論はないの。
マグロも一緒!あるものを食う。
来た球を打つ以上!ほんまにそのままやな。
郊外の住宅地に連日大盛況のマグロ専門店がある。
その名も…。
こちらですね。
もてなしやありました。
ちょっと行ってみたいと思います。
オープン以来15年間も地元で愛されるそのわけとは?どうもこんにちは。
お待ちしておりました。
いらっしゃいませ。
かんざしみたいな感じであっそうですか。
そうなんですか今日はひとつよろしくお願いします。
よろしくお願いいたしますありがとうございます。
ランチタイムにはまだ早い11時過ぎにもかかわらず店内はすでに満席。
大人気の秘密は?うわうわ…。
人気ナンバーワンメニュー人気のわけはなんといっても切り身の大きさ。
大きな顔に負けないサイズ!贅沢に切られた切り身をいただきます。
更にどんぶりの中にも人気のわけが。
ほんとですか?うわすごいですね。
人気のわけはまだあった。
女将さんのもとで働くのは20代から70代の女性ならではのきめ細かな気遣いでお客様をお・も・て・な・し。
客の顔や好みのメニューまで覚えなんと体調にまで気を遣うという。
お子さん連れのママには孫もいる子育てのベテランが子供を預かる。
ママにゆっくり食べてもらいたいという心遣い。
更に店の外にあるこのスペース。
順番待ちを外でしていただくのは申し訳ないと冷暖房完備の丁寧な心遣いとおいしいマグロ丼でお年寄りや家族連れに大評判。
うまい!実はこの店でマグロの調理ができるのは女将さんただ一人。
いったいなぜ誰にもマグロに触れさせないのか?マグロ丼もてなしやの女将さんが仕入れに向かったのは鮮魚店。
店主はなんと行商から始めて60年マグロ一筋にやってきた父。
その姿を見て育った女将さんしぜんとマグロに興味を持ち15年前マグロの専門店を始めたのです。
娘を思う親心実はここにもてなしやのおいしさの秘密が。
父が仕入れたなかからいちばんいいマグロを真っ先に女将さんが買い込んでいく。
ついでに下ごしらえも済ませちゃう。
こそげとっているのは父があまり店に出さない皮のそばの身。
これも根こそぎ格安で仕入れてしまうのだ。
コラーゲンたっぷりでやわらかいこの身で作るのはとろけるような舌触りと濃厚な旨みで人気のなんといってもお値段リーズナブル。
いただきます。
あ〜すごい。
更にびっくり仰天のいやいや…。
帽子が…かわいい帽子が動いてますね。
その名もまぐろケーキ。
家族の記念日にぴったりのおもてなし。
まさにもてなしやという名のとおりの名店でした。
おしゃれなレストランが立ち並ぶこの街に常識外れの安さでマグロを提供する寿司屋がある。
この恵比寿で安いマグロがここで食べられるんでしょうか。
あっ恵比寿鮪喜!店の名は鮪喜。
去年6月にオープンしたばかり。
おじゃまします。
店内はすでに大勢の客で賑わっていた。
評判を聞いてみると…。
客は皆大満足。
腕を振るうのはこの男。
どんなマグロ料理が味わえるのか?お待ちどおさまです。
こちらがあご焼きです。
あご焼きは脂身の多い下あごをじっくり焼き上げたもの。
ジューシーな脂がしたたり落ち食欲をそそる。
すぐ取れます。
あっホロホロホロホロ!いや〜ブリンブリン。
熱い。
うまっ!やわらかい!これはたまらないね〜。
そんなまぐろのあご焼き。
一応800円から提供してます。
嘘でしょ!?ほんとです。
これ800円!?アカンアカン…。
続いて出されたのはマグロ1本から2つしか取れない超希少部位大トロの下にある脂ののった胸びれを15分オーブンでじっくり焼き上げた。
外はパリッと香ばしく中はジューシー。
何より貴重なしかし驚くのはまだ早い。
いやいや嘘でしょ!?ハマグリの貝殻で丁寧にこそぎとる。
あっきれいに…すごい!たぶんそぎたてっていちばんおいしいんちゃうかな?そうですねいちばんおいしいと思います。
裏返して更に驚いた。
うわっ!またこっちもたっぷりついてる。
両面に身がたっぷりついたまぐろの中落ち。
これだけ楽しめて2人前おいくら?なんてすてきなお店なんでしょうか。
平日のランチタイムは更にお得。
これだけマグロを楽しめてなんと750円。
更に来店すれば必ず1個もらえるスタンプを10個集め夜訪れると…。
お待たせ特大中落ち。
すごい!なんとタダでサービス。
初めてやる。
安さの仕掛け人は築地仲卸堺藤の社長…。
実はこの店消費者がマグロを楽しむ顔が見たいと藤がオープンさせたのだった。
仕入れはマグロの目利き歴30年の藤が自ら行う。
しかし藤の眼鏡にかなったマグロでも板長佐義名が首を縦に振らなければ客前には出さない。
この日のマグロは?どうですかいけそうですか?問題なさそうですね。
全然大丈夫です。
やっぱそう思いはったんですか?そこは譲れなかった?妥協を許さないマグロのプロ2人が認めた本日のマグロ。
赤身と大トロは今長崎産の本マグロがうまい。
しかし中トロは津軽海峡大間産。
そう部位ごとに産地にこだわらずその日最高のものを選んでいるのだ。
本マグロならではの魅力を存分に味わえるこちらは大トロ中トロ赤身にネギトロオールスターが揃ってお値段なんと2,800円。
中トロからまずいただきます。
う〜ん。
おいしい!この中トロの脂甘いわ。
ほんまに生臭さがゼロ。
しかも結構厚みがむっちゃあるじゃないですか。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
マグロバカによる最強タッグが恵比寿に激安マグロ旋風を巻き起こす。
マグロを史上最高値で競り落としたのがこの男。
築地の店先で木村社長がソワソワしている。
いったいなぜ?そこに現れたのはなんと日本で行われたその出場者68名が日本食を体験しにやってきたのだ。
名物解体ショーとマグロのおいしさに世界の美女たちこの男世界とのかかわりはこれだけではない。
ここはすしざんまいの巨大冷凍庫。
中を埋め尽くすのは大量のマグロ。
国産だけでなく南太平洋からアイルランド更にはスペイン産まで。
世界中から大量のマグロをどうやって集めるのか?その秘密は木村の驚くべき世界戦略にあった。
木村が向かったのは南太平洋のソロモン諸島。
木村の後を追うとそこはどうやら国際会議場らしき場所。
木村が挨拶を交わすのはなんともすごい人ばかり。
更に…。
水産大臣や首相とミーティング。
ソロモン諸島のマグロを仕入れる計画だ。
世界とのネットワークづくりに日々奔走中。
木村はスリランカに飛んでいた。
やってきたのは港。
地元の若い漁師が待っていた。
いったい何が始まるのか?現地の若い漁師に半年かけて漁を指導。
今後インド洋で彼らが釣ったマグロを仕入れていく戦略だ。
漁に使うのは木村が日本で買った中古の船。
はるばるスリランカまですでに4隻運んできた。
なんと漁の手本を見せるという。
船を操縦するのは現地の船長。
しかし…。
なぜか木村が近づいていく。
そして…。
運転交代。
いいとこ見せたいようだ。
