やめてもらいますからね。
やっぱり…。
主人公相良を待ち受ける最強の敵との戦い
蔵本さん。
よし。
なんだこれは。
ああ!
(松田)君と出会えて本当によかった。
僕はどんな手を使っても絶対に松田先生を死なせたくないんだ。
(森山卓)相良!
(皆川和枝)森山先生!相良!相良!相良!相良!
(和枝)先生!あんたのその善人面の裏には悪魔が住んでいる。
悪い悪い黒相良がね。
(松田義雄)うちの若いドクターたちに約束したんだ。
必ず相良先生を連れて来ると。
(相良浩介)じゃあこういうのはどうでしょう?
(宮部佐知)私辞めます。
こんな恵まれた病院にずっといたらナースとしても女としても駄目になりそうだから。
頑張ってるね宮部くん。
相良先生。
堂上総合病院で患者さんを診たあと週に2日ここの若いドクターと勉強会をやるんだ。
え…特別講師?
(高泉賢也)西都大学病院の若手ドクターを教えるらしいです。
あいつ…俺の斜め上じゃないかよ!
(一同)ああ〜!ああ〜!!
(段原保)落ち着いて。
駄目駄目駄目…。
相良先生お願いします。
はい。
(ノック)森山先生お願いします。
オーケー。
ショータイム。
おはようございます。
(男性)おはようございます。
それでは胃がんに対する腹腔鏡下胃全摘術を行います。
はい。
患者さんは米原弘樹さん61歳の男性です。
4週間前の検査で早期胃がんが発見されました。
特徴的なのは病変が胃の噴門側だという事です。
最後まで集中力を切らさないように。
(梅屋敷隆史)はい。
器械出しもよろしく。
よろしくお願いします。
それでは始めます。
はい。
メス。
はい。
電気メス。
はい。
「もしかしてだけど」「もしかしてだけど」「もしかしてだけど」「もしかしてだけど」「どぶろっくのこれキテるんじゃないの!?」「そういう事だろ」本日のコメンテーターは自ら14キロのダイエットに成功した…。
堂上総合病院消化器外科森山卓先生!
(2人)どうぞ!
(拍手と歓声)グッモーニン!超音波メス。
はい。
患部が見えないな。
あ…すいません。
胃をもう少し上げて。
はい。
(アラーム)相良先生サチュレーションが低下しています。
(関友也)何?
(諸星貴一)横隔膜の損傷が起きたな。
(桐ヶ谷純)やばいですね。
バイタルは?血圧80の40心拍80サチュレーション92パーセントです。
手術開始から2時間42分。
さあこういう時にはどうする?え…。
君たちも考えるんだ。
あ…そのまま損傷した横隔膜を縫合して閉鎖します。
それだけじゃ患者さんが亡くなってしまうぞ。
わかんねえ。
患部をよく見るんだ。
僕のダイエット法は毎日フラフープを10分回すだけ!
