新年一発目は…日本が誇る酪農王国北海道・別海町から
ここでは、人口のおよそ7倍11万頭の乳牛が飼われている
どこへ行っても牛だらけ
そんな牛たちが毎日、出してくれるこの、おいしいミルク
町にとって、牛は何より大切な財産だ
その牛たちを守るために今、懸命に修業中の若者がいる
巨大な牛にじっとしてもらうだけでも一苦労
で、今、何より必死なのが…
うんちまみれになっての直腸検査
牛の肛門から直接、腕を入れ手先の感触だけで健康を診断していく
中でも難しいのが牛が妊娠しているかどうかの判断だ
この日も先輩と2人で行ったものの…
(横山)すっごい映像やな。
経験がものを言う厳しい世界だ
それでも修業に耐えられるのは牛のことが好きで好きでたまらないから
あけましておめでとうございます。
さあ、ことしも始まりました「明日はどっちだ」。
明日に向かって頑張る人たちを応援する連続ドキュメンタリーです。
初めて見ましたね牛さんの直腸検査。
取材ディレクターによると…いやいや、でも臭いよ、やっぱ。
ただ、うんちですから臭いですよ。
なんぼ言うたって。
なんで、そんな棒読みなんすか。
あんなことある?カンペ、色ちゃうっていう。
絶対、言わなあかんやつや。
われわれも新たな一年の抱負というものをね書き初めに起こさしていただきました。
僕は、ことしは、こちらです。
もう一回、心改めてチャレンジしてみたいなということも含めての。
僕は、この「踏」というんですかね。
やっぱりやったことないこととかいうとこにどんどん攻める姿勢というか。
詰め甘いわー。
思いを僕も書きました。
僕はもう挑戦の「挑」です。
なかなか、おもしろい字書きますね。
例えばどういうものにチャレンジ挑戦してみましょう。
茅野さんが所属する診療所は牛だけを扱う特別な診療所だ
獣医師たちの任務は牛を病気から守るだけでなく出産・繁殖まで管理し牧場経営をサポートすること
茅野さんが挑んでいるのは春がくるまでにそれら、すべてを一人で賄える獣医師になること
この日も早朝から動き始めた
牛が病気だという連絡が入り向かった牧場は数十キロ先
別海町の広さは東京都のおよそ2倍もある
急がなければ!
子牛が立てなくなっていた
スピードが命。
すぐに点滴を施す
はい。
ありがとうございます。
休むまもなくまた数十キロ先の牧場へ
今度は、あの苦手な妊娠しているかどうかのチェックだ
1時間ほどで数十頭を診なければならない
このエコーを直腸から入れる
妊娠していればこんなふうに見えるはず
ゆっくりやればできるのだが…
急ぐのは母体に負担がかかるのを防ぐためでもある
果たして…
迷いをなくすには指先の感覚を磨き上げるしかない
場数を踏むためには食事の時間も惜しい
お昼はチョコレートのお菓子のみ
雪が降ってきてもまだ半袖のまま
いつでも牛の中に、手を入れられるようにしておきたい
仕事を終えても帰る家はない
できるだけ経験を積めるようにと事務所の一角に間借りしている
仕事以外、今は何もいらない
いや…すごいね。
疲れも抜けへんで。
大分県出身の茅野さんは生まれたときからいろんな動物がそばにいて動物を友達や家族のようにして育った
子どものころ獣医師を目指したのも動物を守りたいその一心だった
そして大学時代研究で訪れたアフリカ
生きていくために人間と動物が互いに必要としあう姿を見て獣医師への思いがさらに強くなった
そんな、ある日…
茅野さんの獣医師としての今の実力が試される依頼が入った
牛は食欲もなくしょうすいしている
目の周りがすっかり落ちくぼんでいた
と、なれば…さらに一刻も早い治療が必要だ
原因は何か
聴診器から聞こえる音に耳を澄ませた
結果は…
牛の4つある胃の一つ第四胃
そこにガスがたまっているため抜く必要があった
準備を始めたものの妊娠してる牛にこの手術をするのは初めてだ
が、早く処置しなければ中の胎児まで危うくなる
やるしかない
茅野さんがメスを…
うわあ、ちょっと、俺これ、なかなか見られへんわ。
ここからが勝負だ!