30キロ先の漁場で日本式のはえなわ漁を伝授する。
どんどんスピードを上げていく木村社長。
すると…。
エンジン付近から煙が噴き出した!突然のトラブルに慌てる漁師たち。
木村の暴走…。
スピードの出しすぎでエンジンが焼けてしまったのだ。
このままでは漁の指導ができない。
社長どうする?1回戻る。
この日は漁を伝授できなかったものの木村は日々スリランカの漁師を育成し世界戦略を着実に進めているのだ。
そんな木村がぜひ見せたいものがあるという。
そこはなんとスペインで会わせたいマグロとはいったいどんなマグロなのか?港を出てから30分。
大きな鳥の群れ。
下にはマグロがいる。
なんと社長の生け簀が10か所も。
水中を覗くとスペインの漁師たちが地中海で獲ったマグロをこの生け簀で育てているのだ。
日本からの発注を受けるとダイバーが水中銃でマグロを射抜き日本に空輸する。
これぞマグロを新鮮に保ちなおかつ安定供給するための木村の世界戦略。
魚じゃねえなこれは。
でもきれいでしょほら色が。
こうした生け簀を木村は世界各国に8か所も持っている。
今後も増やす予定だ。
すると突然木村が釣りざおを取り出した。
なんと生け簀のマグロを釣ると言いだした。
自分の釣りを見せるために我々をスペインに呼んだのか。
ならば見せていただこう社長がマグロを釣る瞬間を。
ん?なぜ風船を?持ってましょうか。
オッケー。
すごいね。
生け簀の真ん中へ針を投げた。
届かないすると…。
なんとダイバーに手伝いを命じた。
これは世話が焼ける。
風船は無事に真ん中へ。
もはや針を入れるとすぐに…。
あっきたきたきた…。
さすがはマグロの釣り堀。
針を入れてわずか3分でかかった。
よし!うわっうわっすごいすごい。
巻いてみ。
うわ〜。
巻けないでしょ。
ちょっと待ってうわ〜。
うわっすげえ…。
ところが…。
あっ…。
あっ…。
うわ〜マジですか…。
飼い犬に手を噛まれるとはまさにこのこと。
マグロのために世界を飛び回る木村社長その次なる名店は海がない常連客のためかたくなに取材を拒んできた。
埼玉県三郷市に店を構えるマグロの名店店内はマグロ目当てのお客さんで大にぎわい。
そしてこのこわもての男こそが店の主。
彼のポリシーは…。
使うのは生のマグロのみ。
こちらの大トロ中トロネギトロなど計10貫。
向かったのは東谷が6年勤めたマグロの仲卸直営の店。
お目当ては新鮮なマグロ…。
かと思いきや取り出されたのは…。
こちらの包み。
中を見せてもらった。
解体してからすでに1週間経ったものだという。
東谷最大のこだわりそれはマグロの熟成。
見ると表面のツヤがなくなりくすんで見える。
熟成をかけることでタンパク質や脂肪分が適度に分解。
旨みが増すという。
現在築地の場内で生の熟成マグロを扱う店はわずかに数軒。
その主は東谷をこう評する。
仕入れたマグロはなんと自分の店で更に寝かせ熟成をかける。
部位に応じて1週間から3週間ほど氷で冷やし熟成の加減を調整する。
お客に出す直前のトロがこちら。
見た目はさながら高級肉。
常連客が集まる理由はこれだけじゃない。
マグロを身近に感じてほしい…。
その一心でなんと味見と称してただで食べさせているのだ。
こんなことで経営は成り立つのか?妻もあきれるどんぶり勘定。
狙い目はランチだ。
マグロの味をいっそう引き立てる漬け丼。
大トロから赤身まで9切れものって東谷のマグロへの思いはついにこんなところまで…。
そんな男の店には至るところにシールが…。
このシールマグロの産地を表すいわば魚かねの大将がほれ込む熊谷義宣とはどんな漁師なのか。
マグロの聖地青森県・大間の一本釣り。
漁師たちはまずソナーを使い津軽海峡に潜むマグロの群れを探し出す。
群れを見つけると船はいっせいに速度を上げる。
まるでレースだ。
誰よりも早くマグロの前に回り込みエサを投げた者が最も有利になる。
常にマグロを追いかけ挑む攻めの漁それこそが大間の一本釣りだ。
ところが去年11月漁師たちに話を聞くと…。
マグロの状態ってどうなんですかね?今年はちょっと変なんですか?誰もが今年はなかなか釣れないとこぼすなか悠然とマグロを釣って帰港した男がいた。
サイズも立派な極上の本マグロ。
この時季キロ1万円の値がつくことも。
マグロは?何キロくらいですか?あれ。
マグロ釣りなら右に出る者はいないヨシさん。
いったいなぜそんなに釣れるのか?その秘密を特別に教えてくれた。
触ってみろ。
うわっ細い…。
ブリ釣る…。
ブリ釣るって10キロくらいの魚を釣るための?マグロ漁に使う一般的なテグスの太さは60号。
この細いテグスでどうやってマグロを釣るのか?大間ナンバーワンの凄腕ぶりを確かめるべくヨシさんの船に乗った。
すぐにマグロの群れの前に船をつけこの日の1投目。
エサには生きたスルメイカを使う。
ヨシさんが細いテグスを使う理由はエサが水中でよりしぜんな動きをするためマグロが喰いつきやすくなるからだという。
自慢の細いテグスで鮮やかにマグロをかけてみせた。
しかし細いテグスは切れやすい。
本当の勝負はここからだ。
巻き上げ機を使いながらも常にテグスを握り力を加減する。
少しでも強く引きすぎればいとも簡単に切れてしまう。
全神経をテグスから伝わるマグロの動きに集中させる。
リモートコントローラーを使い船の向きを微妙に調整しながらマグロと対峙する。
決して無理をせずマグロが疲れるのを待つ。
マグロが強く引いたときにはその動きに合わせてテグスを送り出す。
そしてまた引く。
こうした繊細なかけひきこそヨシさんの真骨頂。
そしてマグロが抵抗を弱めたその一瞬のすきを突き一気に引きあげていく。
ここが勝負どころと見極めたようだ。
水深およそ20mまで引きあげたところで投入したのは
(ベル)電流を流すとベルが鳴る。
これでもうマグロは抵抗できない。
勝利を確信する。
これがナンバーワンと呼ばれる漁師のマグロ一本釣り。
まさに圧巻だった!ヨシさんは40分もの死闘を制し細いテグスで見事にマグロを釣った。
まだ1本も釣れていない漁師が多いなかでヨシさんはすでに10本以上釣っているという。
なんかすごい大変そうでしたね。
ヨシさんは我々の目の前でテグスをいとも簡単に切ってみせた。
この細いテグスで100キロを超えるマグロを釣り上げる。
まさに神業。
ヨシさんが決して急がず時間をかけてマグロを釣り上げるのには理由があった。
釣り方しだいでマグロの味は大きく変わる。
ヨシさんのように釣り方にまで徹底してこだわる漁師がいるからこそ大間のマグロはうまいと評価されるのだ。
このあとヨシさんの更なる神業で海中のマグロの群れを激撮する。
寒さがいっそう厳しさを増す津軽海峡にマグロの群れがやってきた。
大間のナンバーワン漁師ヨシさんにその腕を見込んであるお願いをしてみた。
それは漁の合間を縫って撮影に挑戦。
難しいのは承知のうえだ。
ヨシさんの合図でカメラを入れた。
