・
(ヒロシの鼻歌)
(犬の鳴き声)
(ヒロシ)おぉ!あっあぁ…。
あっちゃ〜。
やっちまったか…。
(すみれ)どうしたの?その格好。
どぶに落ちたんだよ。
そんなになるまで飲むから…。
犬に吠えられたんだからしょうがねえだろ。
風呂だ風呂!お湯ならもう落としましたよ。
何時だと思ってるんですか。
(くしゃみ)冷てぇ。
酔いまでさめちまうぜ。
痛て…。
(友蔵)昨日はだいぶ飲んだようじゃのう。
ああ。
朝飯はいらねえから渋い茶でも入れてくれ。
はいはい。
(まる子)ハァ…。
(まる子)あぁ…。
もうおなかいっぱい。
朝からよく食うな。
違うよ。
魚の骨を喉に引っ掛けちゃってご飯をたくさん丸のみしたんだ。
ようやく取れたよ。
魚の骨か。
ついてねえな。
けど俺よかましだろ。
んっ?昨日お父さん犬に吠えられてどぶに落ちちゃったのよ。
へぇ〜。
あっ。
でも昨日あたしも体育の時間に転んで膝を擦りむいたよ。
俺なんか山ちゃんに腕相撲で3連敗して飲み代全部払わされたんだぞ。
そんなこと張り合ってどうする
2人とも初詣がまだでしょ?後で行ってくれば?え〜せっかく休みの日なのにのんびりしたいよ。
そう言ってお正月にもうちでごろごろしてたじゃない。
(さきこ)たこ焼きとか出店も結構やってたわよ。
へぇ〜。
仕方ねぇ。
後で一緒に行くか。
うん。
いってきま〜す。
うぅ…今日はやけに冷えるな。
早くお参り済ませて熱々のたこ焼き食べようよ。
んっ?山根?
(ヒロシ)んっ?たこ揚げか。
(山根)ハァハァハァ…。
(ヒロシ)あ〜あ。
ありゃ無理だな。
(山根)ハァハァ。
あっ。
(山根)さくら!山根そのたこ自分で作ったの?うん。
分かるかい?そりゃ分かるよ…。
ことしの目標なんだけどたこも揚がらないしやっぱり無理かなぁ。
そんなことないよ。
ねっ?お父さん。
えっ!?《おいおいこんなとこで油売ってる暇はねえのに…》ちょっと貸してみろ。
ほら尻尾の長さが違うだろ?んっ?
(ヒロシ)これじゃあバランス取れねえから揚がらないんだ。
(山根)えっ…。
長い方を切って同じにすりゃいい。
(山根)はい。
走れー山根!ハァハァハァ…。
(ヒロシ)あっ…あぁ!
(山根)あっ。
止まるな!走れー!
(山根・まる子)あっ!やったー!飛んだー!ありがとうさくら。
これでことしも頑張れそうだよ。
うん。
よかったね。
おじさんありがとうございました。
いいってことよ。
あぁ…応援し過ぎて喉渇いちゃったよ。
お父さんジュース買って。
神社まで我慢できねえのか?あっほら!甘酒もあるじゃん。
あ〜あしょうがねえな。
じゃこれで買ってこい。
(まる子・ヒロシ)あっ!
(ヒロシ)待て!俺の千円札!待てー!何であんな高え所に…。
あ〜あ。
ついてないのもここまでくれば本物だよ。
お父さん呪われてるんじゃないの?バカ言え!お前がちゃんと受け取らねえからだろ。
・
(みまつや)どうかしましたか?
(ヒロシ・まる子)んっ?いやぁ助かりました。
(みまつや)いえいえ気になさらず。
よかったねお父さん。
ああ。
ところでさくらさん。
ちょっと頼みがあるのですが。
(まる子・ヒロシ)えっ?何でこんなときに店番なんか…。
まぁいいじゃねえか。
両替してくるだけならすぐ帰ってくるだろ。
(ヒロシ・まる子)いらっしゃいませ。
(前田)さくらさん?どうしてみまつやさんの手伝いをしてるの?それがあんた色々あって…。
ハァ…。
とても一言では語れないよ。
はっ?