麻酔が切れる前に第四胃を指先で探り当て処置できるかどうか
すごいわ、これ。
そんな感じなんや。
…が、様子がおかしい
いくら中に手を入れても第四胃が見つからない
相手は先輩の佐竹さんだ
何もできず立ち尽くすしかない
佐竹さんが慌てて駆けつけた
茅野さんに代わってすぐに腕を入れる
すると…
佐竹さんのおかげで処置は終えたものの自分の力不足を痛感しすっかり落ち込んだ
手術した牛の元気そうな姿だけが救いだった
一つ一つ経験を積むしかない
ああ…すごい仕事やなー。
いや、すごいね。
命扱う仕事やからね。
まあ、そりゃ迷いは生じますよね。
赤ちゃんおって。
手術っつっても自分の手でやるねんな。
経験が、ものを言うんやろうね。
牛の専門ですからね。
絶対できひんで。
牛のお尻手、入れられへんもん、俺。
いや、ごめん、僕も。
俺、2人がお願いしたら座薬ぐらいは打ってあげれるで。
さあ、きょうはですね別海町の牛乳ご用意してくださっております。
アホやん。
アホの量やん。
コップ1杯分ぐらいがおいしいねん。
(一同)いただきます。
ああ、濃いわ。
ああ、おいしい。
いや、おいしいです。
俺、正直、牛乳ってそこまで自分からは好んで飲もうとかは思わないですけどこれは、おいしい。
すごいカンペ出してくる…。
ちゃぽちゃぽなるわ、そら。
しんどい、しんどい、もう。
あれから数日後また1頭の牛が茅野さんに託された
歩き方が、どこか妙だ
この牛に一体、何が起こっているのか
まずは原因を特定しなければ何も処置できない
牧場の人とともに牛の動きを観察してみると…
やはり脚のどこかに異常がある
先輩獣医師たちもこれまであまり見たことのない症例に駆けつけた
経験豊富な獣医師富岡先輩に診てもらうと…
聞いたことのない病名が…
脚の神経の一部がまひし歩行不全を引き起こす
原因もいまだ解明されていないという珍しい病気だ
とはいえ、独断で手術には踏み切れない理由があった
これが現代の搾乳場だ
牛は1日2回ここで乳を搾られそれが牛乳となって人が生きるためのお金を生む
だから牛は産業動物と呼ばれる
もし子どもを産めなくなったり乳を出さなくなれば廃用となる運命だ
だから脚に病気を抱えたあの牛も、過酷だが毎日、搾乳できるほど回復させる自信がなければ手術に踏み切れない
でも連鎖やねんな、それ。
その夜…
事務所で一人、葛藤していた
毎日つけているノートにはかつてある牧場主から言われたことばが書き留められていた
牛の獣医師は「命を助けて感謝される仕事ではない。
その後の生産性を」
が、獣医師には獣医師の思いがある
茅野さんがあの牛のいる牧場へと向かった
そして…
手術したい
その思いを素直に伝え了解を得た
なんとか、その期待に応えてきちんと回復させなければ…
その夜から準備が始まった
手術で困難となるのはまひした神経を特定しそれを切断すること
切る位置が正確でなければ神経まで、たどりつけない
映像を見ながらのイメージトレーニングを繰り返す
そして迎えた手術当日
現場は緊張に包まれていた
メスを、どこに入れるかが何より重要だ
イメージトレーニングを繰り返してきた場所だ
茅野さんの大仕事を見届けるためほかの先輩たちも駆けつけた
予定どおりの場所にメスが入った
そこに電流を流して脚が反応すればその神経ということになる
ONで2秒ぐらい維持して。
確かに、この神経で間違いなさそうだ
そして、いよいよ…
茅野さんは手術を無事やり終えた
そして、数日後…
もう片方の脚にも手術を受けた牛は立派に立っていた
このまま順調にいけばやがて子どもを産み、乳を出し立派な産業動物となれるはずだ
しかし…
数日後、思わぬ知らせが
回復途中安静にしていなかったため筋断裂を起こしてしまったのだという
もう立ち上がることは一生できない
廃用となることが決まった
命の重さ
獣医師であるかぎりこの厳しい現実と向き合い続けるしかない
ちょっと、あかんわ、今の。
すごい話や。
ああ…そっか…。
なんやろうな。
産業動物ってことばがちょっと、どう捉えていいかがね。
やっぱりビジネスとしてやってるから…。
農家さんからしたら、やっぱりね。
きれいごとだけじゃやっぱ食べられへんし。
でも、命やしなっていう。
そうね、そこの捉え方ですよね。
どの目線で見るかによって全然、見方、変わりますよね。
茅野さん目線なのか農家目線なのかとか。
茅野さん言ってたとおりやっぱ牛を中心にいろんな人のつながりというかいろんな立場でそれぞれがね生きていかなあかんわけで。
でもね、こう…少しでも長くね生き長らえてほしいというこの思いと。
でも、自分から逃げず背けずさ最後、牛と見つめ合ってたのすごい印象的よね。
次、絶対、治しますってさ。
たまらんかったな…。
2015/01/06(火) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
応援ドキュメント 明日はどっちだ #69[字]
関ジャニ∞が頑張る人々を応援する連続ドキュメンタリー。厳寒の北海道で奮闘する牛専門の獣医師に密着!「牛がかわいい!どんどん好きになる」と町をかけまわる姿に密着!
詳細情報
番組内容
生乳量日本一の酪農の町、北海道別海町で働き始めた獣医師・茅野大志さん26歳。人口の7倍以上の牛が暮らす町で、その命と健康に向き合うのが仕事。だが広大な町を移動する距離は一日200キロ。健康管理のため、直腸から腕をいれ、内臓などの様子を触感で見分けねばならないが、新米の茅野さんはまだ自信が持てず、先輩にしかられる日々。そんなある日、茅野さんは牛の緊急手術に挑むことに…北の大地で真剣勝負の日々を追う。
出演者
【出演】渋谷すばる,村上信五,横山裕,【語り】岡本玲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
バラエティ – トークバラエティ
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