(MC)以前の森山先生はこうでした。
こちらです。
(江口)全然違う。
こちらですご覧ください。
いやあ〜。
(江口)あらららら。
太ってますね。
(江口)太ってるね。
スリームスリム!ほほほいほいほほいほほいほいほい。
ほーいほほいほほい…。
あっ…。
先に胸腔ドレーンを留置してから横隔膜を閉鎖します。
そのとおりだ。
ドレーンに胸腔内に入った空気を逃がしてやらないとその空気が肺を圧迫し続ける。
メス。
あっはい。
トラブルが起こった時には絶対に焦らない。
電気メス。
はい。
落ち着いて最善の方法は何かよく考えるんだ。
直ペアン。
はい。
もちろんロスした時間は取り戻さなきゃならない。
トロッカーカテーテル。
はい。
3‐0針糸。
はい。
速い。
よし。
お疲れ様。
あっお疲れ様でした。
1年半だっけ?宮部くんがオペに入るようになってから。
あっはい。
西都大学病院に来てからですから。
あれかなあの…出血時に渡す機器の判断がまだちょっと遅いかな。
あっすみません。
もっと勉強します。
でもそれ以外はばっちりだったよ。
ありがとうございます。
また次もよろしく。
相良先生。
ん?皆さんはお元気ですか?堂上総合病院のみんな?はい。
元気にやってるよ。
(春川太一郎)宮部さん。
はい。
明日僕がオペする上原佳代さんなんだけど。
あ…ブラ切除の患者さんですね。
うん。
今日中に細径胸腔鏡を用意してくれないかな?わかりました。
仕事が終わったらメールするよ。
何食べたいか考えといて。
はい。
(諸星)ここは天下の西都大学病院ですよ。
うちの消化器外科には優秀なドクターが大勢いるんです。
こちらの桐ヶ谷先生も含めて。
ありがとうございます。
もちろん承知してますよ。
諸星先生。
ではなぜ相良先生にあんなにオペをやらせるんですか?松田教授が医学部長として自らお招きになったドクターかもしれませんが彼は非常勤講師でしかもうちのOBじゃありませんよ。
正式には堂上総合病院のドクターです。
相良先生にオペをお願いするのは若いドクターの勉強になるから。
それだけです。
さて勉強になりますかね?実は若手から不満の声が。
相良先生は厳しすぎると。
厳しすぎる?理想論が多いんですあの人は。
理想論が悪い事だとは思わないけどな僕は。
近頃の若者はもっと現実的ですよ松田先生。
通常ならここは胃全摘とするところなんですけれども僕はあえて噴門側胃切除としました。
どうしてだと思う?その理由は。
術中所見でリンパ節転移を認めてないようなので縮小手術がベターだとお考えになったのでは。
うん。
もちろんそれもある。
でももう1つの理由のほうがもっと大事だ。
もう1つの理由?この患者さんの職業はお惣菜屋さんだ。
開業して33年。
商店街で人気の店だそうだ。
その人気の理由は今でも新しいメニューを考える事を怠っていないからだ。
作って自分で食べて店に出す。
でもこれ僕が全摘してしまったらそれが出来なくなってしまう。
あのどうして相良先生はそんな事を?病室で患者さんと1時間ほどおしゃべりしたんだよ。
それだけ。
もちろん胃を全摘してリンパ節郭清を追加したほうが病気の根治率は高いかもしれない。
でもそれで生きがいを奪って患者さんは喜ぶのか。
生きがい…。
この患者さんにとって最大の生きがいは仕事をする事なんだ。
でもこの人の仕事って…。
君はどうして医者になった?は?どうして医者になろうと思ったんだ?高校で成績がよかったんで先生に勧められて…。
それ以外の理由を考えろ。
医者になった理由を考えろって言われてもな…。
僕なんか実家が医者だからですけど。
ああ松田先生。
負担じゃありませんか?若手と勉強会は。
負担?いいえ全然。
週3日ですし。
それに僕も勉強になりますから。
堂上のほうも忙しいんでしょ?ええまあ。
あそこには僕の患者さんがいらっしゃいますからね。
近いうちに食事でも。
お互い疲れを癒やしましょう。
ええぜひ。