(前田)はい。
これちょうだい。
えっと40円だね。
それ何?重曹だよ。
知らないの?うん。
鍋の焦げ付きを落としたりお風呂掃除にも使えるんだ。
へぇ〜。
さすが前田さん。
休みの日まで掃除のこと考えてるなんて。
じゃあね。
毎度。
あっ!しまった!あっ…。
あ〜もうそそっかしいなぁ。
もうちょっとなんだけどな…。
ほらこれ使ってみろ。
あっそうだね。
いらっしゃいませ。
おや。
みまつやさんは?ちょっと用事があって店番を頼まれまして…。
あらそう。
お嬢ちゃんも?はい。
偉いわね。
こんな小さいのにお手伝いができるなんて。
ハハハハ。
そんな大したやつじゃありませんよ。
思い出すわ。
私もお嬢ちゃんくらいの年に手伝いに出されてねぇ。
親戚の家がお店をやってて忙しかったもんだから子守を頼まれたの。
(ヒロシ)はぁ。
それがまぁ人使いの荒いおうちで朝から晩までコマネズミみたいに働かされましたよ。
はぁ。
(ヒロシ)《まずいな。
こういう身の上話ってのは長えんだ…》あのところで何を…。
あっそうそう。
これ両替してくださる?
(ヒロシ・まる子)えっ?毎度どうも。
いやぁすっかり遅くなっちゃって。
すいませんでしたねぇ。
(ヒロシ)いやいや。
あの…ごめんなさい。
十円玉を棚の下に落としちゃって。
ああいいよいいよ。
後で取っとくから。
でも…。
じゃそれはまるちゃんへのお年玉ってことで。
えっ?これぞホントの「落とし玉」なんちゃってね。
ねぇお父さんおなかすいたよ。
ジュースもまだだし。
我慢しろ。
神社までもう少しだ。
今度こそ寄り道せずに行くぞ。
え〜?うわぁ。
より取り見取りだね。
どれにしよう。
まずはお参りを済ませてからだ。
うん。
あれ?おい。
山ちゃんじゃないか。
(山ちゃん)んっ?おぉヒロシ。
見ろよ。
おっ。
もう少しで落とせそうじゃねえか。
ああ。
よ〜し頂き!
(ヒロシ・山ちゃん)あ〜!はいお客さん残念だったね。
親父俺にも弾をくれ。
(店主)はい。
えっ…。
お父さんお参りは?待ってろ。
こっちは一刻を争うんだ。
ずるいよ。
あたしにもやらせてよ。
ああ分かった分かった。
親父こいつにも弾を。
(店主)はいよ。
よ〜し当たれ!あ〜…。
意外と難しいね。
(山ちゃん)よ〜し。
よく狙ってしっかり当てろよ!よしきた。
いいぞ!
(山ちゃん)よし。
よし。
(射的銃の音)
(ヒロシ)クソー!
(射的銃の音)
(ヒロシ)ハァ…。
ついに軍資金が尽きたか。
ハァ…。
やった!当たったよお父さん!でかしたぞまる子!ハッピー賞って何だろうね。
(店主)はいお嬢ちゃん。
ハッピー賞ね。
えっ…。
(店主)はい。
あっありがとう…。
苦労して取ったわりには使い道のよく分からない景品である
(ヒロシ)ほらよ。
5円…。
ああ。
ちょうど2枚残ってた。
まぁ「ご縁がありますように」って言うしさい銭にはもってこいじゃねえか?そうだね。
色々あったがようやくお参りにこぎ着けた2人
何とかことしも無事に過ごせそうである
どのフルーツをキャッチするか当ててね。
よっ!ほっ!フフフ。
正解はメロン。
当たったかな?
