(テーマ音楽)官兵衛は備中高松城攻めのただ中にいた。
(秀吉)官兵衛よ!今宵は妙に蒸し暑うてよう眠れん。
お〜見事な景色じゃのう。
もうすぐ上様がおいでになる。
さすればこの戦も終わる。
はい。
(光秀)我らはこれより織田信長を討ち果たす。
これは遺恨を晴らすためにあらず。
この国を守るための義挙なり!かかれ!
(信長)いかがした?
(蘭丸)謀反にございます!いずこの軍勢だ?桔梗の紋明智にございます!
(お濃)光秀殿が?是非に及ばず。
(喊声)
(秀満)信長を捜せ!信長を捜すのじゃ。
(利三)信長の首を取るのだ!信長じゃ〜!お濃!お濃!とどめを…。
上様の手で…。
信長…。
6月3日官兵衛のもとにその報せがもたらさせた。
(辰蔵)ここは…羽柴様のご陣所でございますか?
(信長)「人間五十年下天のうちを比ぶれば夢幻の如くなり」。
「一度生を得て滅せぬ者のあるべきか」。
生きるも死ぬも一度限り…。
存分に生きたぞ。
あ…あっあっあ〜あ〜あ〜!上様!あ〜っ!殿!
(泣き声)一刻を争います。
お気を確かに!分かりますか?分かりますか?分かりますか!殿のご運が開けたのですぞ。
開けました。
ご運が開けました。
今は亡き竹中半兵衛様の思いをお忘れか?半兵衛様は殿が天下に名乗りを上げるのを待ち望みそれがしが軍師で支えるよう言い残して逝かれました。
今こそその時でございます!上様の死を毛利に悟られる事なくすぐさま京に引き返し誰よりも早く謀反人明智光秀を討つのです。
それこそが亡き上様のため!そして…。
天下のためでございます。
・
(善助)殿。
官兵衛は毛利方の策士安国寺恵瓊をひそかに呼び出した。
織田信長公が亡くなられました。
明智光秀の謀反でござる。
されど何故それを…?断じて我らに知られてはならぬ事。
それがしの一世一代の賭けにございます!つまり…織田様が亡くなられた事をこの場限りの秘密として和議を結ぶと…?面白い。
その賭けわしも乗った!黒田官兵衛!会えてうれしかった…。
清水宗治の切腹を毛利は承服。
官兵衛は一日足らずで和睦を成立させた。
宗治…すまぬ…。
これにて我らは兵を退きまする。
つきましては毛利のお旗を20本ほどお貸し願いたい。
何のためだ?毛利が織田に味方すると明智に思わせるためか?謀ったな官兵衛!よもや明智光秀に織田殿が討たれておったとはな。
ハハハハハ。
ハッハハハハハハ。
何戯れを仰せか。
ここは戦場でござる!味方の利とならぬ事を口にしなかったまで。
小早川様とてそれがしと同じ身となれば同じようにされたはず。
分からぬか!今最も天下に近いのは羽柴秀吉様!必ずや天下をお取り頂く。
毛利は天下を望んではならぬ。
それが亡き父元就の遺訓だ。
もとより我らには版図を広げる野心はない。
羽柴殿と和議を結び本領が安堵された今大義なき者につき世を乱す事は毛利にとって何の利もない。
…では?行け!一日も早く明智を討て。
わしはお主に賭ける。
小早川様…。
6月6日秀吉は驚異的な速さで京へ向かった。
世に言う中国大返しの始まりであった。
(善助)これから険しい道が控えておる!わらじは必ず替えよ!
(一同)オ〜!一方光秀は懸命に味方の陣容を整えようとしていた。
(近習)殿!いかがした?羽柴秀吉より使者が参っております。
秀吉の使者?羽柴筑前守様のお言葉をお伝えに参りました。
「当方今夜中には兵庫に入ります」。
兵庫だと!?
(九郎右衛門)「数日中には京に上りますゆえ正々堂々と雌雄を決したい」との事にございます。
(利三)毛利はどうなったのだ?
(九郎右衛門)和議を結びました。
毛利は今や我らが味方でございます。
相分かった。
「承知した」と筑前殿に伝えよ。
はっ。
(光秀)信じられぬ…。
信長を討ってからまだ8日しかたっておらぬ。
備中からどうすればこのように早く…。
官兵衛か!あの男が何か考えおったのだ。
やりおったな…官兵衛!皆の者この秀吉のもとによくぞはせ参じて下さった。
かたじけのうござる。
こたびは上様の弔い合戦じゃ。
(一同)お〜。
(秀吉)この羽柴筑前守秀吉この命に代えても必ずや宿敵明智光秀を討ち果たす!
(一同)オ〜!6月12日兵力に勝る秀吉は山崎で光秀と衝突。
勝敗は明らかだった。
敗れた光秀は居城坂本城を目指し落ち延びた。
この国のためにしてきた事は間違いだったのか…?何を仰せか!断じてそのような事ありませぬ!
(光秀)そうか…。
わしは間違っておらぬか…。
回想
(倫)私は父上を誇りに思っております。
荒木一族の無念だし様のご無念をお晴らし下さりました。
お礼の申しようもありませぬ。
(竹槍が刺さる音)あっ!殿…?
(おね)お前様!お前様!
(秀吉)おね!おね!お前様〜お前様!おね!ハハハハハハハ…。
いよいよ天下が見えてまいりました。
天下?