よろしくお願いします。
ただいま〜。
さあ仕事仕事。
(前田舞)あっ森山先生。
本当にここにいるんだね森山先生。
(前田純子)ね会ったらさサインもらっちゃおうか。
うん。
行こう。
有名人になっちゃったなあ。
う〜ん。
スリムだ。
(堂上たまき)森山先生が14キロも痩せるなんてね。
(桃井正一)頑張りましたね。
コレステロールも血圧も正常値になってよかった。
今までが暴飲暴食でしたからね森山先生は。
昼はほら出前の特上天丼。
夜はまたみんなで毎晩飲み歩いてね。
だらしなく太ってましたからねえ。
だらしなくは余計です事務長。
あっ申し訳ありません院長。
いいんだよ。
ダイエットした人間はね太っていた頃の自分をけなされるのも快感なのさ。
もっとスリムになってもいいなあ。
テレビは太って見えるから。
『Dr.フラフープのぐるんぐるんダイエット』これはもうタレントさんですね。
この本もそこそこ売れてるみたいですよ。
そこそこは余計だ。
申し訳ありません。
でも本業のほうもおろそかにしないでよ森山先生。
ほら森山卓は堂上総合病院の外科医なんですから。
そして次期院長です。
ちゃんと考えてるよ。
俺がテレビに出るようになって患者が増えただろう?増えてます。
もううちは実績がある。
名前も知られてきた。
でもそれだけじゃ駄目なんだ。
堂上の名前をブランドにしなきゃ。
これからの時代は生き残れません。
ブランド?勝ち組と負け組の勝ちのほう。
リッチとプアーのリッチのほう。
月とスッポンの月のほうになるんだよ。
スッポン鍋も高いですからね。
だからあえて俺はテレビに出るのさおばさん。
ブランドねえ。
でも堂上をブランド病院にしたいんだったら…。
え?あ…いや。
なんでもありません。
忘れてください今のは。
何?言ってくださいよ。
言ったら森山先生怒りそうだから。
どうして俺が怒るんだよ。
言いなさいよ遠慮しないで。
いやですからブランド病院にしたいんだったら相良先生もアピールしたほうがいいんじゃないかなって。
相良?民間病院のドクターが天下の西都大学病院の講師を務めてらっしゃるんですよ。
事務長!すごい事じゃありませんか。
全然すごくない!どうしてここで相良先生が出てくるの。
だって院長が言えって。
ん〜…。
んんんんん…!ちょちょっと。
抑えて抑えてね。
それじゃ…。
ん〜…!!ん〜じゃない。
ん〜じゃない。
ごめんなさい森山先生。
相良なんてどうだっていいんだよあんな奴!
(たまき)だから…。
んんんん…!んんんんん…!卓ちゃん。
んんんん…!私はドクターフラフープ。
おはようございます諸君。
(段原)森山先生!
(佐々井圭)おはようございますってもう昼ですよ。
芸能界じゃね昼でも夜でもおはようございますって言うんだよ。
テレビの収録ご苦労様です。
お〜マイフラフープぐるんぐるん回してきちゃったよ。
(一同)ほいほいほいほい…。
(千住義郎)見ました。
かっこよかったです。
あ〜センキューセンキューセンキュー。
おはようございます相良先生皆川先生。
お疲れ様です。
重役出勤ですね森山先生。
僕は重役です。
次期院長ですから。
お〜!テレビ局から弁当もらってきてやったぞ。
もしかして有名なロケ弁っていうやつですか?ロケじゃないけどね。
はい高泉先生。
ありがとうございます。
はい千住先生。
あ…。
これタレントさんも同じ弁当を食べてるんですか?もちろんさ。
どうぞ佐々井先生。
あ〜おおずっしり。
優しいな森山先生は。
はい段原先生。
あ〜いただきます。
あ…。
ああ…。
ごめん相良先生と皆川先生の分はないや。
また大人げない。
僕は大丈夫ですよ。
うわあ〜美味しそう!いい色してるなこのエビフライ。
あれ?森山先生は食べないんですか?俺はいらないよ。
どうして?ダイエットに成功した人間がそんな油もんなんか食えるか。
皆川先生にも指導してあげましょうか?ぐるんぐるんダイエット。
結構です。
森山先生。