果たしてマグロは映るのか。
津軽海峡を泳ぐマグロの群れ。
その鼻先に的確にカメラを流し入れる。
ヨシさんの正確無比な技が捉えた貴重な映像だ。
悠然と泳ぐマグロの群れ。
だがたとえ1本でも釣るのは至難の技。
だからこそ高値をつける。
海のダイヤモンドマグロを釣り上げるため男たちは命をかけるのだ。
凄腕のベテラン漁師が居並ぶ大間で異彩を放つ男がいる。
彼の口癖は。
しかしひとたびマグロがかかると軽快なフットワークにムダのない動き。
そんな小鷹の目標は大間ナンバーワン漁師のいつか王者ヨシさんを超えたいと努力してきた。
小鷹は今シーズンこそ満を持してヨシさんに挑む覚悟を決めていた。
ヨシさんに勝つための最大の武器はこの最新型のソナー。
誰よりも早くマグロを見つけ出す。
大間のマグロの一本釣りは日の出から日の入りまでと決められている。
小鷹は毎朝7時に港を出る。
漁場までは20分ほど。
到着するとまずは海の様子を見ながらこのとき頼りになるのが最新型のソナー。
動き回るマグロの群れを探すには音波を発する角度や距離などを絶えず調整しなければならない。
小鷹はこのソナーを誰よりも使いこなせると自負する。
そんな小鷹を大先輩のヨシさんはどう見ているのか。
しかし小鷹は船団から離れた位置にいて一向に攻めようとはしない。
なぜなのか。
船団のなかでは位置取り争いが激しく自由に動けない。
そこで小鷹は船団を離れ自慢のソナーで新しいマグロの群れを探すのだ。
小鷹のソナーがマグロを捉えた。
船の右前方にいる。
すぐさま船を走らせ群れの前に出る。
誰よりも早くマグロを見つけいの一番にエサを入れる。
これが小鷹のやり方。
周りにはまだ他の船はいない。
マグロの群れを独り占め…。
かと思いきや小鷹の動きを察知した船が駆けつけてきた。
あっという間に他の船に囲まれてしまった小鷹。
すると自分が1番に見つけたはずの群れからあっさりと手を引きまた新しい群れを探す。
こんな漁師は他にはいない。
長年大間の漁を支えてきたベテラン漁師山崎も小鷹には首をかしげる。
しかし小鷹には小鷹の考えがあった。
ベテラン漁師たちとは釣り方も考え方も一線を画す新世代漁師。
小鷹は大間で3代続く漁師の家に生まれた。
だが漁師の道には進まず…。
そして30歳を前に故郷に戻り漁師になった。
同世代の漁師より10年以上も遅いスタート。
しかし昔かたぎの漁師である父に教えを請うことはなかったという。
ベテランたちにはない自分流の新たな釣り方を追求する小鷹。
最新機器は借金して購入した。
その返済のためにもマグロを釣らなくてはならない。
このあと小鷹とマグロの激闘が始まる。
この日も船団から一人離れマグロの群れを探す新世代漁師小鷹がいた。
すると自慢のソナーがマグロの群れを捉えた。
群れが船の後ろに来るタイミングを見計らいエサのイカを投げ入れる。
するとそこへ1隻の船が…。
現れたのは小鷹の釣り方は意味がわからないと語っていたベテラン山崎だ。
小鷹にはなかなか当たりがこない。
一方山崎はなんとマグロがかかっているではないか。
自分が見つけた群れで後からきた山崎に釣られてしまった。
こんな悔しいことはない。
小鷹も諦めず新たにエサを入れた。
すると…。
待ちに待ったマグロだ。
かかったときには大きな手応えを感じた小鷹。
格闘すること10分が過ぎた。
意外に早くマグロが姿を現した。
がっかりだな。
釣り上げたのは25kgと自力で荷揚げができるほどの小さなマグロだった。
これでは燃料代程度にしかならない。
するとそこへ先ほど小鷹の隣で先にマグロをかけていたベテラン山崎の船が帰ってきた。
その甲板には立派なマグロが鎮座していた。
腕の違いを見せつけられた小鷹は…。
(スタッフ)何キロくらいありました?結構でかいですか?でかい。
苦笑いの奥に悔しさを滲ませていた。
マグロの群れを見つけるのは得意な小鷹だが実はマグロをエサに喰いつかせるのが苦手。
自分のやり方で大物が釣れなかった小鷹はこの日あえて船団のなかで苦手なイカのぶつけ漁に挑戦した。
ソナーと周りの船の動きを見ながらエサを入れるタイミングをはかる。
このとき小鷹の隣には大間ナンバーワンのヨシさんがいた。
ヨシさんとほぼ同時に小鷹がエサのイカを放つ。
ヨシさんの船の向こうではベテラン山崎も虎視眈々とマグロを狙っている。
そのとき小鷹のエサにマグロが喰いついた。
しかし…。
針をしっかりかけることができなかった。
とそのとき。
小鷹の目の前でヨシさんがマグロをかけた。
さすがは大間ナンバーワン漁師。
自慢の細いテグスで見事マグロをしとめた。
(スタッフ)でかくないですか?この日大間で最初に釣り上げられたマグロは100キロを超える大物だった。
やはりベテランにはかなわないのか。
(スタッフ)教えてくれるんですか?珍しいですよそれ。
この日小鷹はある賭けにでた。
ヨシさんの釣り方を参考にしていつもより細いテグスに変えることにしたのだ。
テグスを細くすることで生餌の動きがしぜんなものになりマグロが喰いつきやすくなる。
その反面テグスが切れるリスクは高くなる。
小鷹はヨシさんの釣り方を見よう見まねで起死回生の大勝負に打って出たのだ。
この日も誰よりも早くマグロの群れを見つけた小鷹だったがすぐに追いついてきたヨシさんが同じ群れに狙いを定めた。
ヨシさんが船の前方に移動しエサを入れようとしている。
そのときわずかに早く小鷹がエサを放った。
このあと小鷹を巨大マグロが襲う。
大間ナンバーワンヨシさんと新世代漁師小鷹の一騎打ち。
よし喰った!マグロが喰いついたのは小鷹のエサだった。
船の前方に移動しマグロの引き揚げにかかる。
細いテグスに変えて臨んだこの日の漁。
テグスを切らぬよう細心の注意が必要とされる。
予想していたよりもはるかに大きな獲物がかかったようだ。
少しでも強引に引っ張れば細いテグスはすぐに切れてしまう。
切れるなよ。
祈るような思いでテグスを引く。
暴れるマグロがテグスを引っ張る。
少しでもテグスに負荷がかかりにくいように肩を使って対抗する。
格闘すること50分。
ようやくマグロの動きが鈍ってきた。
電気ショッカーでマグロの動きを止める。
(ベル)マグロがゆっくりとその姿を現した。
かなりの大物だ。
やった〜!大間ナンバーワンのヨシさんに競り勝ち見事巨大マグロを釣り上げた小鷹。
しとめたマグロはかたや先に釣られたヨシさんは…。
ヨシさんの隣で釣りましたねって言ったらちょっと嬉しそうでしたよ。
大ベテランに一矢報いる会心の一本。
小鷹にとって大きな自信となった。
おめでとうございます。
もう一本?大間の新世代漁師。
自分流のマグロ釣りを更に磨く。
さかのぼること1年前。
東京築地市場が異様な熱気に包まれた。
それもそのはず新春恒例のマグロ一本がなんと破格の史上最高値は大きなニュースとなった。
あの初競りマグロを釣った男はどうしているのか?青森県・大間を訪ねた。
