我に力を与えたまえ。
ワザを極めしつわものが乾坤一擲の大勝負。
お〜!歴史を作れ!ただ今人気沸騰中。
アウトドア用瞬間湯沸かし器。
たった2分でお湯が沸かせる。
しかしもし熱をもっと効率よく伝える究極の早沸かし鍋ができたなら。
例えば大災害に見舞われた被災地。
わずかな燃料でも炊き出しをする事が可能になる。
更にガスや電気の供給が不安定な途上国でも早沸かし鍋が求められている。
そこで今回は…しかもその数たったの5本。
お題は単純。
しかし開発は超難題。
壁を乗り越えるため繰り出される超絶技術の数々。
熱闘凄ワザプレーボール!「超絶凄ワザ!」司会の千原ジュニアです。
今回のテーマろうそくのわずかな火力でお湯を沸かす鍋を作る事。
これがテーマです。
これです。
高さが6センチで量産されている一般的なろうそくです。
今回はこのろうそく5本で水400ミリリットルを沸かす事に挑戦します。
実際できたら即戦力ですよね。
そうなんです。
つまりこういう事なんです。
こういう事ですよね。
そうなんです。
今10分程度あっためた状態です。
あ〜。
ちょっとはあったかくなってますか。
5本のろうそくが燃え尽きるまで温め続けるが温度は最高60.3度。
市販の鍋で沸騰させる事は到底不可能なのだ。
さあこの鍋づくりに挑戦する皆さんご紹介します。
1組目はこちらの方々です。
見よこのアルミのひだフィンの威力。
新潟県燕三条地域。
鍋ややかんなどキッチン用品の生産量は全国1位。
その一角にあるのが老舗鍋メーカー杉山金属。
創業以来70年余り日本一の鍋の町を支えてきた。
その4代目社長が鍋に人生を捧げる男…奇抜なアイデアで数々の画期的な鍋を開発してきた。
徹底した実用目線から繰り出される新製品は他社の追随を許さない。
中でも杉山の自信作がこの早沸かし鍋。
なぜ早く沸かせるのか。
その秘密は鍋底についた金属のひだ「フィン」にある。
炎が当たる面積が大きくなり沸騰までの時間がなんと半分になるという。
その効果はこちらの実験を見るとよく分かる。
底が平らな普通の鍋と比較してみよう。
鍋底から少し上のこちらにご注目。
温度が高い事を示す白色の部分はフィンの方が格段に多い。
炎の熱が鍋によく伝わっている証拠だ。
この鍋3年前の東日本大震災でも活躍。
限られた燃料で大量の炊き出しをするため採用された。
温かいラーメンが多くの被災した人たちの胃袋を温めた。
対するはこちらの方々です。
即戦力となる技術者の育成に力を入れる足利工業大学。
この大学選りすぐりの研究者で結成された伝熱四銃士。
リーダーは情熱の男ダルタニアン…中條はこの20年省エネルギーを追求した調理器具の開発に没頭している。
研究のために集めた鍋は500個以上。
より効率よく熱を伝える鍋を目指してきた。
電気やガスが普及していない発展途上国の人々の暮らしを豊かにしたいと考えている。
更に熱の専門家2人も参戦。
低温から高温まであらゆる熱の特性を知り尽くす研究者たちが結集した。
そして彼らのアイデアを形にするのが…。
研究職でありながら高い技術力を持つ野田。
学校中の研究者から依頼を受けさまざまな試作品を作ってきた。
技術屋と理論家の最強タッグで挑む。
対決のルールを説明しよう。
使えるのは燃焼時間およそ20分のろうそくのみ。
燃え尽きるまでに沸騰させなければならない。
さあ今回もとっておきの無理難題だ。
まずはフィン鍋軍団が挑戦!社内に特設された実験ルーム。
杉山の孤独な戦いが始まる。
まずは得意のフィンを使う。
これでろうそくの熱を余す事なく吸収する作戦だ。
今回鍋底に使うフィンの高さは3ミリにした。
ガスコンロ用のフィンに比べておよそ1/3の高さだ。
これまでさまざまな火力とフィンの組み合わせを試してきた杉山。
ろうそくの弱い火力にはこの高さが最適だとにらんだ。