(蜂須賀)そうじゃ!上様の後を継ぐは明智を討った殿しかおらぬ!兄者!兄者が天下人じゃ!殿!殿!殿!殿!殿!亡き半兵衛様もそれを望んでおられました。
この官兵衛も殿の天下を待ち望んでおりまする!お前様!このわしが…天下人…。
天正10年6月27日。
織田家の行く末を決めるため重臣たちが一堂に会した。
世に名高い清洲会議である。
そこで秀吉は信長の孫三法師を担ぎ出し予想外の一手で優位に立った。
あ〜ありがたやありがたや。
ハハハハハハハハハ。
お久しぶりでございます。
おお!どこぞでお会いしましたか?あっあっあっ!あっあ〜!若。
蜂須賀様の…。
あ…ああ!回想まことに黒田の若君か?…いかにも。
あまり強そうには見えぬが…。
何!あの勇ましい娘御か…。
こ…これはご無礼致した。
いえ…。
ついで下さいますか?…はい。
長政は蜂須賀小六の娘糸を妻に迎える事となった。
(宗易)どうぞ。
こちらでございます。
村重殿!今は道糞と申します。
道に落ちている犬の糞にございます。
(戸が開く音)なぜここにいる?だし殿は死んだぞ。
なぜ見捨てた!?聞け。
聞け村重!
(宗易)官兵衛様。
ここは世俗を忘れ茶を楽しむ場。
争う事は主であるこの私が許しませぬ。
天正11年4月。
秀吉軍は柴田勝家の軍勢を賤ヶ岳で撃破。
(清正)かかれ〜!
(正則)撃て〜!勝家を北庄城に追い詰めた。
(勝家)お市…。
勝家とその妻市は自らその命を絶った。
うっ!終わったな。
はい。
これで天下の行方は決まりました。
(三成)殿!お連れしました。
(秀吉)茶々…。
茶々殿にございまするか?大事はございませぬか?猿…。
はっ。
父浅井長政母市の仇。
決して許さぬ。
官兵衛は秀吉から播磨宍粟郡4万石を与えられ山崎城を居城とした。
(蜂須賀)官兵衛よい城ではないか。
4万石の大名にふさわしい構えじゃ。
(職隆)山崎はどうじゃ?新しい領地ゆえいろいろ苦労もあろう。
今は長政に任せております。
姫路に負けぬ町をつくると皆張り切っております。
(職隆)先が楽しみじゃ。
されど急いではならぬ。
昔からその地で生きてきた者は新しい領主を歓迎する事はまずない。
頭ごなしではいかぬが甘すぎてもならぬ。
そのさじ加減が肝心なのじゃ。
うむ…。
ハハハ。
官兵衛ならよく分かっておると思うが…。
うむ。
山崎はいい土地じゃ。
(熊之助)おじじ様?
(休夢)兄者…。
父上…?お前様…?お前様…?お前様…。
勅を奉じ萬機巨細…。
天正13年秀吉は関白となり姓を豊臣と改めた。
そして秀吉は信長の姪である茶々を第二の正室に迎え入れようとしたが茶々はその心を閉ざしたままだった。
(茶々)もしやそなたお伽衆の?
(道薫)道薫と申します。
荒木村重…。
その名はとうに捨てておりまする。
茶々は道薫のたどった運命に強い関心を持った。
(道薫)そうして謀反を起こしたのが今から7年前天正6年10月の事でございます。
官兵衛様を1年もの間牢に幽閉したのもそれがし。
足が悪くなられたのはそのせいでございます。
(茶々)道薫。
伯父信長様は恐ろしいお方。
勝てると思ったのですか?
(道薫)勝てる見込みがなければ謀反など起こしたり致しませぬ。
しかし高山右近が裏切った事で我が謀に狂いが生じたのでございます。
(利休)殿下もうこの辺で…。
かような話を続けても意味がありませぬ。
そうじゃな。
道薫もうよい。
(茶々)聞きとうございます!妻や家臣を見捨て何故一人生き長らえているのかそれを聞きとうございます。
死にたくても死ねないのでございます。
それならばと開き直りました。
生き恥をさらして生きていくほかないと。
私にはもはや人の心はありませぬ。
私は乱世が生んだ化け物でございます。
化け物…。
(道薫)茶々様。
それがしもあなた様に伺いとうございます。
父母を殺されながら何故仇のもとで生き長らえておられるのです?控えよ!
(道薫)あなた様も私と同じ化け物でございます。
(秀吉)道薫!
