NHK高校講座 国語表現「文章をみがく」 2015.01.09


(岩崎)始まり始まり。
(槙尾)「むか〜しむか〜し今からおよそ1,200年前。
唐の時代の中国に賈島という詩人がおりました。
この賈島役人になる試験すなわち科挙を受けるために都長安にやって参りました。
賈島はロバに乗りながら一生懸命詩を考えております」。
(岩崎)「え〜月夜の晩に友を訪ねる」。
(岩崎)「うんいいんじゃないかな」。
(槙尾)「うまく出来たと大喜びの賈島。
ところがしばらくたつとにわかに不安になってきます」。
(岩崎)「いや『推す』ではなく『敲く』にしてみてはどうだろうか。
う〜ん『推す』『敲く』」。
(槙尾)「悩み続ける賈島。
この事から詩や文章を練り直す事を推敲というようになりました」。
おしまい。
(拍手)
(中江)かもめんたるのお二人ありがとうございました。
自分の書いたものをよりよくするために文章を練り直す事を推敲といいますけれどもそのことばの由来がよく分かりましたね。
何か大事な文章ほどねいろいろ読み返して悩んだりするよね。
駆け引きみたいな感じでちょっと強く押した方がいいのかこのぐらいでやめといた方がいいのかとか…。
遅れて行きそうな時に「今向かってます」とわざと間違えた文字で送ったり…。
何それ。
それはまたちょっと違うでしょ。
「遅れてま」ぐらいで送信するとかあるよ。
「相当急いでんだな〜」みたいな。
特に小論文は自分の知らない相手に自分の主張や考え方を読んでもらうための文章です。
ミスのない分かりやすい文章を目指しましょう。
まずは間違いが含まれている悪文をチェック。
読みにくい文を正しく読みやすく書き直しましょう。
ここからは講師の石垣先生と一緒に勉強していきます。
先生よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
(槙尾)まずはこの文ですね。
(岩崎)圭祐はどう直した?誤字に気付いた圭祐君。
「挙げる」という字を正しく直しています。
あとはですね実は問題はこの文章何通りにも解釈できるというところがあります。
具体的なポイントを挙げたのが生徒なのか中江さんなのかがちょっと分かりにくいですよね。
こういう時は読点を付けるかことばの順番を変えて情報をはっきりさせましょう。
「中江さんは」のあとに読点が付くと具体的なポイントを挙げながらはっきりと主張したのは生徒という事になります。
一方で「上げながら」という所で読点を打つとはっきりと主張したのは生徒という事になります。
で一方で「はっきりと」のあとに点を打った場合にははっきりと話をしたのは中江さんという事になります。
圭祐君の場合は「中江さん」っていうことばを移動させて生徒が主張したという事が明確になるようにことばの順番を変えていますね。
大変いいと思います。
続いての文はこちら。
この文は助詞が間違っています。
「スピーチを」が正しいです。
推敲では「てにをは」などの助詞が適切か注意しましょう。
更に……とするとより読みやすくなります。
続いてはこちら。
この文とても長い。
3行もあります。
一文が長すぎると何が言いたいのか分からなくなります。
文の長さは情報の量によって変わりますがおよそ60字を目安にしましょう。
最後はこちらの文です。
萌弥さんはどう直したのでしょうか。
萌弥さんは体言止めを直し文体を「です」「ます」で統一しました。
しかし小論文の場合は「だ」「である」でそろえるのが適切です。
また「なので」は話しことばです。
「したがって」や「よって」を使いましょう。
小論文にふさわしいことばを使えるようになりましょう。
(理乃)言葉の…。
(一同)言葉のプロに聞いてみよう。
日本文学の研究者であるロバートさん。
読み手としてまた書き手として両方の立場から見た日本語の文章の特徴について聞きました。
文章を読むという中でですね例えば著者の人が表現…こだわりっていうのを見つけるっていう事をおありになります?これすごいこの人ならではだなっていうのは…。
あ〜。
そうですね。
日本語だと結構…これ結構英語とちょっと違うと思うんですね。
例えば短歌ってありますね。
石川木が初めて自分のポリシーとして短歌っていうものを3行で書くっていう…。
そうですね。
3行で書きますね。
あの人はものすごくたくさん歌を書いてるんですけど全部3行で。
で五七五で法則的に規則的に分かれてるかと言うとそうではなくて形と中身が何かこうゆるいけれども連動してるっていう事が分かった…。