その読みは果たして当たるのか。
いよいよ実験開始!ろうそくが燃え尽きるまでの時間はおよそ20分。
開始時の水の温度は15度。
19.25度を上回っていれば沸騰するペースだ。
無事にクリア。
鍋の表面温度を見てみると…。
低くしたフィンがろうそくの炎を確実にキャッチ。
熱を吸収していく。
杉山の読みどおりだ。
火力が強ければフィンを通して熱が無駄なく水に伝わる。
しかしろうそくの弱い火力では熱が水にまで届かない。
フィンが高すぎるのだ。
火力に合わせてフィンを低くする事でこの問題を見事解決。
36.25度を超えていれば沸騰するペースだ。
よし!いい調子だ。
このままいけば確実に沸くはず。
実験開始から15分。
温度が上がるペースが急激に落ちてしまった。
なぜか?こちらをご覧頂こう。
ろうそくが溶けるにしたがって炎が鍋底からどんどん遠ざかる。
これが原因だ。
20分が経過。
実験終了。
沸騰せず。
立ちはだかったろうそくの壁。
攻略法は見いだせるのか?一方伝熱四銃士。
まずはろうそく5本が持つ熱エネルギーを計算する。
これをエックスキログラムとして…。
熱量は想像以上に少ない。
これを最大限水に伝えられる鍋が必要だ。
大学の工場で早速加工へ。
この市販の金属製の容器を改造して鍋を作る。
ろうそくの熱をすべて水に伝えるためのアイデア。
まずはこれだ。
鍋の中央に銅のパイプを取り付ける。
銅は金属の中でも特に熱を伝えるスピードが速い。
ろうそくの炎を真ん中に集めこのパイプから熱を水に伝えようという作戦だ。
更に銅はこんなふうにも利用する。
取り出したのは直径50マイクロメートルの極細銅繊維。
パイプの周りに張り巡らせていく。
こうする事でパイプの熱がより効率よく水に伝わると踏んだのだ。
それにしてもこの色この艶。
何かを思い出さないだろうか?この戦法名付けて…。
(取材者)それ何ですか?ジェニファーと。
ジェニファーと呼んでおられます。
銅の赤毛がホットに湯を沸かす。
四銃士の知恵の泉まだまだ湧き出るぞ。
ほうろうそくを水に浮かべている。
一体何をしようというのか?さあまか不思議な現象をご覧にいれよう。
水に浮かべたろうそくに火をつけて早回しで見てみると…。
炎の位置にご注目。
消える事なく高さも一定だ。
これでろうそくが短くなる問題も解決。
四銃士のアイデア満載の鍋がついに完成。
自信のほどは?大した自信だ。
ではお手並み拝見。
じゃあ開始します。
開始。
ついたね。
32度を超えていれば沸騰するペースだ。
順調順調!10分経過したところで…。
失速。
沸くか沸かないかギリギリのペースに。
炎の高さは変わっていない。
なぜだ?そして20分後。
記録は76度。
四銃士の鍋も沸騰せず。
本当に湯を沸かす事はできるのか?なかなか沸かないですね。
ねえ。
今日はですねまず試作品。
一番最初に作ったものなんですけれど。
まず社長これねえいいかなと思ったんですけど。
じゃあ今まで作っている鍋の概念を取っ払わないと。
はいそうです。
これはあれですか?そうですね。
ではどうしてこの四銃士の皆さんの作戦がうまくいかなかったのか。
原因がこちらに隠されています。
これはですね実際に皆さんが開発した鍋を過熱している時の温度を表したものです。
上部に注目です。
これは野田さんどういう事になるんでしょうか?実はこのパイプの中で熱を受けようとしたんですけど非常に抜けがいい鍋でこれがもうストレートにポ〜ンととにかく上にいくだけで全く横にはいかなかったんですね。
え〜抜けてしまうんですか逆に。
「何なんだよろうそく」って感じです。
その理由を今なら冷静に考えて分かりますけどやってる最中は「どうしてだろうどうしてだろう」ってすごい考えたりとか。
さあそれぞれが足踏みをしている状況なんですけれども開発の続きご覧下さい。