(道薫)天下惣無事など絵空事にございます。
誰が天下を取ろうとこの乱世が終わる事などありませぬ。
貴様!どうぞこのような首でよければお討ち下され!えいっ!アハハハハハハハハハハハハハ!ハハハハ…。
望みがかないましたな道薫殿。
この男は死にたいのでございます。
されど自ら命を絶つ事はできぬ。
それゆえの悪口雑言。
官兵衛に命を救われた道薫は大坂を所払いとなった。
(利休)道薫。
又兵衛。
絵が好きならその道を究めるがよい。
(又兵衛)はい。
では。
(右近)官兵衛殿。
何故道薫殿をお救いになられた?道薫殿には生きてもらいたかった。
ここで死なせてはならぬ。
そう思っただけの事。
今日からシメオンとお名乗りなさい。
シメオン…。
九州では薩摩の島津が勢力を拡大。
豊後の大友宗麟は秀吉に助けを求めた。
(秀吉)このわしにすがろうとする心構え殊勝である。
島津は早々に退治してやる。
何とぞ一日も早いご出陣を。
宗麟。
わしが行くまで官兵衛を頼るがよい。
はっ。
黒田殿よろしくお頼み申す。
何とぞお助け下され。
必ずや。
天正14年7月。
官兵衛は九州攻めの先鋒として出陣。
島津の勢いを押し戻した。
(鎮房)よい土じゃ。
古来この地は実り豊かゆえ豊の国と呼ばれてきた。
豊前城井谷が主宇都宮鎮房でござる。
黒田官兵衛にござる。
豊臣に味方致せば本領安堵は間違いござらぬか?いかにも。
それがしが殿下よりじかに承っておりまする。
官兵衛は九州の諸将を次々に調略し秀吉に従わせた。
(秀吉)次の者参れ。
初めて御意を得まする。
城井谷が主宇都宮鎮房でござる。
このたびは本領安堵まことにかたじけなく存じまする。
宇都宮鎮房お主に先鋒を命ずる。
ありがたき幸せ。
(秀吉)大いに働け。
(鎮房)はっ。
豊臣軍は25万の大軍で薩摩に進軍。
島津を圧倒した。
(義弘)兄者!
(歳久)兄者!
(義久)25万とは…数が違いすぎる。
(歳久)これでは戦にならぬ!
(義弘)我ら島津の強さをもってしてもかなわぬとは…。
もはやかくなる上は…。
島津義久は降伏。
九州は平定された。
当時九州ではキリスト教を布教するバテレンたちが大きな力を持っていた。
これは!?バテレン追放令じゃ。
殿下!お考え直し下さい。
もう決めた事じゃ。
このようなお触れを出せばあらがい敵対する者が出てまいります。
官兵衛。
お主もこのわしにあらがうか?何を仰せか…。
ようやく九州平定が成ったというのにまた戦を始められるおつもりか!官兵衛!秀吉様の天下とは…。
官兵衛!それ以上申すな。
お主を罰したくはない。
殿下を説きに参ります。
右近殿!
(行長)デウスに命をささげるおつもりか?これ以上殿下のお怒りに火を付けてはなりませぬ!ではまたしても己を偽れと申されるか!かつて私は心ならずも自らを偽り信長様に従った。
二度と再び同じ過ちを繰り返す事はない。
私は全てを捨てる。
後に右近はその信仰ゆえに日本を追放されたが生涯キリシタンとして生き抜いた。
秀吉は九州の領土配分を行った。
小早川隆景は筑前佐々成政は肥後大友義統は豊後一国を安堵された。
そして…。
(三成)宇都宮鎮房殿。
(鎮房)はっ。
(三成)宇都宮殿は伊予へ国替えとなります。
国替え!?よろしく励め。
殿下それは話が違いまする!身共は本領安堵というお約束。
黒田官兵衛殿よりお聞きのはず…。
殿下お待ち下され!
(三成)無礼であるぞ!宇都宮殿。
これはもはや決まった事。
豊前6郡は黒田殿に与えられた。
黒田官兵衛…。
わしをたばかったか!秀吉の命により黒田も豊前に国替えとなり光たちは九州に入った。
(一成)宇都宮鎮房一揆にございます!何!
(小弁)各地の地侍たちもこの一揆に合力する動きがございます!早急に鎮めねば大変な事になりまする。
明朝出陣する。
支度をせよ!放て〜!
(長政)待ち伏せだ!
(又兵衛)隠れろ!長政は宇都宮の罠に掛かり多くの家臣を失った。
(鎮房)出てこい長政!臆して出てこられぬか!これに対し官兵衛は毛利を援軍に迎えて一揆を鎮圧。
黒田と宇都宮は恵瓊の仲介により和議を結んだ。
(恵瓊)本日より宇都宮殿には黒田家の家老として大平城の城代を務めて頂く。
また両家和睦の証しとして嫡男朝房殿は官兵衛殿に娘の鶴殿は光殿にそれぞれ仕える事とする。
(隆景)異存ござらぬな?ございませぬ。
これまでの遺恨も今日限りだ。
鎮房殿。
これよりは黒田家のため励みまする。
いまだ収まらぬ一揆を鎮圧するため肥後に出陣した官兵衛のもとに秀吉から書状が届いた。
(善助)殿!「宇都宮を討ち朝房ら人質を殺せ」と…。
「殿下の命に背いた者を許しては示しがつかぬ」と。
(太兵衛)和議を結んだ宇都宮を討っては豊前での我らの信用は地に落ちまする。
しかし殿下の命…。
殿下にお考え直し頂くしかあるまい。
わしの考えは変わらん。
宇都宮は許さん。
(善助)恐れながら宇都宮は殿下のご威光に従っております。
何とぞお考え直しを。
善助。
はっ。
わしは以前から官兵衛が羨ましかった。
官兵衛はよい家臣たちを持っておる。
(秀吉)官兵衛がいつまでも意地を張っておるとその家臣たちが路頭に迷う事になる。
官兵衛にそう伝えよ。
(長政)清正様正則様。
わざわざ豊前までようお越し下さりました。
(清正)久しぶりだな長政。
心配で立ち寄った。
(長政)心配とは?
(正則)何だ知らんのか?殿下が宇都宮を討てと命じられた。
それはまことでございますか?
(清正)されどお主のててごは拒んでおられる。
心の声黒田が生き残る道はただ一つ。
(鎮房)お久しゅうございます。
黒田様が中津に移られたというにこれまで参上できなかったご無礼をお許し下さい。
(長政)ああ。
本日は大儀であった。
(鎮房)はっ。
鎮房今日はお主と飲み交わしたいと思っての…。
あ…ごめん。
(鎮房)謀ったな!覚悟!おのれ卑怯な!