物語の内容がすごく日本の場合は形っていうものをすごく重視する気がするので…。
つながってますよね。
なるほど。
キャンベルさんもお書きになってますけどご自身がお書きになる時に具体的な手順として文章にみがきをかけて…。
そういう方法っていうのはありますか?できるだけ書き直しますよね。
推敲したあとが残るように…。
はい。
どういうふうに始まってどういう経緯をたどって今の文章になったかっていう事を見ながらどこに向かってるかっていう事を…。
「見せ消し」っていうんですね。
消すけど見せるっていう…。
…っていうような書き方をするんですね。
あとは…寝かせる。
寝かせます。
一晩熟成させるんです。
チーズとかワインと一緒で…。
いや〜寝かせただけでよくなる訳じゃないですよね。
次の日に…。
次の日に読み直すと何かまるで他人が作ったものかのように…。
より客観的な視点で自分の書いたものを読む事ができますよね。
あれって不思議ですよね。
例えば宿題であれば翌日ぎりぎりに書くのではなくて僕らは締め切りですけれども2〜3日前に書き上げてでほかの事を…。
できるだけそこからポンと離れて元へ戻って見た時にその時に本当にインスピレーションであんまり考えずに直せるんですね。
それってすごく私にとっては一番重要ですね。
書き直し。
書き直す。
そうですね。
(腕が鳴る音)
(結衣)おりゃ〜!
(宏紀)あっ…。
勝った勝った〜。
イエ〜イ!演習の後半は久々の紅白戦。
赤組白組に分かれて同じ文章を推敲します。
どちらが多く直せるか勝負です。
NHK紅白推敲合戦。
司会の槙尾です。
岩崎です。
およそ400字の小論文を主張や根拠といった内容はそのままに残しながらより分かりやすい文章に推敲するこの戦い。
(岩崎)第1回戦は萌弥とうめゆいの対決です。
お題はこちらの小論文。
これは校則についての小論文です。
「細かい規則を作るよりも理由を具体的に示すべき」と主張しています。
テレビの前のみんなも考えてみて下さい。
それではシンキングタイムスタート!
(槙尾)それではまず白組の萌弥さんの文章。
先生いかがでしょうか。
はい。
たくさん直してくれたんですがポイントを2つ挙げたいと思います。
一つはよく気が付いたなと思うんですが「一つ一つにはそれぞれに」っていう所で「一つ一つ」という意味と「それぞれ」という意味が同じですよね。
それを1つ削除しています。
大変よく気が付きました。
もう一つはここ文章2つに区切ってるんですが更に間に接続詞を入れています。
大変よくできていると思います。
ほかにも漢字の間違いなどを正しく直せた萌弥さん。
得点は7点。
それでは続きまして赤組うめゆいさんのこちらいかがでしょうか。
はい。
ここが体言止めになっているんですが体言止めを「である」ということばを付けてきちっと処理しています。
しかも「である」文体を統一していますね。
大変よくできています。
ほかにも「めちゃくちゃ多い」という話しことばを「たくさん居る」という書きことばに直す事ができました。
やった。
それではうめゆいさんの点数をお願いします。
(岩崎)5点です。
(萌弥)やった!
(岩崎)という事で勝者白組!イエ〜イ!
(槙尾)萌弥さんの勝利〜。
白組萌弥さんの勝利で〜す。
おめでとうございます。
おかしいですね〜。
本当にしっかり目を凝らして間違いを探したんですけどね。
すごく分かりやすい漢字の間違いが指摘できてなかったのかな。
そうですね。
(槙尾)「常識適」っていうのもね。
(結衣)あ〜。
(槙尾)萌弥さんその点ちゃんと。
しっかり直してますね。
(槙尾)よく直していましたね。
接戦でしたね。
ではお二人ありがとうございました。
(結衣萌弥)ありがとうございました。
では2回戦です。
お題はこちらの文章です。
次の小論文は学校生活において時間を守る事の大切さを主張しています。
それではシンキングタイムスタート!ではまず白組の宏紀君の方から見ていきましょう。
いかがでしょうか。
はい。
宏紀君の文章ですが小論文も小説も文章の最初が大事なんですが「私は」という所を削ったところが非常にポイントが高いですね。
小論文なので「私は」という書き方ではなくて「チャイム着席をするという」っていうふうに始まった方がすんなりこの方が読めます。
また「あと」ということばがありますけれども話しことば砕けた表現になっているのでこれを「また」というふうに変えたところがとてもよかったと思います。
小論文らしい表現を意識した宏紀君。
赤組大丈夫ですか?大丈夫だよ。
大丈夫。
