昨年4月に、第七艦隊のイージス艦が追加配備されるというニュースがありました。
(2014/4/6)弾道ミサイル防衛:米第七艦隊のイージスBMD艦を増強へ
現在、横須賀を母港とする米海軍イージス艦は9隻で、そのうちBMD(弾道ミサイル防衛)対応艦は5隻です。2014年4月の報道では「BMD対応艦が2017年までに7隻へと増強する」と発表されていたので、おそらく非BMD艦がBMD艦と入れ替わる形になると考えていたのですが、すでに内容に変更があるので修正しておきます。
現在、横須賀にいるイージス艦は次の9隻 (太字がBMD艦)。
- タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦「アンティータム」
- タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦「シャイロー」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「カーティス・ウィルバー」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ステザム」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「フィッツジェラルド」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「マッキャンベル」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ラッセン」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「マスティン」
米海軍は昨年10月、2015年夏と2017年夏にBMD対応艦を横須賀に追加配備すると発表しました(米海軍)。2015年にアーレイ・バーク級「ベンフォールド」、2017年にアーレイ・バーク級「ミリアス」がサンディエゴから横須賀に移る予定です。この2隻は、非BMD艦との入れ替わりではなく、追加に配備されます。また、2016年には「ラッセン」が、アーレイ・バーク級「バリー」と交代することもあわせて発表されています。
そして昨日、さらに1隻のイージス艦が今年の夏に追加配備されることが分かりました。
米海軍:横須賀にイージス艦1隻追加配備へ(2015/1/16 毎日新聞)
在日米海軍司令部(神奈川県横須賀市)は16日、今年夏、米海軍横須賀基地にイージス艦1隻を追加配備すると発表した。これとは別に、昨年10月にも今夏と2017年夏に各1隻ずつ配備することを明らかにしている。横須賀基地はイージス艦12隻と揚陸指揮艦、原子力空母を合わせて計14隻態勢(潜水艦を除く)となる。
米海軍によると、追加配備されるのは「チャンセラーズビル」。防空、水上、対潜戦機能を強化した「イージスベースライン9」と呼ばれる最新システムを搭載しており、米国外で初の配備になるという。【田中義宏】
つまり、2017年夏には横須賀のイージス艦は次のような態勢になります。
- タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦「アンティータム」
- タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦「シャイロー」
- タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦「チャンセラーズビル」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「カーティス・ウィルバー」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ステザム」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「フィッツジェラルド」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ベンフォールド」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ミリアス」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「マッキャンベル」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「バリー」
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「マスティン」
イージス艦12隻、そのうち8隻がBMD対応艦です。
しかも、新たに追加されるベンフォールド、バリー、チャンセラーズビルはベースライン9を搭載しており、NIFC-CA(ニフカ)対応艦として巡航ミサイルの超水平線迎撃能力までも持っています(水上艦1隻でできるわけではないですが)。ベンフォールドとバリーの2隻は、イージスBMD5.0改修艦でもあり、弾道ミサイル迎撃能力も最新システムを搭載していますね。海自のイージス艦も合わせれば、日本の弾道/巡航ミサイル迎撃網はより分厚さを増していきます。
横須賀にチャンセラーズビル見に行かなければっ!
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