フィン鍋軍団の杉山はろうそくが短くなる問題をどうクリアするか考え続けていた。
鍋の温度変化を示す画像を見ていると…。
杉山がある現象に気付いた。
注目したのは鍋の中央外側に張り出したこの部分。
加熱され温度が高くなっている。
立ちのぼる熱気が側面に逃げている証拠だ。
この熱を吸収する事はできないだろうか。
温度を測ってみる。
解決への糸口をつかんだ。
杉山よこの側面からの熱を取り込むのだ。
実験を重ねたどり着いた鍋の形とは?ワイングラス。
これの何がいいというのか?実は鍋底をグラスのような形にすると側面に沿うように熱気が立ちのぼる。
ここにフィンをつければろうそくが短くなっても熱気を余す事なく取り込めるはず。
目標は定まった。
さあ再び製作開始だ。
金属の中でも比較的熱を伝えやすいアルミニウム。
そのアルミを極限まで薄く削り炎の熱がより水に伝わりやすくする。
担当は牧嘉和。
人呼んで…金属加工一筋20年のベテランだ。
壊れやすいアルミを慎重に削っていく。
全く新しい鍋が徐々にその姿を現し始めた。
作業を始めてから9時間突然牧が機械を止めた。
何やら異変が起きたという。
一体何が起きたのか。
削る工具の軸が左右に細かく振動しているのがお分かりだろうか。
このままではアルミに食い込み穴が空くおそれがある。
しかしこの目には見えない変化にどうやって気付いたのか。
その答えは…。
工具の振動から発生するわずかな音の変化。
牧はその音だけを頼りにして回転数とスピードを調整していく。
調整終了。
どうだ!軸はぶれていない!調整前と比べるとご覧のとおりさ。
肉眼では判断できない機械の異常を音だけを頼りに調整してみせる「凄ワザ」だ!完成した鍋がこちら。
熱気を沿わせるカーブと40本のフィン。
機能美にあふれた実に美しいフォルムだ。
さあ側面の熱気を残らず吸収する事はできるのか?熱気が側面を通りフィンが吸収しているようにも見える。
まずは順調か。
10分後57.5度なら沸騰するペース。
大きく上回った。
余裕のペースだ。
ろうそくが短くなっても側面のフィンが熱を捉え続ける。
そして…。
沸騰!不可能かと思われたろうそくでの沸騰ついに達成。
バンザ〜イ!いまだ沸騰させられない伝熱四銃士。
次第に焦りの色が濃くなっていく。
そんな中届いたこの怪しい粉末。
ハイテク技術を駆使して大逆転を狙う。
一方時間短縮を狙うフィン鍋軍団。
試行錯誤の末にたどり着いたブラックフィン!沸騰対決ヒートアップ!熱くなるのはどっちだ?2015/01/08(木) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
超絶 凄(すご)ワザ!▽ろうそくで沸騰!?夢の鍋対決〜鍋メーカーVS学者軍団[字]
ロウソクの炎だけで沸騰させる「夢の鍋」に挑む。燃焼時間は約20分、普通の鍋では到底不可能な超難題。老舗鍋メーカーと熱の研究者が挑む。超絶ワザ満載の鍋で沸騰するか
詳細情報
番組内容
これからの季節に欠かせない「鍋」。熱効率を極限まで高め、一瞬で水を沸騰させることができたなら、ガスや電気が止まった被災地での炊き出しや、発展途上国の食生活を劇的に改善できるかもしれない。そこで今回は、小さなロウソクだけで湯を沸かす対決!燃焼時間約20分、普通の鍋では到底沸騰しない。この難題に老舗鍋メーカーと最先端の熱の研究者が挑戦。奇想天外な超絶ワザの応酬!千原ジュニアも絶句、衝撃の結末を見逃すな
出演者
【出演】杉山金属,足利工業大学,専門家…原村嘉彦,【司会】千原ジュニア,池田伸子,【語り】福島泰樹
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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