その男こそ通称ぼやきの竹内。
昨シーズンの彼はなかなかマグロが釣れない3年目の新米船頭だった。
そんな男があの快挙を成し遂げた。
大物の手応えに竹内は渾身の力を込める。
いいから下げろ!姿を現したのは222キロの巨大なマグロ。
このマグロこそが1億5,000万円を超える史上最高値の初競りマグロになったのだ。
初競り直後の午前6時半。
吉報を知らせに竹内の家を訪ねた。
どうもおめでとうございます。
おめでとうございます。
おめでとうございます!驚きの結末から1年。
改めて去年の初競りについて竹内に聞いた。
竹内は今年もなぜかぼやいていた。
この男1億5,000万円もの大金をどうしたのか。
そこには史上最高値のマグロを獲った漁師だからこその苦悩があった。
竹内が船頭を務める船は19トンの大きなはえ縄船4年前マグロ漁師を引退した父から引き継いだ。
竹内と共に漁をするのは去年と同じ乗り子の2人。
佐藤進也は8年間コンビを組む竹内の右腕だ。
そして福田義則はおととし建築業から転職して漁師になった異色の経歴を持つ。
前回取材したときにはまだ素人同然だった義則。
いつも竹内にどなられていた。
今年はどうか?大間のマグロはえ縄漁は日没から夜明けまでと時間が決められている。
初競りの高値に浮かれマグロが釣れなくなったとは絶対に言われたくない。
竹内は時化の日以外ほぼ毎日海に出ていた。
大間ではその日の漁場は早い者勝ちで決まる。
潮のよい場所や過去に実績のあるポイントなどそれぞれの船が狙った漁場をおさえるために我先にと船を走らせる。
ビリはビリだ。
そして隣の船と縄が絡まないギリギリの間隔を保ちながら漁場を決める。
竹内は日没間際にマグロを喰わせた一本釣り漁船の動きからマグロの位置を想定し漁場を決めた。
竹内の合図とともにはえ縄漁はまずGPSで位置を知らせるラジオブイを投入する。
そのラジオブイに結ばれた長さ6キロもの縄にエサのイカと針をつけた枝縄をおよそ100本吊るしマグロがかかるのを待つ。
1時間ほどで縄入れが終了。
あとはしばしマグロがかかるのを待つ。
いよいよ縄を上げる。
果たしてマグロはかかっているのか?乗り子の進也と義則がテンポよく針を回収していく。
すると…。
針を30本ほど回収したところで縄に手ごたえを感じた。
義則はすぐさま電気ショッカーを準備。
進也が操船しマグロを揚げやすい向きに調整する。
義則の動きにも無駄がない。
息の合ったチームプレーでマグロを仕留めた。
以前に比べると竹内の怒鳴り声がほとんどない。
初心者だった義則もだいぶ成長しているようだ。
ちっちゃいな。
この日釣れたマグロは96kgとまずまずの大きさだ。
去年1億5,000万円の高値をつけた初競りマグロを獲り夢の一攫千金を実現した竹内。
大間の町で彼を知らぬ者はいない。
若手の漁師が一躍時の人になった。
しかしそこには初競りマグロを獲ったからこそのプレッシャーがあったという。
何が?なるほど。
一流のマグロ漁師が集まる大間。
その中で破格の初競りマグロを獲ったまだ半人前の自分。
自分の腕前で釣ったと胸を張れない苦悩があった。
そして気になるのは1億5,000万円もの大金の使い道。
竹内の自宅を訪ねてみると家は去年と同じ借家住まい。
ここで愛妻と3人の子供と暮らしている。
部屋の中も特に変わった様子はない。
なんかヒレ残してあるとか?竹内は初競りで得た大金には1銭も手をつけていないという。
漁にかかる経費は年間およそ2,000万円。
いくら経費がかさんでも初競りのカネには手をつけない。
いったいなぜ?意味ねえっつったらおかしいけど。
なんとなく。
今年の経費は今年のマグロで稼ぐ。
それが漁師としてのプライド。
苦悩の果てにたくましくなった男がいた。
竹内は毎日漁に出て日々の海の状況を確かめていた。
潮まわりっていうのは?お月さま?月の周期によって潮の流れは毎日変化するという。
竹内はマグロが釣れる潮の流れをつかむため日々沖に船を出し月と潮の関係を研究していたのだ。
いいぞ揚げろほら…。
せ〜の。
せ〜の。
しかしこの頃釣れたのは小ぶりなマグロが2本だけ。
これではとても経費をまかなえない。
マグロ漁は奥が深い。
津軽海峡の潮の流れをいくら研究してもなかなか結果がついてこない。
竹内は焦っていた。
実は竹内の父は…。
竹内自身も去年の初競りをとり父の記録を抜いたのだが…。
父は長年にわたり結果を出し続けた一流のマグロ漁師。
しかし竹内はまだ思うように釣れない。
父のように結果を出さなければ去年の初競りはまぐれとまた周囲に笑われるだけだ。
暮れも押し迫ったこの日も竹内は潮の流れを読んで漁場を決めた。
そんな竹内の目に飛び込んできたのは…。
魚群探知機に映る巨大な船の真下にマグロがいる。
これは千載一遇のチャンス。
だがあまりにも突然のことに慌てる乗り子の2人。
果たしてマグロの群れがいる間に縄入れは間に合うのか?すぐさま仕掛けを投入し始めた。
しかし!ストップ!焦りからか縄が引っかかってしまった。
オッケー!手間取っている間にマグロの姿は消えていた。
しかし潮の流れを研究してきた竹内には自信があった。
オッケーです!己の読みで選んだこの場所を信じ縄入れを続けた。
そしていよいよ縄上げ。
縄に確かな手応えがあった。
ほらほらほらほら!縄が絡まっている。
これはマグロが喰いつき暴れ回った証拠だ。
どけどけ!これは大物の気配。
この漁場を選んだ竹内の読みは当たっていた。
マグロとの闘いも大詰め。
電気ショッカーを入れた。
テグスから伝わる重み尋常ではない。
果たしてどれほどの大物が揚がってくるのか?マグロがついに姿を見せた!あげろ止めんなよ。
ようやく釣り上げた巨大マグロ。
今季最大の大きさだ。
久しぶりに大物を釣り上げた竹内。
港に戻ると一報を聞きつけた愛妻と息子たちが集まっていた。
家族が見守るなか巨大マグロが水揚げされる。
漁師として父として誇らしい瞬間だ。
この日のマグロはもうマグレとは言わせない。
自信をつけた竹内。
偉大な父の背中を追う竹内。
父を追い越す日もそう遠くはなさそうだ。
極上マグロを獲りまくる絶対王者の大間に対し全国各地の港では有望な若き漁師たちが続々と名乗りをあげていた!青森県・大間から津軽海峡を挟んでわずか18キロ。
大間の最大のライバル漁師がしのぎを削りあう大間とは異なり戸井では船団を組み集団でマグロを狙う。
その中に1億5000万男大間の竹内に対抗できる男がいた。
戸井船団いちばんの若手。
実は2012年大間の竹内よりも大物を釣っていた。
(スタッフ)お兄さんが釣らせてくれたんだ。
木津谷の船に一緒に乗っていたのは…。
この船は船頭だった亡き兄から引き継いだもの。
2年前35歳で船頭になった。
木津谷が所属する戸井船団は…。
だが一心にマグロを追うひたむきさと責任感には定評がある。
それが認められ去年凄腕漁師が乗る戸井船団40隻をまとめる班長とは縄入れの時間を決める重要な役目。