(長政)鎮房。
(又兵衛)このようなだまし討ち豊前での黒田の信用は地に落ちました。
その黒田家がなくなっては元も子もない!やるしかなかったのだ。
この事殿は?父上は知らぬ。
だがそれでよいのだ。
(九郎右衛門)殿。
宇都宮一族は若によってことごとく成敗されました。
(善助)若は自分の手で決着をつけねばと思い込んだのでは?
(太兵衛)殿。
鎮房の嫡男朝房はいかがなされます?殿下は人質も殺せとの仰せでございます。
(善助)朝房…。
心して聞け。
(朝房)はい…。
(善助)お主の父鎮房は関白殿下の命により…中津にて成敗した。
お主にも…死んでもらう。
お鶴殿出るのだ。
案ずるな。
お方様が若に掛け合われたのだ。
(鶴)情けは受けぬ。
恥を忍んでも生き残るのだ。
死んでは仇は討てぬぞ。
お鶴殿…。
生きよ。
何が何でも生きるのだ。
(おね)宇都宮の一件には遠い大坂から気をもんでいました。
ご心配をおかけし申し訳ございませぬ。
あの子があんな思い切った事をやり遂げるとは…。
黒田の跡取りとしての覚悟は出来ておるようでございまする。
立派な跡取りになってくれれば私もうれしい限り。
それはよいのじゃが…。
豊臣家は急に大きくなった。
それが不安です。
殿下は天下人になられてから少々人が変わった…。
(マグダレナ)お方様もおつらい事が多いのでございます。
茶々様でございます。
殿下のご執心ぶりは度が過ぎております。
おやめなさい。
(マグダレナ)三成殿などは茶々様に擦り寄る事で権勢を欲しいまま。
(おね)これいい加減にせぬか。
言い過ぎました。
申し訳ございませぬ。
(おね)信長様がお亡くなりになって殿下は瞬く間に天下をお取りになった。
家中をまとめるいとまもないほどに…。
それゆえその家中が割れやせぬかと気がかりでなりませぬ。
天正16年夏。
官兵衛は徳川家康とついに対面した。
先日こんな噂を耳にした。
ある時殿下がお伽衆に聞いたそうじゃ。
自分が死んだら次は誰が天下を取るかと。
いろいろ名前が出たらしい。
前田毛利上杉それにわしの名も。
フフッ。
だがいずれも殿下は「違う」とおっしゃる。
「肝心な男を一人忘れておる」と。
回想
(秀吉)黒田官兵衛じゃ。
あやつこそこのわしに勝るとも劣らぬ器を持っておる。
次の天下人は官兵衛に間違いない。
官兵衛に12万石しか与えなかったのはあやつに天下を奪われると思ったからじゃ。
アハハハハハハハアハハハハハハ…。
(家康)官兵衛殿はわしが天下に野心ありと疑っておられるようだが殿下が恐れているのはお主じゃ。
(長政)父上お話とは一体…?長政前へ。
…はっ。
わしは隠居し長政に家督を譲ろうと思う。
何ですと!隠居!?何故でございます?天下が近づくにつれ殿下は疑り深くおなりになった。
そしてこたびの茶々様のご懐妊。
茶々様のご懐妊が殿のご隠居とどう関わりがあるのでございます?今の殿下はお子に災いなすものを取り除くためならどんな事でもする。
父上お待ち下さい。
家督を私に譲るなどまだ無理でございます。
長政…。
初陣以来6年お前は十分に場数を踏んできた。
家臣たちも支えてくれる。
(一成)若ご心配はいりませぬ。
若!若!若!長政。
全ては生き残るため。
よく考えるがよい。
はっ。
(秀吉)かわいいのう。
ハハハハハハハ…。
茶々よくやった…。
おのこでございます。
(秀吉)そうじゃ。
お〜。
かわいいのう…。
天下統一を阻む最後の大敵は小田原の北条氏であった。
天正18年4月秀吉は22万の大軍勢で小田原城を包囲した。
(秀吉)官兵衛か。
皆戻れ〜!殿下。
人は殺せばそれまで。
生かしてこそ使いみちがあるのでございます。
放て〜!それがし黒田官兵衛と申す!関白殿下の名代として参上つかまつった!ご城主北条殿にお目通り願いたい!「国滅びてはまたと還らず。
死人はまたと生くべからず」。
方々命を粗末になさるな!生きられよ!降伏だと?ばかも休み休み言え!この城は武田信玄や上杉謙信ですら落とせなかった名城。
百姓上がりの秀吉ごときに屈する我らではない!城を落とす気はございませぬ。
何?このまま何年でも囲み続けるまで。
毎日評定を開いておりますな。
されど何も決まらぬ。
城中が割れておる証拠でございましょう。
割れてなどおらぬ。
まだまだ戦える!どのようにして戦うというのでござる?北条様…。
これ以上戦を続けても意味はございませぬ。
降伏して頂けるのであれば殿下は伊豆相模の2か国安堵を許すと仰せでございます。
北条様さえ降伏なされば…この国の戦は終わりまする。
天下のためにも北条家を残すためにも何とぞ…ご決断を!官兵衛!よくやった!ハハハハハハ…。
ところで官兵衛。
少々形勢が変わってのう。
北条を許すのはやめにした。
氏政には切腹を命じる。
氏直は高野山に追放じゃ。
お待ち下さい。
それは…話が違いまする。