多分。
多分。
続いて赤組の圭祐君の推敲した文章を見ていきましょう。
いかがでしょう。
はい。
圭祐君はたくさん推敲してくれたんですが特にここの所がよかったです。
長い文章を矢印を引いていますけれどもこっちに持ってくると一つ区切れるっていうふうに上手に区切っていますね。
4行にわたる長い文を「実際に私の学校においてもみんながチャイム着席を心がけたため良いことがたくさんあった」と区切り2文に分けました。
(槙尾)それでは赤組圭祐君の点数は…。
(岩崎)6点です。
うわ〜っ。
(槙尾)という事は?
(岩崎)白組の勝利となります!
(槙尾)おめでとうございま〜す。
イエ〜イ!やった。
(槙尾)総合得点はですね赤組11点。
白組14点。
という事で結果は白組の勝利で〜す!おめでとうございま〜す。
やった。
イエ〜イ!すごいショックだと思うけど一応俺も仕事だから聞くけど圭祐感想は?はいまあいろいろあったんですけどやっぱり効果的に一つ一つのポイントを稼いでいくっていう事が重要だなと思いました。
本当に勝負に特化した話をしてるなあ。
(槙尾)結構直す箇所はねあったんだけどね。
どうでもいい所ばっかり直したんで…。
効果的なポイントが直せてなかったのかな?直した事で確実に前のよりよくなってるっていうところがないと点数にはつながらないんだよな。
じゃあ宏紀君はどうだった?やりましたね〜。
やりました。
でも推敲していくうちにさっき直したとこだけど直さない方もいいなとか「あれ?どっちだどっちだ」ってなったりして終わったあとも「やっぱりあそこはこうだったかな」みたいなどんどんいろんな案が出てきて…。
次もし機会があったらもっと点数が上がるかなと思います。
今度は自分の文章を客観的に直すというのが課題ですね。
はい。
なかなか自分の書いた文章を直すのって難しいんですが一つは声に出して読んでみるっていう事ですね。
書いた文章を声に出して読むとそれが耳から入ってきて客観的に見る事ができる。
もう一つは場所を変えるという方法があります。
勉強部屋で書いていたんであればキッチンで読んでみる。
…なんていう事が効果的な方法だと思いますので是非実践してみて下さい。
かもめんたるの2人いかがでしたか?はい。
私たちもコントをねやってるんですけどコントの台本も今後はちゃんと推敲してより練ってねいいものにしていきたいなと思いました。
(槙尾)そうなんだそうです。
はい私もじゃあ女装の推敲をみがいていきたいと思います。
これでみんなも文章みがきの達人じゃ〜!じゃ〜!さようなら〜!さよなら!さよなら〜。
読み手の立場から文章を考える事が大切です。
砕けた話しことばではなく読みやすい書きことばを使うようにしましょう。
誤字や表記の誤りには自分では気づきにくいものです。
完成した文章を声に出して読んだり時間を置いたりなどの工夫をしましょう。
2015/01/09(金) 14:00〜14:20
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 国語表現「文章をみがく」[字]

読む、書く、聞く、話す。あらゆる教科で必要な表現の基礎力を養います。ユニークな演習や様々な分野で活躍する表現の達人へのインタビューで、表現のコツを学びます。

詳細情報
番組内容
自分が書いた文章を読み直し、表現に磨きをかけることを「推敲(すいこう)」という。ただ誤字や脱字をなおすだけではなく、文体を統一したり読点の位置を工夫することで、文章はより読みやすくなる。推敲のポイントについて学ぶ。【ゲスト】ロバート・キャンベル(東京大学教授)【出演】中江有里、かもめんたる【講師】石垣明子(つくば国際大学)
出演者
【講師】つくば国際大学教授…石垣明子,【ゲスト】東京大学教授国文学者…ロバート・キャンベル,【出演】遊馬萌弥,梅村結衣,佐奈宏紀,斉藤圭祐,【司会】中江有里,かもめんたる,【語り】田中杏沙

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趣味/教育 – 中学生・高校生
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バラエティ – その他

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サンプリングレート : 48kHz

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