潮を見てマグロの動きを読まなくてはいけない。
戸井船団はきれいに一列に並んで漁をすることで知られる。
その並ぶ順番を公平に割り当てるのも班長の仕事だ。
並み居るベテラン漁師たちにてきぱきと指示を出す若き木津谷。
木津谷が決めた縄入れの時間は午前4時。
全船に号令をかける。
この入れるタイミングひとつでマグロのとれ高は大きく変わる。
木津谷の判断は正しいのか。
マグロはいるのか。
他の漁師たちの運命も木津谷にかかっている。
班長1年目にしてこのプレッシャーははかり知れない。
目安は日の出。
引き上げ時間もひとつ間違えればマグロは掛からない。
この日投げ入れた針は100本。
縄を上げるのにかかるのはおよそ1時間。
マグロが掛かっていればいいのだが。
巨大タンカーが木津谷の流した縄の上を通っていった。
嫌な予感。
急いで縄の様子を確認する。
すると…。
タンカーのせいで切れた縄にはまだ針が50本も残っている。
急いで切れた縄を探す。
だが潮に流された縄はなかなか見つからない。
そのときカモメの群れの下でマグロが跳ねている。
あった!切れたはえ縄の浮き玉を発見!残りの針にマグロが喰いついているかもしれない。
あれほどいたマグロの群れだが木津谷の針には掛かっていなかった。
木津谷の自宅は港から車で30分ほど離れた市営住宅。
24歳のとき合コンの幹事どうしが結ばれた。
結婚して13年夫を見守っている。
木津谷が漁師になったのは8年前。
それまでは土木関係の仕事をしていた。
そんなある日のこと…。
漁師をしていた兄に誘われた。
木津谷には3人の子供がいる。
溺愛しているのは7歳の暖乃ちゃん。
(スタッフ)家庭サービスもやるんですね。
そんな家族5人の生活が木津谷の肩にかかっている。
いつもは父と2人で漁に出ている木津谷。
だが今日はちょっと賑やかになる。
木津谷の漁を甥っ子が見に来るからだ。
水産高校1年生の中学3年生の毎週見学に来るくらいマグロ漁が大好きだ。
甥っ子たちの前で巨大マグロを釣ってみせたいが果たして?しかしマグロはなかなか顔を見せない。
1時間後。
甥っ子たちが何かに気づいた。
浮き玉が沈んだ。
すかさず縄をたぐりよせる。
これはアタリの予感。
マグロは?だがちょっと小さかった。
残念。
甥っ子たちの前でいいところを見せたかったが。
やる気はあってもなかなか思うようにはいかない。
マグロ漁の厳しいところだ。
木津谷の船頭ぶりを父はどう見ているのか?木津谷を漁師の道に誘ってくれた兄貴史。
兄弟船で8年間手取り足取り教わった。
そんな兄が2年前不慮の事故で亡くなった。
兄貴史は中学卒業後15歳で船に乗った。
マグロ漁を始めたのは25歳の時。
大物をいくつも釣り上げる凄腕漁師で戸井船団でも一目置かれる存在だった。
港のそばに木津谷が育った実家がある。
今は木津谷の両親と亡くなった兄の息子雅哉が暮らしている。
兄貴史のような漁師になりたいと雅哉は言う。
兄を追い越せなくても彼の手本にはなろうと木津谷はマグロを追うのだ。
雅哉君はどんな漁師になりたいのか?木津谷が釣り上げた自慢の356kgの巨大マグロ。
なんとカレンダーになっていた。
もう一度巨大マグロを釣り上げたい。
戸井は古くからマグロで栄えた港。
2,500匹ものマグロが戸井の浜に並んだこともあった。
戸井を一躍有名にしたのが3年前2011年の初競り。
10年連続で大間がとっていた最高値を初めて戸井のマグロがとったのだ。
実は戸井のマグロはそれ以前から築地で評判だった。
傷をつけないためだ。
そしてマグロでいちばん価値のあるトロの部分を傷めないようこの徹底した水揚げ後の処理によって戸井ブランドは高品質だという評判を勝ち得たのだ。
12月は時化が多い。
漁に出られない分マグロの値段が上がる。
この時期はキロ1万円はくだらない。
何としても巨大マグロを揚げたい。
兄貴史のように。
釣れれば家族の喜ぶ顔が見られる。
縄上げ開始。
すると木津谷の手に手ごたえが…。
マグロが掛かったのか!?兄に肩を並べる日も遠くはない。
木津谷の表情と未来は明るい。
津軽半島の最北端龍飛岬。
そこから車で南へ15分下ったところに小さな漁港がある。
港の名は三厩。
去年11月その三厩がマグロの大漁に沸き返った。
マグロ漁が始まってまだ20年ほどと歴史が浅く大間の陰に隠れてはいるが津軽海峡の極上マグロが揚がる港として知る人ぞ知る存在となっている。
品質の高さは築地の仲買たちの折り紙つきだ。
日に日に勢いを増す三厩ブランド。
その牽引役となっているのが2人はともにマグロを追いともにマグロを釣り上げる親子船だ。
掛かった!と同時に勢いよく回り始めたこの物体。
正体は三厩マグロ漁の切り札ダンブと呼ばれる特殊な浮き。
ダンブ漁の醍醐味とかおもしろさって何ですかね?さすが親子息はピッタリ。
しかし息子の優人には独り立ちの日が近づいていた。
出航。
15分ほど船を走らせ龍飛岬のすぐそばにある漁場を目指す。
到着。
早速ダンブを流すポイントを決める。
この日牧野は岸寄りのポイントを選択した。
エサはアオリイカ。
このアオリイカこそダンブと並ぶ三厩マグロ漁もう1つの切り札。
マグロの大好物なのだがライバル大間では獲れないのだ。
そしていよいよダンブを流す。
次々と。
一度に流せるダンブは7個まで。
それが三厩マグロ漁のおきて。
エサに喰いついたマグロはより深く潜りテグスを切ろうとする。
しかしダンブが回転。
テグスが引き出されマグロを逃がさない仕組みになっている。
流したダンブをじっと見つめる牧野。
マグロがいつ喰いつくかわからないため絶えず監視し続けなければならないのだ。
ところが30分後…。
せっかく流したダンブを回収しはじめた。
いったいどうしたのか。
もとに戻る?実は船とダンブが潮に流されアオリイカの生息地から外れた。
こうなると位置を修正したうえで再度ダンブを流すほかない。
そう…ダンブ漁は地道な作業の繰り返し。
ポイントを変えながらダンブを流すこと3回。
その時だった。
マグロだ!勢いよく回るダンブ。
マグロが掛かった。
すぐさま船を走らせ回収にかかる。
ダンブはテグスが出きってしまう前に回収しなければならない。
マグロが海へ引きずり込んでしまい見失ってしまうからだ。
引き揚げるやいなや巻き上げ機に連結。
ここから我慢比べだ。
テグス越しにマグロと相対するのは息子の優人。
その間牧野は船を操縦し有利なポジションをキープする。
そして。
親子ならではの見事な連係で大物をしとめてみせた。
お見事です。
三厩のマグロが高い評価を受ける理由…。
それは卓越した処理方法にある。
マグロが釣れたら船に引き揚げる前にエラを切る。
1秒でも早く血抜きを始めればそれだけ鮮度を保てるからだ。
引き揚げてからの動きも速い。
すぐさまエラと内臓を取り出す。
中をしっかり洗いきれいにしたらあとは氷につけるだけ。