北条の所領は家康に与える。
(三成)これは徳川様の動きを封じるためにございます。
徳川を遠い関東へ追いやってしまえば豊臣の天下は安泰。
(秀吉)官兵衛よ。
そういう事じゃ。
約束をたがえるような事をしては豊臣は信用をなくし人心が離れるばかり…。
(利休)殿下のよきところは人の意見に耳を傾ける事でございました。
しかし近頃は…。
それにいくらお諫めしようにも殿下のお耳にはなかなか届きませぬ。
三成…。
殿下がお捨てになった花入れを覚えておいでか?このようにひびがあるのもまた一興…。
されどご政道にひびが入ってはなりませぬ。
放っておけばひびは大きくなりいずれは割れてしまいます。
直すのは今しかございませぬ。
取り返しがつかなくなる前に…。
天下統一を果たした秀吉は明征服という新たな野望を抱いていた。
殿下…。
今ようやく我らが待ち望んだ世が来たのです。
今は天下の静謐を心掛け国の力を養うべき時でございます。
明の事を申しておるのか?はっ。
天下が一つに治まったばかりというのに海を渡って他国を攻めるなどあまりにも無謀!半兵衛殿が生きておられたらそれがしと同じ事を申すに相違ありませぬ。
黙れ!半兵衛の事をだしに使いこのわしに意見する気か!耳の痛くなる事を申す者は要らぬと仰せであればそれがしはもはや殿下の軍師は務まりませぬ!たわけた事を申すな!貴様がこのわしの軍師になるかならないかはこのわしが決める事じゃ。
(おね)お前様お待ち下さい。
お前様!おのおの方遠路はるばる大儀である。
ホホホホホホホ…。
見事ないでたちじゃのう。
それがしが豊臣秀吉にござる。
鶴松この者たちはなこのわしに忠誠を誓うために遠路はるばる朝鮮よりやって参った。
ゲゲゲ!こやつかような場で堂々と尿を漏らしおった。
ハハハハハハ…。
あっぱれじゃあっぱれじゃ。
鶴松様こちらへ。
(秀吉)あ〜構わん構わん。
ハハハハ。
(利休)朝鮮は殿下に従う気など毛頭ございませぬ。
何!?せんだっての使者は天下統一の祝いを述べに参っただけで明への道案内などするはずがございませぬ。
朝鮮に兵を送ればその場で戦になるだけでございます。
何とぞお考え直し下さい。
朝鮮がこのわしに従わぬじゃと?たわけた事を申すな!まことにございまする。
うわ〜っ!
(三成)近頃利休殿の悪い噂が絶えませぬ。
茶人のくせに政に口を出しつけあがっておると。
殿下!大徳寺の山門に利休殿の像が飾ってある事ご存じでございますか?利休の像じゃと?大徳寺を訪れる者はたとえ殿下であっても利休殿の足の下をくぐらねばなりませぬ。
利休め!利休には堺での蟄居が申し渡された。
わびぬおつもりか?
(利休)それがしも齢70。
この世にやり残した事はございませぬ。
もしこの先明や朝鮮に向けて兵を出す事になれば黒田様のお力がなくてはなりませぬ。
(利休)黒田様…。
後の事はお頼み申します。
天下の名医という名医をことごとく召し出せ。
(三成)はっ。
(秀吉)鶴松…。
天正19年8月。
鶴松が僅か3歳でこの世を去った。
皆の者面を上げよ。
(秀吉)早速だが官兵衛。
はっ。
肥前のよき所に城を建てよ。
そこで朝鮮へ渡る支度を致す。
殿下…。
無謀…無謀!無謀!いまだ朝鮮は従っておりませぬ。
いきなり攻め込むとはあまりにも無謀!官兵衛!もう待ってはおれん。
従わねば滅ぼすのみ!皆の者よく聞け。
もはやこのわしにはこの事以外に望みはない!明国を我がものにするのじゃ!ハハハハハハハハ…。
12月秀吉は関白の位を甥の秀次に譲り自らは太閤と称した。
明くる年15万8,000の大軍が海を渡った。
(長政)皆気を付けろ!しばらく波が続くぞ!日本軍は当初圧倒的な力で進軍を続けた。
しかし戦が長引くにつれ戦線は膠着した。
この1年言葉も分からぬ異国の地で戦う難しさが身にしみたはず。
すぐに兵を退くのが最善の策でござる!官兵衛の言うとおりじゃ。
兵糧も尽きかけておる。
このままでは総崩れじゃ。
和睦を進める以上この漢城にとどまる意味はない。
すぐに兵を釜山まで退こう。
お待ち下され。
殿下から何があっても漢城を守れとの命を受けております。
殿下の命に背くおつもりか?殿下の命を守って皆に討ち死にせよと申されるか?ここは総大将の秀家様にご決断を仰ごう。
(秀家)兵糧がなくては生きてはいけぬ。
釜山まで退く事とする!よしすぐに支度じゃ。
(一同)はっ。
(三成)黒田殿。
我ら奉行衆は一足先に名護屋へ帰りまする。
黒田殿もご同行願いたい。
こたびの成り行き殿下にしかと説き明かして頂きたい。
これは軍師黒田官兵衛殿にしかできぬお役目でござる。
分かった。
朝鮮の件は聞いた。
官兵衛…お主は初めからこの戦やめる事ばかり考えておったのう。
そのとおりになったという事か。
しかしこうまでこのわしの命をないがしろにされては腹に据えかねる。
釜山まで兵を退いた事でございましょうか?