(おばあちゃん)まる子はまだ寝ているのかい?ええ。
(さきこ)何度呼んでも全然起きないんだから。
日曜だからぐうたらしてるんだろ。
おはよう。
いつまで寝てるの。
もうすぐお昼よ。
昨日の夜眠れなかったんだもん。
昼寝のし過ぎでしょ。
違うよ。
『学校の七不思議』って本を読んだらお化けが出てきそうな気がしてさ。
(ヒロシ)ヘッ。
冬にお化けが出るわけねえだろ。
お化けは夏って相場が決まってんだ。
そうかな。
何で冬には出ないの?寒いのが嫌いなのかもよ?そもそもお化けなんていないでしょ。
(おばあちゃん)そういえば親戚のおじさんがお墓で火の玉を見たのは夏だったね。
えっ!火の玉見たの?ほら見ろ。
やっぱり夏じゃねえか。
親戚のおじさんが証人だぜ。
(おばあちゃん)おじさんはもう亡くなったよ。
えっ!?じゃあそのおじさんはお化けの仲間入りしたの?まる子罰当たりなこと言うんじゃないの。
楽しい人だったからお化けになって会いにきてくれたらうれしいねぇ。
とにかくお化けが出るのは夏なんだ。
・
(友蔵)いや冬にもお化けは出る!おじいちゃん。
わしはあの冬の日恐怖のお化け体験をしたんじゃ。
恐怖のお化け体験?うん。
あれは隣村からの帰り道じゃった。
(友蔵)《遅くなっちゃった。
うぅ寒い…》《うぅ…》
(お化け)《ヘヘヘヘ…》《うわー!》おじいちゃん。
それって単にお化けに見えただけなんじゃ…。
(友蔵)えっ?幽霊の正体見たり枯れ尾花じゃ。
おばあちゃん何?それ。
怖い怖いと思っているとただのススキさえ幽霊に見えるという例えじゃ。
まぁ子供にはよくある話だな。
あれがお化けじゃないとしたらわしは60年以上勘違いしておったのか…。
おじいちゃん。
(友蔵)んっ?はなからお化けはいないなんて夢のない人と違ってお化けを信じ続けた少年のようなおじいちゃんがまる子は好きだよ。
まる子…。
夢がなくて悪かったわね。
やっぱり冬にお化けは出ねえんだよ。
ずいぶん自信たっぷりにおっしゃいますけどねお化けに知り合いでもいるってんですか?ちょっと考えりゃ分かるだろ。
お化けのあの格好。
あんなペラッペラなもん冬に着るバカいるか?凍え死ぬぜ。
それもそうじゃのう。
そもそもお化けって死んでるじゃん。
『番長皿屋敷』のお菊さんなんて井戸から出てくるんだぞ。
(お菊)1枚2枚3枚…。
(くしゃみ)あー!ろくろっ首も大変だ。
(ろくろ首)あ〜!首が寒い!襟巻きちょうだい。
そういえば小豆洗いも…。
(小豆洗い)手が足が冷たい…。
あのさろくろっ首と小豆洗いは妖怪なんだけど。
じゃあ聞くけど冬の間お化けたちはどうしてるのさ。
そりゃのんびりしてんだろ。
あらこのミカン酸っぱい!小豆洗いさんまぁ一杯。
すいませんねぇ。
おっとっとっと…。
プハー!そうして夏の出番を待ってるわけよ。
バカバカしい。
買い物に行きましょ。
私も一緒に行くよ。
これで分かっただろ?冬にお化けは出ねえんだよ。
あっそうだ。
この本には冬にお化けが出る証拠が載ってるよ。
ここ見て。
人影があるでしょ。
(ヒロシ・友蔵)おぉ!どうかなぁ。
光のせいじゃない?あ〜やだやだ。
心の汚れてる人には見えないんだね。
何よバカみたい。
フン!お父さんこれをどう説明するのさ。
真冬に撮った写真だよ。
そうじゃヒロシ。
答えるんじゃ。
これはまぬけなお化けだな。
えっ?まる子みたいにおっちょこちょいで季節を間違えてうっかり写っちまったんだろ。
どこにでもいるんだ。
こういうまぬけが。
ヒロシお化けさんに失礼じゃぞ!そうだよ。
お父さん今に呪われるよ。
こんなおっちょこちょいお化けに呪いがかけられるか。
やれるもんならやってみろ。
(おなら)
(まる子・友蔵)うわっ!お父さんの罰当たり!ヘッ!おじいちゃん本当に呪われたらどうしよう。
これ藤木に借りた本なんだ。
ヒロシのせいで藤木君が呪われでもしたら申し訳ない。
取りあえず拝んどこう。
うん。
何かお供えした方がいいかな?おっそうじゃ。
老人会でもらったおまんじゅうがある。
ちょっと堅くなっておるかもしれんがいいかのう。
大丈夫。
こういうのは気持ちだからね。
お化けさん呪わないでください。
ハァ…。
翌日
お父さん冬にお化けは出ないって言い張るんだよ。
たまちゃんはどう思う?
(たまえ)そうだねぇ…。
お化けの出るテレビって冬はやらないし夏っぽい感じはするよね。
そっか。
でも幽霊ってこの世に何か恨み事があるから出てくるんだよね?うん。
「恨めしや〜」って言ってるくらいだからね。
だったら夏も冬も関係ないよ。
夏だから恨めしくて冬は恨めしくないなんておかしいもん。
そうだよね。
さすがたまちゃん。
ヘヘヘヘ。
あっ藤木。
(藤木)んっ?本ありがとう。
(藤木)ああ。
呪われないようにあんたの本もちゃんと拝んでおいたから安心してよ。
(藤木)えっ!何だよそれ…。
事情が分からない藤木にとってかえって不安になる一言である
(永沢)『学校の七不思議』?藤木君君こんなものを信じてるのかい?