釣り上げてから氷づけにするまでわずかに3分。
この船上処理に人並みはずれた情熱を燃やす。
一見順調そうに見える親子船。
だが牧野にはたったひとつ気がかりがあった。
息子の優人だ。
3年前に取材したとき優人は漁師の道を歩み始めたばかり。
ダンブの回収ひとつ満足にこなせずしょっちゅう怒鳴られていた。
更に引き揚げも自分の手には負えず父親に交代してもらっていた。
あれから3年…。
牧野と優人の親子船は他の漁師から一目置かれるまでになっていた。
この日も親子で流したダンブにマグロが掛かった。
優人が手際よくダンブを回収。
牧野へテグスを渡す。
最近2人の呼吸はますます合ってきた。
父が操船し子が引き揚げる。
役割分担も明確になり更なる釣果が期待できるようになった。
その時だった。
マグロが船の下へ回り込む。
もし船底にテグスが触れれば切れて獲物を逃がしてしまう。
するとすかさず牧野がリモコンを取り船を旋回。
釣りやすいポジションをキープする。
親子の連係が冴えわたった。
そして…。
あうんの呼吸で見事釣り上げた。
ワンチャンスですねほんと。
時化で漁に出られない日も親子は一緒。
小屋にこもり三厩漁師の魂ダンブ作り。
牧野は今自ら改良を重ねてきたダンブの作り方を息子に伝授している。
ダンブはマグロが海に引きずり込んだりすると使えなくなる消耗品。
そのため新しいものを作り続けなければならない。
材料は断熱材にも使われる合成樹脂。
漁師一人ひとり作るダンブの形は異なる。
それぞれ研究を重ねたオリジナルで勝負する。
優人1人でもできる仕事だがつい手伝ってしまう牧野。
子離れはマグロ漁のようにはいかない。
優人をことさら大切に育てる理由。
しかし三厩が誇るつわものどもは牧野の方針に異を唱える。
優人の力で集中砲火に返す言葉がない牧野だが…。
11月も中旬を過ぎると津軽海峡は海が荒れる日が多くなる。
今年漁に出られるチャンスもあとわずか。
港にはいつもと変わらぬ2人の姿が。
しかし牧野は船に乗らなかった。
優人に漁を任せようというのだ。
突然の独り立ち。
今日はどう?不安を隠しきれない優人。
偉大な父にいい報告ができるのか。
うねりが強くなってきた。
これ以上海が荒れるとダンブが波に隠れ見えなくなってしまう。
優人がダンブの回収を始めた。
諦めるのかポイントを変えるのか。
海に流すはずのダンブをなぜか船にくくりつけた。
マグロが喰えばダンブが飛んでいく。
父に教わったこのやり方なら荒れた海でも見失うことはない。
マグロ掛かるといいですね。
海はますます荒れる一方。
時化の中での操船は難しい。
横波をうけないよう細心の注意を払う。
すると。
この手ごたえマグロだ。
いつもならいともたやすくダンブを回収。
巻き上げ機と連結しているのだが1人ではそうもいかない。
しかし送り出してくれた父の期待にどうしても応えたい。
そのときマグロがテグスを切ろうと船底へ。
これもいつもなら父が船を動かしカバーしてくれていたが今日は1人。
操船と引き揚げ両方をこなさなければならない。
手慣れているはずの電気ショッカーを入れる作業もいつになく慎重。
(ベル)いよいよ引き揚げ。
自分の力で釣り上げることができたのは…。
お世辞にも大きいとはいえないマグロだった。
息子がマグロを釣って帰ってきた。
一報を聞きつけた父が港へ駆けつけた。
しかし優人は言葉を交わさない。
父も理由はわかっていた。
思わず苦笑い。
喰わせたのはさすがですよ。
最初はこれでいい。
そんな笑顔だった。
お父さんを越える漁師になりたいっていう思いってあるのかな?息子の更なる成長を期して親子船は今日も漁に出る。
青森・大間の凄腕漁師が怪物マグロと大激闘。
見逃すな。
ここに女性に大人気のマグロ専門店がある。
じゃあ始めます。
(歓声)店内は連日この調子。
ここに霜降りが見えます。
ここが大トロ。
大トロは数少ないんでたぶん奪い合いになると思うんでね。
オープンから3年週末ともなると超満員。
しかし人気の秘密は解体ショーだけじゃない。
自らカリスマを名のるこの男は中山修。
メニューがまたすごい。
あの手この手で飽きさせない。
これが女性にウケている。
刺身もただじゃ済まない。
切りはじめたのは…。
お待たせしました。
かなり稀少部位ですよこれ。
脳天ホホ肉…はぁ〜そんなとこまであるんですか。
後頭部?ありがとうございます。
ひと口に頭といっても部位によって味も食感も異なる。
それぞれの魅力を引き出すのが中山の仕事。
1本のマグロから取れるのはたったの4切れ。
実に贅沢。
そうですね眼球を動かす。
ホホ肉はニンニク醤油と絡めレアステーキに。
ありがとうございます。
そうですね濃いですね。
おなじみネギトロ巻きもカリスマの手にかかると…。
ネギトロ巻きに衣を付けなんと揚げ始めた。
ネギトロ?すごいこと考えるね。
醤油ではなく天つゆでいただくという趣向。
全然違うね。
常に何か新しい食べ方はないかと新メニューの開発を続ける中山。
試作品はスタッフ全員が納得しないとメニューには載せない。
採用されるのは1割以下。
なぜここまでマグロにこだわるのか。
マグロに惚れ込んだのは海鮮居酒屋をやっていたとき。
その後マグロ好きが高じて専門店を開いた。
深いマグロ愛はプライベートでも。
はい。
おととし結婚式を挙げた中山。
そこで披露したのはケーキ入刀ならぬ…。
その映像がこちら。
どうぞ。
あ〜ん。
(拍手)いやバカマグロかもわかんないねこれね。
人気は嬉しい。
しかしそれがプレッシャーになることも。
納得のいくマグロが見つかるまで複数の市場を転々とする。
この日は船橋のマグロ問屋へ。
1本1本厳しい目を光らせる。
この日仕入れたのは今注目を集める長崎産の本マグロ。
1本まるごと手に入れた。
中山の執念にはマグロのプロも舌を巻く。
1本仕入れたら…。
それを象徴するメニューがある。
おわかりになるだろうか?コラーゲンって…。
正体はなんと…。
茹でた皮を刻みポン酢とゆずで味付け。
酒のつまみによく合うと常連客に大好評。
なるほどね。
いろんなカリスマいますもんね。
凄腕のマグロ漁師が揃う青森県・大間で常にトップクラスの水揚げを誇り生きる伝説とまで言われる男…。
山崎は嵐の中でも平然と出港し掛かった獲物は絶対に釣る。
鋼のようにかたい意志を持つことから鉄人の異名が付いた。
山崎はとにかく頑固な男だ。
一度エサを決めたらかたくななまでに変えない。
この日はスルメイカにこだわっていた。
スタッフが別のエサを勧めたとたん何もしゃべらなくなった。
こだわりのスルメイカでマグロを釣り上げた山崎はスタッフにこう言い放った。
決してブレない男。
山崎のマグロ漁を支える原動力は…。
おにぎりですか?うん。
そこにはある深い事情が。
山崎が港に姿を現した。
おはようございます。
何やら不機嫌そうだ。
ほとんど言葉を交わすことなく船は漁場へと向かった。
山崎がこの日選んだエサは…。
