LIFE〜夢のカタチ〜 2014.12.28


最初にここに来た時この中庭が気に入ったそうです
(片山)寒桜…これ結構もちますかね?つぼみもまだまだついてるんで…
彼は独立して初めて構える店にこの場所を選びました
昨年の4月にオープンして早々と名店の仲間入り
半年で星をつかんだ店主は大阪で今最も注目を集める和の料理人の1人です
おいしく美しく料理はもちろん器から空間まで五感に訴える新しい日本料理の世界
新進気鋭注目の料理人が作るのは攻める和食
晩秋から冬へそして初春へ
季節の移ろいとともに変わりゆく料理作りに密着しました
新春を祝う料理とは…!?
そして新年の始まりを飾ったサプライズ!
今回は和食の世界に新風を吹き込む若き料理人の夢のカタチ
昨年12月和食がユネスコの無形文化遺産に登録されました
改めて和食が見直されています
和食イコール京都のイメージが強い中大阪で和食を盛り上げたいと彼はここに店を構えました
梅田からほど近い大阪市福島区
浄正橋交差点から1本入った路地に立つ日本料理楽心
主人は片山心太郎さん
大阪の有名店2軒で研鑽を積み昨年4月に念願の店をオープンさせました
お客さんが喜んでもらえるんでいい器をそろえてあげてもうばんばん使うとハハハハハハ…
夜はおまかせのコースのみ
選び抜いた器で彩り美しい季節の味が供されます
この器にどんな料理を盛るか器から発想することも多いといいます
端正な和の世界に遊び心を加えた皿も登場します
11月の焼き物はフレンチでも出てきそうなひと皿
ふたを開けると鮮やかな緑
ひと品ひと品に驚きのある料理を心がけています
いつもねこんな感じで楽しくやってるんですよ気は張ってるけどねいかに楽しくであったりとか表現するっていうことも素直でいいかなと僕は思ってるんですお客さんも「攻めてるね」とか「ワクワクするね」とは言ってくれますそれが今この年の自分の感じるままにしてる形なので…それは自信持って出してます
12月1日この日はお休み
しかし店内には片山さんの姿が…
(片山)何買ったか全然覚えてないほんとに…
11月から12月へ
料理が変わるとともに器も変わります
月に一度の器の入れ替え
献立はまだ決めていません
季節が変わり食材が変わっても変わらないことがただ1つ
ここに来たら楽しさがあるとか何か感じさせるものですかね今は若いからよく考えるっていうことは必要と思ってるんでお客さんに喜んでもらいたいっていうのもあるんでそう考えるとプレッシャーには…
毎月ギリギリまで頭を悩ませるんだとか
佐賀県出身
高校時代に料理人を志し大阪の調理師学校に入学
最初の修業先に選んだのはその腕と人柄にほれ込んだこの人のもとでした
かわいがられてたんでしょうねやっぱりおやっさんからも…だから自分自身も自分で…頑張らないとっていうか朝3時ぐらいに起きて魚屋さんでただ働きさせてもらって…で7時までしてそれから出勤してたって感じですね
大阪・心斎橋にある桝田
ミシュラン2つ星
名物は長皿で盛る華麗な八寸
その豪快かつ繊細な料理で客を魅了し続ける名料理人
桝田さんは弟子についてこう語ってくれました
男前やなという印象で妙にやる気だけはあるなという印象でしたけどね最初はね探求心とか研究心とかいうのは入ってきた時からありましたね
楽心がオープンした時桝田さんは弟子の料理を食べに行ったそうです
攻めてる料理やなという感じはしますよね僕がやってたことをベースに自分なりの世界を作ろうとしてくれてることはうれしいことですし…
2軒目の修業先は大阪・豊中市にある桜会
桝田時代の兄弟子・満田健児さんが独立し開いた店です
ミシュラン2つ星
西洋料理の技法・エスプーマを使うなど日本料理の新境地を開き続けています
彼の場合は本を読むタイプじゃなくて人から聞いたことを覚えるタイプなんですよだから色んな人に会って色んな所に行ってその中で自分が覚えていくという
満田さんは楽心を訪ねた時片山さんにとってプレッシャーともいえる言葉をかけたそうです
店の中と調理場を見た時に
その言葉にたがわず片山さんは半年でミシュランの星を手にしました
でもそれが目標ではありません
桝田のおやっさんが長皿ハ寸っていうのを考案してお客さまをわっと驚かせる桜会のおやっさんはまた違う料理の研究をされてる2人を見ると自分のオリジナリティーは絶対出さないとダメだなと…
そうして考えたのがこの「楽箱」
長さ25cm特注した漆の木箱に季節の味を詰めます
お客さんがこの開けた時の喜びを意識したプロセスは考えてやってるんですけどね
毎朝の日課は大阪市中央卸売市場での仕入れ
常にアンテナを張って食材の情報をキャッチしているという片山さん
食材を知り尽くしたプロから学ぶことも多いようです
昆布やったらええのある見てみる?