(藤木)うん。
案外子供っぽいんだな君は。
どうせ作り話に決まってるじゃないか。
違うよ!この本にはお化けを見たって人の話がいっぱい載ってるんだから!そうだよ。
永沢君も読めば分かるって。
僕は自分で見たものしか信じないんだ。
藤木君はどうなんだい?実際にお化けに会ったことがあるのかい?それは…。
さくらや穂波はどうなんだい?
(まる子・たまえ)えっ…。
(永沢)ないだろ?やっぱりお化けなんていないのさ。
そうかなぁ?見たことないけどだからいないって言い切れないんじゃない?そうだよ。
恐竜だってマンモスだってあたしゃ見たことないよ。
でも絶対いたんだからお化けだっているに違いないね。
フゥー。
(恐竜の鳴き声)
(ろくろ首)ハハハハ。
恐竜やマンモスは化石があるじゃないか。
お化けと一緒にするなよ。
うぅ…。
じゃあお化けがいるかいないか確かめてみたらどうだろう。
(永沢・まる子・たまえ)えっ?
放課後
(藤木)この本によると夕方1階の女子トイレに入ると誰もいないのに「紙をくれ」って声がするらしいんだ。
それを確かめようよ。
(永沢)ふ〜ん。
で誰が確かめるの?そりゃさくらと穂波さ。
(まる子・たまえ)えっ!?仕方ないだろ。
女子トイレに男子は入れないんだから。
(まる子・たまえ)えっ…。
やっぱり藤木はひきょう者
そう思ったまる子とたまえである
やだなぁ怖いよ。
君たちお化けが好きなんだろ?会えたら光栄じゃないか。
そうは言ったものの…やっぱり怖いね。
まるちゃん「紙をくれ」って言われたらどうしよう…。
大丈夫だよたまちゃん。
今は冬だもん。
お化けは出てこないよ。
あんたあっさり主張を覆すのか
(まる子・たまえ)ハァ…。
(永沢)フン。
やっぱりお化けなんか出ないじゃないか。
(藤木)次はここで試してみよう。
これも七不思議の本に載ってたんだ。
時計を見てくれ!
(まる子・たまえ)んっ?
(藤木)針が4時44分を指したとき3階の一番左の窓に男の人の霊が現れるらしい。
えっ!?怖過ぎるよ…。
ふ〜ん。
もう少しで4時44分だね。
面白そうだな。
(たまえ・まる子)うぅ…。
(指針の動く音)
(藤木)あっ!
(一同)あぁ…。
コラー!
(一同)キャー!!
(教師)早く下校しなさーい!結局何も出なかったね。
うん。
でも冬でも夏でもお化けは出ない方がいいって分かったよ。
(たまえ)ホントだね。
ただいま。
まる子またテスト隠したね?そっそれは…。
何なの!?この点数は!ごめんなさい。
今度は絶対に頑張るから…。
今度とお化けは出たためしがないでしょ!うっ…。
またテスト隠して叱られたってな。
ったく懲りねえやつだぜ。
ぶぅ。
出もしない冬のお化けよりお母さんの方がずっと怖いだろ?もううるさいな。
あっち行ってよ!おっとっとっと…。
痛たたたた!
冬にお化けは出ないのか
その真相はお化けのみぞ知ることなのである
もう何てことするの?こんな人がお父さんなんて情けない!あたしがお姉ちゃんのシャープペンシル黙って使ったのとは訳が違うよ。
おじいちゃんが言ったじゃん。
「ヒロシは泥棒だ」って。
次回の『ちびまる子ちゃん』は…。
(サザエ)サザエでございます。
・「お魚くわえたドラ猫」2015/01/11(日) 18:00〜18:30
関西テレビ1
ちびまる子ちゃん[字][多][デ]
『くたびれもうけの初詣』の巻
『冬におばけは出ないのか?』の巻
詳細情報
番組内容
あ〜早くお参りしたいのになかなか神社にたどり着けないよ。これってやっぱり何かの呪い?それともたたり?今は真冬なのにそんなおばけとか幽霊みたいな話ってあるの?
今回のちびまる子ちゃんは『くたびれもうけの初詣』『冬におばけは出ないのか?』の2本だよ。お楽しみにね。
出演者
まる子: TARAKO
おじいちゃん: 島田敏
お父さん: 屋良有作
お母さん: 一龍斎貞友
お姉ちゃん: 水谷優子
スタッフ
【原作】
さくらももこ
【OP曲】
「おどるポンポコリン」
【END曲】
「100万年の幸せ!!」
【脚本】
牟田桂子
松島恵利子
【絵コンテ】
岡英和
【演出】
岡英和
【作画監督】
荻野紀子
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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