そのワケは?他の船からサンマで…。
いやいやまだ…。
スタッフは驚いた。
これまでエサ選びは独自のやり方にこだわっていた。
だが人の情報を頼りにエサを決めた。
今までの取材ではなかったことだ。
とはいえサンマは山崎の得意技。
長年改良を重ねてきた仕掛けは他の大間の漁師たちがうらやむほどだ。
サンマの仕掛けを海に流すと死んだサンマがまるで生きているかのように泳ぎだした。
仕掛けを泳がせながらアタリを待つ。
果たしてマグロは掛かるのか?とそのとき。
船の近くでマグロが跳ねた。
しかし山崎自慢のサンマの仕掛けになぜかマグロは喰いつかない。
いったいどうしたというのか?釣りたいですよね。
鉄人と呼ばれた男がぼやき始めた。
実はこの25日間マグロが1本も釣れていないのだ。
更に信じられないことが。
昼食に食べていたのは妻が作ったおにぎりではなく菓子パンだ。
今日はおにぎりじゃないんですか?何かがおかしい。
49年の漁師人生でも経験したことがない大スランプに陥った山崎。
いったい何が原因なのか?自宅を訪ね本人に聞いてみた。
それなりに。
なんと山崎の妻美智子さんが病に倒れたという。
結婚して40年連れ添ってきた恋女房…。
マグロかぶれの人?マグロが釣れず貧しかったときにも美智子さんは愚痴ひとつ言わず明るい笑顔で励まし続けマグロひと筋に生きる夫を支えてきた。
どんなに朝早くても毎日欠かさず夫が大好きなおにぎりを作る。
それが美智子さんの日課だった。
山崎がマグロを釣って港に凱旋したときには必ず荷揚げ場にやってきて嬉しそうな笑顔を見せていた。
その妻は今病と闘っている。
親友でもある大間ナンバーワン漁師のヨシさんは山崎のスランプを気にかけていた。
是が非でもマグロを1本釣ってスランプ脱出の糸口をつかみたい山崎はこの日業者から特別なエサを仕入れていた。
マグロの大好物…。
大間では獲れないためふだんは使わない。
値段も決して安くはないが背に腹はかえられない。
ふだんは使わないアオリイカでのマグロ釣り。
崖っぷちの山崎が大きな賭けに打って出た。
ソナーがマグロの群れを捉えた。
なりふり構わず仕入れたアオリイカ。
釣れてくれと思いを込めて海に投げる。
アオリイカは確かにマグロの群れの前に流すことができていたのだが。
結局アオリイカでも釣れなかった。
かつて経験したことのない大スランプ。
だが山崎は漁をやめようとはしない。
なぜなのか?ああいうのは。
熱く語る山崎の目に輝きが戻る。
この日津軽海峡の海は荒れもよう。
山崎はこの日を待っていた。
山崎さん今日どうですかね?と言いつつも…。
そう言うと山崎は自分のホームグラウンドである嵐の海へと船を出した。
果たしてスランプを脱出できるのか?喰ったぞ。
荒海に船を出した大間の鉄人山崎。
今日こそマグロを釣ってスランプを脱出したい。
選んだエサは自分で獲った…。
大間漁師のやり方でマグロを狙う。
今日は原点に戻り自分のやり方を貫くと決めていた。
山崎の前に大きなマグロの群れが姿を現した。
病床にある妻にもうひと月近くいい報告ができていない。
今日こそマグロを釣って妻の笑顔を取り戻したい。
決意も新たにエサを入れる。
果たしてマグロは掛かるのか?ついにマグロが掛かった。
船の前方へ移動してマグロを引き揚げる。
ここからが漁師とマグロの一騎打ち。
1か月ぶりに味わうマグロの手ごたえ。
テグスを通じて相手の力量を推し量る。
どうやら獲物はかなりの大物のようだ。
一発でしたね。
久しぶりにマグロを掛け嬉しさを隠せない。
だがここから山崎とマグロの激闘が始まる。
マグロが船の真下に潜り込んだ。
これはまずい。
テグスが船底にこすれるといとも簡単に切れてしまう。
テグスを握り必死に堪える。
山崎は感じていた。
このマグロただものじゃない。
おかしい?ああ。
大きいってことですか?いったいどうしたというのか?鉄人がこれほど苦戦するさまを我々は初めて目の当たりにしていた。
マグロがまったく動かない。
山崎とマグロの根比べだ。
30分が経過。
いっこうにマグロが上がってくる気配はない。
わずかな隙をつき巻き上げていくがマグロがまたしても激しい抵抗を見せる。
まさに一進一退の攻防が続く。
ベテランの山崎もかつて経験したことがない手ごわい相手だ。
激闘は50分を経過。
大間の鉄人山崎も御歳64歳。
さすがに疲労の色は隠せない。
格闘すること1時間。
ついに山崎は闘いの仕上げに入った。
鉄人を散々てこずらせたマグロがついにその姿を現した。
激闘の末に山崎が釣り上げた巨大マグロ。
実に28日ぶりの釣果だった。
いつもクールな山崎が喜びをあらわにした。
山崎のことを気にかけていたヨシさんが様子を見に来た。
山崎のマグロを見てVサイン。
ヨシさんも喜んでいた。
山崎が久しぶりの凱旋を果たした。
釣り上げたマグロは…。
スランプ脱出の糸口をつかんだ山崎はすぐに海へと戻っていった。
そこでまたしても鉄人ぶりを発揮する。
なんとこの日2本目!大間の漁師でも1日2本はめったに掛からない。
これまでの不調がウソのようだ。
またしても大物マグロをしとめた山崎。
スランプからの完全復活だ!嬉しそうですね。
この日の2本目は更に大きな…。
病床の妻にようやくいい報告ができそうだ。
今日はマグロを2本釣ったぞ。
マグロ釣りは怖いっていいますけど。
今日は天ですね。
ハハハハ!熟成マグロにこだわる三郷市の寿司店魚かね。
主人東谷は自らをマグロバカと称する。
そんな彼がよく仕入れるのが長崎壱岐のマグロ。
そのなかでも…。
マグロバカ東谷が一目置く五郎丸とは?本マグロの産地として最近注目を浴びている。
なかでも島の北端にある勝本町はマグロ漁が最も盛んな町。
200人を超える漁師が日々マグロを狙っている。
若い漁師が多いのも勝本の特徴。
20代30代が主戦力だ。
実は壱岐でマグロが釣れ始めたのはわずか十数年前。
歴史が浅いにもかかわらず壱岐のマグロは急激に市場の評価を上げてきた。
そんな勝本で去年ある会合が開かれた。
集まったのは勝本をはじめ壱岐のマグロ漁師総勢300名。
減り続ける本マグロを回復させるため対策を話し合っているのだ。
そんな漁師たちをまとめ上げているのは中村稔。
去年も300キロ超えのマグロをしとめた凄腕漁師だ。
最初に中村を取材したのは2年前。
我々はその凄腕ぶりを目の当たりにした。
壱岐のマグロ漁は竿と手巻きリールを使った一本釣り。
これで200キロ超えの大物も軽々釣る。
餌は…。
生けすから取り出すとすばやく針につけて海へと投げ込む。
マグロの動きを読む中村。
そして…。
ほら跳んだ。
きた。
中村の読みは的中した。
カメラはマグロがエサのトビウオに喰らいつく瞬間を捉えていた。
一気に巻き上げる。
と思いきや中村は手を止めた。
いったいどうしたというのか。
仕掛けにかかったマグロは猛スピードで泳ぎだす。
すると体温が急激に上がりマグロの肉質が傷んで味が落ちてしまう。