(秀吉)そうじゃ。
何故漢城を捨てた?漢城にしがみついていては総崩れのおそれがございました。
故に兵を退いたのでございます。
(秀吉)ハハハハハハハハ…。
このわしが聞いた事と随分違うのう。
まあよい。
官兵衛…。
極め付けは今じゃ!何故無断で帰ってきた?無断?三成…。
わしを陥れるためにここまでやるか…。
(秀吉)官兵衛!この太閤をこけにした罪は重いぞ。
お方様いかがなされましたか?
(長政)父上が蟄居を命じられた。
悪くすると…切腹?何!?そんなばかな…。
一体何があったというのだ。
(善助)大殿…。
たった今お使者が参りました。
「明日登城せよ」と殿下の仰せにございます。
わしは間違った事をしたとは思うておらぬ。
はい。
大殿はただ無謀な戦をお止めになろうとしただけ。
決して間違ってなどおりませぬ!我が命尽きるか長らえるか…。
全ては明日決まる。
・黒田官兵衛にございます。
入れ。
(秀吉)ハハハハハハハハハ…。
(秀吉)官兵衛何のまねじゃ?この黒田官兵衛本日をもって名を如水円清と号しとう存じまする。
フッ。
たわけた事を…。
利休殿も己は間違った事をしてはおらぬとお考えであったがゆえ意地を通して腹を召されました。
されど…意地のために命を捨てるなどそれがしの性には合いませぬ。
何としてでも生き残る。
意気地がないと言われようとはいつくばってわびを入れてでも生き残る。
その方がそれがしにふさわしゅうございます。
それがしまだ死ぬ訳にはまいりませぬ。
この命お救い願いたい!如水…。
「水の如し」か…。
お主らしい名じゃ。
のう三成。
…はい。
わしは大坂へ帰る。
戦はしまいじゃ。
(長盛)如水殿が2,000石足らずでまた仕える事になったらしいなあ。
…ああ。
(長盛)太閤殿下をも恐れぬ男といわれていたが今では牙を抜かれおとなしいものじゃ。
えいっ!えいっ!んっ!吉太夫よく見ておけ。
あんな芸当ができるのはお主の父以外おらぬ。
はい。
おりゃ〜!太兵衛わしに貸してくれぬか?いずれ若が初陣なされたらお貸し致します。
それまで鍛練をお積みなされ。
「その槍は家宝ゆえ返してほしい」と福島殿が言っておったぞ。
(太兵衛)フン。
大殿への悪口雑言の報い。
返す訳にはまいりませぬ。
私も父上の悪口を耳に致しました。
熊之助…。
(熊之助)私は悔しゅうございます。
何故ご隠居なされたのにもかかわらず太閤殿下に再びお仕えしたのですか?「何故」か…。
もはや…太閤殿下のなさる事を誰もお止めする事はできぬ。
できるとすれば…天だけじゃ。
(熊之助)天…?殿下の天命が迫っておる。
わしは…殿下が変わりゆくのをお止めする事ができなかった…。
せめておそばにいて最後までお見届け致す。
慶長2年2月。
黒田家は再び朝鮮へ出陣を命じられた。
(長政)よいかこたびの戦はなるべく守りを固めむやみに打って出てはいかん。
難しき戦いとなる事を覚悟せよ。
(一同)はっ。
(熊之助)父上兄上。
(長政)どうした?お願いがございます。
私も16。
戦に行きとうございます。
熊之助何を言いだすのです!父上も兄上も元服して初陣を飾ったのは今の私と同じ頃のはず。
何とぞお願い致します!ならぬ!何故?お前は朝鮮を知らぬ。
そちのような者が初陣を飾るべき戦場ではない。
そして朝鮮の如水のもとに熊之助遭難の報せが届いた。
初陣にはやり朝鮮へ渡ろうとした熊之助は太兵衛の嫡男吉太夫と共に命を落とした。
これは…まことでございますか?申し訳ございませぬ!せがれがついていながらこのような事に…。
よせ太兵衛…。
わびるのはわしの方じゃ。
家臣を巻き添えにするとは…。
申し訳ございませぬ!間もなく如水は秀吉の命により日本へ呼び戻された。
殿と私の初孫お菊でございます。
お菊か…。
長政も大層喜んでおった。
殿ご覧下さい。
熊之助の幼い頃とそっくり。
黒田の子は皆本当に元気でわんぱくで…。
誰に似たんでしょうねえ。
光…。
分かっているはずだ。
光…光!死んだのだ!熊之助は…もう帰ってこぬ。
(泣き声)如水は病に伏す秀吉を伏見城に見舞った。
官兵衛…。
秀頼を…豊臣を…頼む。
このとおりじゃ…。
「断る」と申すか?天下とは…その器たるべき者が治めるべきと存じまする。
秀頼では…秀頼ではいかぬと?そうは申しておりませぬ。
されど秀頼君はいまだ6歳。
官兵衛…。
お主天下を狙っておるな?わしが死んだら豊臣を滅ぼすつもりであろう?何故じゃ?お主ほどの男が天下を狙わぬ?それがしはただ…殿下の下で世の乱れを収めたかっただけでございます。
官兵衛…。
官兵衛は変わらんのう…。
いつまでたってもお人よしじゃ…。
ハハハハハ…。
疲れた…。
休む…。
すまなかった…。
お主の思うような…天下人にはなれなかった…。
すまなかった…。
殿下…。
長らく軍師としてお使い頂き…。
ありがとうございました。
(泣き声)「つゆとをちつゆときへにしわかみかな。
なにわの事もゆめの又ゆめ」。
(直政)殿!