ほかにはない分厚さが貴重だという子持ち昆布を見せてくれました
ハシリのものは使わず旬のものだけ
野菜は箱単位ではなく1つずつ吟味して購入します
自分がいいと思うものだけを仕入れるという片山さん
市場の人もその熱意に応えてくれます
しらさ海老って安定して入るんですか?今月は
このしらさ海老を12月の献立に使うことにしました
「1回食べてみろ」とかそれを食べるとやっぱおいしいおいしいもの知るとねそっちのほうがいいなって分かったんで色んな発見を今すごい吸収させてもらってるんですごい勉強になりますこだわりのきつい人でね必要なもん以外…明日でもいけるやんって言うても無理ですねまぁ人間的にいいからつきあいさせてもうてます
仕入れ先は市場だけではありません
配達にやって来たのはとよなか桜会での修業時代からなじみの魚屋さん
お造りで?
(片山)うん…どうしようかなトップを欲しがってくれはるんでその中でも1匹・2匹とかなってくるんでこだわりはやっぱり人よりは思いがあるというか
早速試作開始
まずは先付けから
大根がこれからおいしくなる季節なんですけど紅心大根であったりとか緑大根…子持ち昆布ですねにしんの子ですねしょうゆを使ったジュレなんですけど
花をかたどった器に大根の花びらと子持ち昆布のめしべ
薄口しょうゆのジュレのしずく
そして「グツグツした料理を盛りたい」と手に入れたあの器には…
お客さんがお店入ってくる時からすごい寒そうな顔で来られるんで温かさを表現してあげたいなとすごく思ったんで
金沢の郷土料理に京野菜の堀川ごぼうを使います
そしてポイントがこれ…
土の香りであったりとか何かそういうものを感じて頂いたらなと思って今回は燻製を初めてやってみたんですけど…日本料理の懐石で燻製をするってことはあんまりないので挑戦はしてるんですけど…
目の前でグツグツ音を立てるアツアツの治部煮
湯気とともに燻製にしたネギの香りが立ち上がります
季節の食材そしてお客さんの気持ちを考えて組み立てた12月のコース
お造りは寒ぶりに辛味大根が積もる雪景色
あのしらさ海老はあられ揚げに
添えた海老芋は炊いて揚げてさらに焼いています
食事の締めくくりは紅ざけごはん
そして楽心の顔楽箱に詰めたのは…?
今回は4点の器を使うって頭にあったので和え物を4つ…プラチナの釉薬の中にはこれを上にたっぷり載せてあげてる…
3品目はおからの上に香ばしく焼き上げた鰯
最後は新鮮なあん肝に分葱と松の実のぬた和え
小さな箱の中に五感で味わう季節の楽しみを詰めました
どれもハッとする味わいです
さてお客さんの反応は…?
うわぁ〜きれ〜い…
大好評です!さて次は何を詰めるのか?
2014年最初の楽箱には仕切りが設けられました
お店を開店して初めての年末年始
新年を祝う料理とは…!?