そこで中村はマグロの体温を極力上げないよう変幻自在のリールさばきでマグロを手繰り寄せるのだ。
30分もかけてゆっくりと巻き上げる。
中村の巧みな誘導によりマグロが抵抗することなくしとめられた。
これぞ壱岐マグロの品質を高めた中村の神業。
いかにして壱岐のマグロをブランドとして確立するか。
9年前中村は築地市場に出向きマグロの品質や処理法について情報をかき集めた。
そしてその情報をもとにマグロの処理手引書を作り仲間に配った。
内臓の処理や氷づけする時間などをマニュアル化したものだ。
壱岐・勝本の漁師は皆この中村の作った手引書どおりに最適な処理を心がけている。
当然その技は若き漁師たちも身につけている。
特に中村が認めているのが松尾五郎。
あの魚かねの主人も惚れ込んだ男。
松尾のマグロ一本釣りは夜中の1時スタート。
自らの名を付けた船五郎丸に乗りいざ出陣。
まずはエサのイカを釣る。
その釣ったイカをすぐに生けすに入れず…。
その訳とは?生けすの中でスミを吐いてしまうと他のイカにストレスがかかり弱ってしまう。
しかし1度スミを吐かせておけばいつまでも生きがいい。
だからマグロが食いつきやすいのだ。
イカを釣り終えた松尾はいよいよマグロの漁場へ。
生けすから元気なイカを取り出し針をすばやく付ける。
一度ポジションを決めたらマグロを発見しても船で追いかけない。
大間ではソナーでマグロの群れを発見したらすかさず船で追い込み釣り上げる。
船が高性能なほど有利。
早い者勝ちの弱肉強食の世界。
しかし壱岐ではマグロが集まる場所が限られるためそこに漁師が集まってしまう。
そこで…。
漁師全員釣るチャンスが平等になるようエンジンを切るのがルール。
潮と風に任せ順番に船を流しながらマグロを狙う。
船を流すこと4時間。
そのとき…。
マグロが掛かった。
あとはゆっくりなんですか?うん。
マグロの身が焼けないように慎重にリールを巻いていく。
じっくり釣ること20分ようやくマグロが。
すると…。
モリでひと突き。
今度はマグロにストレスがかからないよう一気に引き揚げる。
処理も早い。
頭部をくりぬき神経を抜く。
死後硬直を遅らせることで新鮮さを保つ効果があるという。
スピーディーでありながら実に丁寧なマグロの処理。
これがあの魚かねの主人が惚れ込むうまさの秘密だ。
更に松尾は手引書以外に自分でも鮮度を高める研究をしている。
リールには2人の娘の名前が刻まれている。
漁の励みだ。
松尾の愛すべき家族。
結婚10年の妻と小学生になる2人の娘。
更に去年長男が誕生。
生活費はますますかかる。
家族の生活は松尾の肩に重くのしかかる。
家族を養うため荒れた海に出た松尾。
果たして釣れるのか?壱岐の海は時化が続き思うように漁ができない松尾。
12月に入って釣れたマグロはたったの1本。
これでは家族を養えない。
とそのとき松尾が1隻の船を見つけた。
なんでそんな釣れる…。
松尾のライバルだという同い歳の小畑剛。
12月は好調でこの日は3日連続マグロをしとめ港に戻ってきた。
その日の夜松尾もようやく12月に入って2本目のマグロを釣った。
いつもどおり処理は完璧。
鮮度には自信がある。
これで漁は終了と思いきや。
すかさず次の漁の準備。
家族のためにももっと釣らなければ。
高校卒業後漁師となった松尾。
親子でマグロ漁を始めるも1年も経たないうちに父が他界。
漁師の技を受け継ぐことができなかった。
壱岐の海は年末になっても時化が続いた。
それでも家族を養うため松尾は荒れる海に出る。
このあと松尾ついに極上初競りマグロを釣る?海が荒れているにもかかわらず家族を養うため松尾は漁に出た。
しかし松尾が手にしていたのは竿ではなく釣り糸。
そのわけは…。
獲れたのはマグロではなくブリ。
風や波の影響を受けやすいマグロ漁に比べ海が荒れていてもブリなら釣れる。
マグロ漁師のプライドはあるが家族を養うためにはしかたがない。
そして…。
2013年の漁が終わった。
来年はもっとマグロの姿を拝みたい。
港には新年初の漁を終えた船が続々と戻ってきた。
しかし水揚げされるのはマグロではない。
ブリばかりだ。
松尾の乗った船も帰って来た。
果たしてマグロは釣れたのだろうか。
その顔は笑っていた。
もしや…。
見事に巨大マグロをしとめてきた。
父はもういない。
だが今は松尾自身が父親として家族に胸を張れる。
さすが。
あはは。
松尾の巨大マグロは今年の初競りへ並び高値がついた。
幸先のいい1年の始まりだ。
そして迎えた新春恒例の初競り当日。
漁師が命懸けで釣り上げたマグロは落札した寿司店で詰めかけたお客さんに振る舞われた。
みんなが大好きなマグロ。
一方漁師にとってマグロの魅力とは何なのか。
まあ金額的にもそりゃあ魅力はあるよ。
けどやっぱりあの大きさだべ。
マグロを喰わせようってことだね。
喰わせるってとこかな。
やっぱり。
そこがいちばんかな。
マグロってやっぱり他の魚からみたらちょっと特別な感じもたぶんするんじゃないかな。
釣ったときのあの快感はね。
やっぱり。
漁師たちを魅了するマグロ。
今年はどんなドラマが生まれるのか。
漁師とマグロの新たな激闘の1年はまだ始まったばかりだ。
2014/12/27(土) 12:30〜15:55
テレビ大阪1
巨大マグロ戦争2014[再][字]
テーマは「王者へ挑む男達」!大間No.1漁師に挑む新スゴ腕漁師が登場!昨年初競りで史上最高値をつけた大間マグロにライバル戸井の延縄船団が闘いを挑む!
詳細情報
お知らせ
明日夜6時半から「洋上の激闘!!巨大マグロ戦争2014〜史上最大のライバル対決〜」放送!!
番組内容
今年の大間は下剋上の嵐が吹き荒れていた。大間No.1漁師と讃えられるヨシさん、そして嵐の中にたった一人で舟を出す、あの鉄人山崎よりもマグロを釣る若手漁師がぞくぞくと現れているのだ。中でも、釣り方から生き方まで、古い考えとは一線を画す新進気鋭の小鷹将人に密着!脱サラして漁師になった新婚ホヤホヤの小鷹が、ベテラン漁師たちを脅かす!
番組内容続き
さらに大間のライバル港、北海道戸井・青森竜飛・長崎壱岐にも若きスゴ腕漁師達が!さらに2013年正月、初競りマグロを約1億5千万円で競り落とし大きな話題を呼んだ木村清社長が、スペインで自らマグロ釣りに挑戦!はたしてその腕前は?もちろん今回も、マグロに徹底的にこだわる『安くてウマい店』も大紹介!
出演者
東貴博、パパイヤ鈴木、小原正子(クワバタオハラ)、山崎まさや
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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サンプリングレート : 48kHz
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