(忠勝)死んだか!?勝負に出るぞ。
(三成)家康はこの機に乗じて豊臣家の乗っ取りを謀っておるに違いありませぬ。
そのような事断じて許せぬ。
ここは我ら奉行衆と残る大老の皆様方で合力し加賀大納言前田利家様を中心とした政を…。
(近習)申し上げます。
黒田如水様と細川忠興様がお目通りを願っております。
(利長)黒田?通せ。
前田様お久しゅうございまする。
(利家)これはまた珍しいお方じゃ。
黒田殿は徳川に肩入れしておられるはず。
この年寄りに何用じゃ?前田様…。
あなたは天下人にはなれませぬぞ。
ここで四大老が力を合わせ伏見へ攻め込めばあるいは徳川様を討てるやもしれませぬ。
されどあなたの病は重くもはや長くはない。
天下のおもしたるお二人なくしては間違いなく世は乱れまする。
和睦をなさるのが天下万民のためにございまする。
何とぞ…。
ここはお退き頂きたい。
(忠勝)あともう少しで戦という時に如水殿が余計なおせっかいを…。
まことに惜しゅうございましたな。
(康政)せがれの長政殿は殿に心酔しておるが父親の方はなかなか厄介な御仁で…。
黒田を離してはならぬぞ。
(2人)はっ。
(直政)お見えになりました。
(栄)伯父上頂戴した打ち掛けを着てまいりました。
いかがでしょう?あ〜よう似合うておる。
ハハハハハ。
栄…。
(栄)はい。
これからはわしの事を「伯父上」ではなく「父上」と呼びなさい。
え?そなたを養女にする。
慶長4年閏3月3日。
大老前田利家が亡くなった。
これにより三成と長政たちの対立が一気に高まった。
前田様が亡くなられた以上遠慮はいらぬ。
三成を討つのじゃ!
(一同)オ〜!そっ首はねてやる。
(清正)出陣じゃ!
(一同)オ〜!どこへ行くつもりだ?「虎穴に入らずんば虎子を得ず」。
石田三成を出して頂きたい。
数々の無礼もはや許せませぬ!徳川様!大名同士が争う事はご遺言で禁じられておる。
今日のところは引き取られよ。
愚息長政が押しかけたそうで…。
申し訳もございませぬ。
お手をお上げ下され如水殿。
そもそもこの騒動は三成と小西行長がご子息たちを追い落とそうとした事が始まり。
三成はいかがなされるおつもりか?領国佐和山へ蟄居させればよかろう。
何がねらいじゃ?回想
(家康)「命には使いみちがある」。
石田殿の命にもまだまだ使いみちはある。
違いますかな?徳川のねらいは天下を揺るがす大乱じゃ。
(善助)大乱?生かされた三成は死に物狂いで味方を集めるであろう。
そうして三成に兵を挙げさせしかる後にその敵を根こそぎ滅ぼし天下を取る…。
それが徳川家康の天下取りだ。
(三成)これはこれは…。
如水殿が我が城にお運びになられるとは…どういう風の吹き回しでござる?一つ伺ってもよいか?いかにして徳川殿を討つ?フフフフフフフ…。
何を仰せか…。
そのような気は毛頭ござらぬ。
例えば…会津上杉家直江兼続。
この男を使い上杉景勝に兵を起こさせる。
さすれば徳川殿は上杉討伐のために軍を起こし東へ向かいこの大坂は空になる。
その時秀頼君を奉じて徳川討伐のために軍を起こせば…。
挟み撃ちと相なる。
なるほど…。
それがしには考えも及ばぬ策でござるな。
だがやめておかれるがよい。
徳川殿は既にお見通しでござろう。
それ以上にあの男は事が起こるのを待っているご様子。
これはわしから…。
お主への…最後の忠告じゃ。
父上。
長政。
わしは中津へ戻る。
大坂の事はお前に任せる。
何故お戻りに?いずれ徳川と石田の間で戦は起こる。
ここにいてはどちらかにつかねばならぬ。
父上は間違っておられます。
天下のためにも黒田家が生き残るためにも徳川様につくしかありませぬ。
お前は徳川の天下を望んでおるのか?父上は豊臣の天下が続くとお思いですか?太閤殿下亡きあと幼い秀頼君では天下は一つにまとまりませぬ。
かつて父上がそのご器量を見込んで秀吉様を天下人に押し上げたように…。
それがしも徳川様を天下人に押し上げたいと思っておりまする。
猪武者がいつの間に…。
分かった。
黒田の当主はお前だ。
徳川を選ぶというのであればそれでよい。
父上はどうなさるおつもりで?わしはわしの好きなようにやらせてもらう。
長政は徳川との絆を深めるため糸を離縁し家康の養女栄をめとる決断をした。
慶長5年6月。
家康は上杉討伐のため東へ向かいそれを機に三成が兵を挙げた。
この争乱こそ如水が待ち望んでいた好機であった。
(善助)大殿…。
わしはよき宝に恵まれた。
善助…九郎右衛門…太兵衛…。
お主たちのおかげでここまで生き長らえ軍師として重用される事ができた。
わしはな…。
お主たちと共に…天下を狙う。
我ら黒田武士。
大殿の天下見とうございます!やりましょうぞ大殿の天下取り!如水はまず九州の石田方に城攻めを仕掛けた。
(太兵衛)放て〜!如水を阻止するため石田方は大友吉統を九州に送った。
大友再興のため滅んでもらおう。
(善助)して大友の数は?