今大阪で最も勢いのある店の1軒楽心
完全予約制のランチでは実験的な料理にも挑んでいます
今作っているのはもろこの踊り揚げ
器の上に泳ぐ諸子が描かれました
月替わりの夜のコースとは違ってランチはその日の仕入れで献立を変えています
主人の片山さんを支えるのは奥さんの寿美さん
開店が決まった今年の2月に結婚しました
やっぱり料理が好きですね彼は…料理を好きな彼が好きなんかもしれないですね次の料理につなげるために日々感性を研ぎ澄まさせてますねだから彼が楽しめるように映画ちょっと見に行くんでもつながるような映画探しますし前向いて走り出したからには走ってもらわんとダメやし…
(一同笑い)好き勝手自由に…
独立して「おやっさん」と呼ぶ側から呼ばれる立場になりました
若手を育てるのも自分の使命だと考えています
調理師学校を卒業して1年目の崎川さん
そして調理経験はなく不動産会社から転職した東さん
おやっさん自体が若い子というかわれわれ2人しかいないけどほんとに何でもチャレンジさせて頂けるんでやりがいは感じてますおやっさんを超えるぐらいになりたいと思います
2013年もあと僅か
休みのこの日常連のお客さんのおよばれで鍋を食べにやって来ました
高級食材を少しずつ順に味わう独特のワンショット鍋
片山さん興味津々
ベースは昆布だしなんですけどいい食材を少しずつ入れていく…いやおいしいですねすごい勉強になりますシンプルザベストっていうことをすごく肌で感じましたね
食べることが学ぶこと
12月30日最後の営業日
最後のお客さんを見送って楽心の2013年が終わりました
ほっとするのもつかの間
1月の献立を考えなければなりません
正月の名残というおもてなしを意識した料理メニューにしようかなと思ってるんですけど
年明け
7日からの営業に向けて1人献立を考える片山さん
イメージは固まったようです
今回楽箱の器に間仕切りを作ったんで…
楽心の顔・楽箱で小さなおせちを表現しようというのです
試作開始
片山さんがイメージする正月の料理を詰めていきます
やってみると小さな箱で表現するのは意外と難しいことが判明しました
でもおせちってこんなやもんな
ここでもう1つ新たなアイデアを思いついたようです
餅米あるじゃないですか…とっさにひらめいたハハッ…
これは明日直前に作って出すかどうか決めることにしました
黒豆はきれいに煮上がっています
これは結構入るんやな…
一緒にごぼうを詰めます
こういう感じになるんですよパッと開けたら…
でも箱を開けた時のインパクトがまだ足りない
そう感じていました
ギリギリまで考えて考えて考える
新年最初の営業は明日
翌日片山さんはまだ試作を続けていました
営業開始まであと数時間
あの黒豆にはこんな工夫が…
金粉をまぶしたものをひと粒だけ入れます
イメージどおりですね
2014年最初の楽箱が完成しました
名残のおせちを詰めた祝箱
金をあしらってあでやかな黒に輝くまるで繊細な蒔絵のようなひと粒
そして正月飾りの餅花をイメージしたひと皿
ああいいですねいい感じですね
ピンクと白きれいに揚がった道明寺粉
自家製のからすみをあしらいます
ここでまた急遽変更器も変えました
仕上げにあんをかけてツヤを出します
新春一発目のお料理ですから…
いよいよ開店
料理が運ばれます
さてお客さんの反応は…!?
そして現れたのはなんと…!
2014年最初の営業日
楽箱に詰めた新年を祝うおもてなし
お客さんの反応は果たして…?
お客さんの笑顔に片山さんもこの笑顔
ここで思わぬお客さんが…
兄弟子・とよなか桜会の満田さんです
まさかの師匠の登場
2014/12/28(日) 05:20〜05:50
ABCテレビ1
LIFE〜夢のカタチ〜[再][字]

人生はいろんな夢でできている…夢追う人の輝く瞬間を佐々木蔵之介の語りで描きます。
今回は、日本料理界に大阪から新風を吹き込む気鋭の料理人の“夢のカタチ”!

詳細情報
◇番組内容
大阪に日本料理の店をオープンし、わずか半年でミシュランの星をつかんだ料理人、片山心太郎さん!
京都のイメージが強い日本料理を大阪で盛り上げたいと奮闘する片山さんの日々!
季節とともに移り変わる献立と、それを盛る器も変わる片山さんの料理の魅力に迫る!
◇ナレーション
佐々木蔵之介
◇おしらせ
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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