(使番)3,000から4,000まで膨れ上がっております。
名だたる者も続々とはせ参じておりまする。
田原紹忍宗像鎮続吉弘統幸…。
吉弘がついておるか…。
厄介な事になりましたな。
(太兵衛)以前黒田の食客であった吉弘にござりますか…。
(善助)あの豪傑が加わったか…。
吉弘がついているとなると一刻の猶予もならぬ。
九郎右衛門。
大友を止めてこい。
心得ましてござりまする。
両軍は豊後石垣原で激突した。
(統幸)や〜っ!や〜っ!如水は大友軍を打ち破った。
(九郎右衛門)吉弘殿のごとき忠臣の諫めを聞き入れていればこのような事にはならなかった!エイエイ…。
(一同)オ〜!エイエイ…。
(一同)オ〜!エイエイ…。
(一同)オ〜!
(一同)オ〜!ワッハッハッ。
(物見)敵はおよそ8万。
家康は桃配山に陣を敷いております!8万か…。
勝てる!敵の数2万多くて3万にございまする。
(家康)先ほど10万と聞いたぞ。
随分と違うではないか。
敵は見た目は多くはございますが戦う気があるのは石田宇喜多小西大谷ぐらい。
あとは数に入らぬゆえ多くて3万と申し上げた次第。
褒美じゃ。
ありがたき幸せ。
2万〜3万の敵など一ひねりじゃ。
今こそまさに天下分け目の決戦じゃ!
(又兵衛)後れを取るな!ここが命の捨て所ぞ!
(一同)オ〜!関ヶ原の勝敗の鍵を握る小早川には長政が調略を仕掛けていた。
何故徳川様に味方されませぬ?いつ戦をするかは当方で決める事。
口出し無用じゃ!お約束をたがえるおつもりか!
(砲声)
(秀秋)うわっ!えっ!えっ!家康が…怒っておる!頼勝!はっ。
手はずどおりに。
(ほら貝の音)
(使番)申し上げます!小早川勢はお味方を攻めております!裏切ったか!ハハハハハハ。
(使番)申し上げます!母里太兵衛様ただいま二の丸に突き入りましてございます!
(使番)申し上げます!井上勢ただいま本丸手前まで押し寄せましてございます!どうした?善助。
大坂より…報せが…。
全て…終わりました…。
如水の野望は関ヶ原の終わりとともについえた。
(家康)面を上げられよ如水殿。
こたびの関ヶ原での大勝利祝着至極に存じまする。
せがれ殿の働きのおかげじゃ。
如水殿にも助けてもらった。
それがし九州にて天下を夢みた。
我らの間で建て前は不要かと。
三成が最後に言うておった…。
回想武運拙く敗れ天下を正す事かなわず無念でございます。
されど天下を争う事ができた事本望にございました。
一つ…知っておきたい事が…。
何じゃ?この後徳川殿はどのような世をおつくりなさるのかお聞かせ願いたい。
天下はそれを治めるにふさわしい者が治めるのがよい。
されど天下は一人の天下にあらず。
天下は天下の天下なり。
わしが死んでも争いの起こらぬ太平の世をつくる。
それがわしの望みじゃ。
それがし生涯戦で負けた事はござらぬ。
されど…。
こたびは内府様に負け申した。
負けて悔いはなし。
そう思うておりまする。
あ…あ…。
そろそろじゃ…。
(太兵衛)大殿が逝ってしまわれたら生きるよすががなくなってしまいます。
光…。
光…。
ここにおりますよ。
皆…。
世話になった…。
感謝する…。
大殿…。
大殿…。
父上…。
如水の死から11年。
大坂城は最後の時を迎えた。
さらばじゃ。
(家康)終わったか…。
如水…。
お主と約束した戦なき世がようやく始まるぞ。
殿…。
よく生き抜かれましたなあ。
2014/12/27(土) 15:05〜17:00
NHK総合1・神戸
大河ドラマ「軍師官兵衛」総集編(後編)[解][字]
信長(江口洋介)暗殺のしらせを受けた官兵衛(岡田准一)は取り乱す秀吉(竹中直人)に策を授け天下を取らせる。秀吉が暴君と化す中、家康(寺尾聰)はひそかに天下を狙う
詳細情報
番組内容
信長(江口洋介)暗殺のしらせを受けた官兵衛(岡田准一)は、取り乱す秀吉(竹中直人)に策を授け天下を取らせる。だが秀吉は次第に官兵衛を警戒し三成(田中圭)を重用。官兵衛は嫡男・長政(松坂桃李)に家督を譲る。やがて秀吉が死に、覇権を争う家康(寺尾聰)と三成の緊張が高まる中、官兵衛もひそかに天下を狙い始める。しかし、我が子長政は家康の天下を望み、それぞれの思惑が交錯する中、天下分け目の関ヶ原決戦を迎える
出演者
【出演】岡田准一,中谷美紀,寺尾聰,江口洋介,黒木瞳,竹中直人,柴田恭兵,松坂桃李,内田有紀,生田斗真,春風亭小朝,田中哲司,二階堂ふみ,宇梶剛士,鶴見辰吾,村田雄浩,伊武雅刀,濱田岳ほか
原作・脚本
【作】前川洋一
ジャンル :
ドラマ – 時代劇
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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