昨日のカンファレンスで取り上げた総胆管結石の患者さんなんですけど…。
相変わらず仕事人間だね相良先生は。
そんなに患者が好きですか?患者が好きって…。
僕に相談なんていいからどうぞオペしちゃってくださいよ。
あんたの患者なんだから。
いや…。
おお食ってっか?食ってっか?うまいっすよ。
美味しいです。
まったく…。
人間ってやっぱり変わらないものなのね。
森山先生ですか?ここで生体肝移植をしたのは何年前でしたっけ?あれは4年前です。
再灌流開始しました。
終わったー。
(歓声)西都大学病院と合同オペをやったのは…。
あれももう2年前ですよ。
びっくりしてましたよ西都大の先生方。
堂上のドクターはすごいって。
今日みたいなしびれるオペ患者を死のふちから救ってやる事こそ外科医の醍醐味さ。
あの時は僕たちいいドクターになりますみたいに盛り上がってたのにちょっとするとすぐ元に戻る。
なんで急にテレビになんか出始めたのかしら森山先生。
ドクターフラフープ?インフルエンザの予防法だの更年期障害がどうしただの外科医が全然関係ない事しゃべってるんですよ。
まあ外科医も医者ですからね。
この間なんかクイズに答えてたわ。
芸能ネタの。
あら。
それは駄目だなあ。
大体フラフープ1日10分回したぐらいでダイエット出来るの?でも森山先生痩せましたからね。
14キロも。
信じられない。
だってあれじゃないですか?回し方にコツがあるんじゃないですか?皆川先生もあの本呼んでみたらいいじゃないですか。
読みません。
私が買ったら森山先生に印税がいくのよ。
ハハハ…まあまあ確かに。
(吉川みずき)あ…亜美ちゃん氷袋出来てる?
(相原亜美)今終わりました。
(みずき)ありがとう。
血糖行かなきゃ。
(田村戸紀子)私行くわよ。
すいません師長。
うわあ。
ごめんね相原さん。
摂津さんの看護記録見せてくれる?あっ摂津浩二郎さんですね。
うん僕も見たいんだ。
忙しいところ申し訳ない。
はい。
本当忙しいです。
森山先生がテレビに出るようになってからもう患者さん増えちゃって。
病棟も外来も。
いい事じゃない。
でもそれでまたすぐ調子に乗っちゃうのよあの先生は。
そう。
この間もびっくりしました。
脂肪が多すぎるとオペに時間がかかるんですよね。
(大野幸夫)なかなか痩せられなくて。
僕は痩せましたよ。
意志が弱いなあ。
すいません…。
はい吸って。
吐いて。
自分が痩せたからって患者さんにあんな言い方。
ひどい。
(みずき)他の先生たちだってそうですよ。
あの4人はすぐ森山先生に影響されるから。
何やらかしたの?この前の佐々井先生。
(横山恵美)あの…父がすごく手術を不安がってるんです。
へえ〜西都大学病院で合同オペを成功させた僕の手術が不安なんだ?
(横山美智子)もちろん先生は信頼してます。
ごめんなさい。
なんて傲慢!
(和枝)あ〜。
それを言うなら段原先生だって。
段原先生。
あの…615の大原さんが手術が終わってからずっと傷口が痛むそうです。
痛いわけなーい。
俺は生体肝移植を成功させた医者だよ。
え…。
なんなの?まだありますよ。
オペ室で見たんです。
先生挿管チューブ7.5でいいですか?いいに決まってんだろ。
これ以上疲れさせるような事聞くなよ。
すいません。
あ〜千住先生まで。
私も思い出した。
(亜美)清掃の方に聞いたんです。
あっおしっここぼしちゃった。
拭いといて。
はあ!?
(戸紀子・みずき)はあ!?それはよくないですね。
もう仕事に戻りなさい。
きりがない。
あ〜もっと言いたい!私もです。
本当にもううちのドクターたちは。
森山先生が諸悪の根源です。
ダイエットして完全に調子に乗ってます。
(ナレーション)「ふと何かを発見したそぶりを見せると突然異変が起きる」「なんとみるみる…」昔の俺だ。
(一同)あ〜。
(ナレーション)「さらなる変化が」
(ナレーション)「なんと…」今の俺だー!
(歓声)確かに…14キロもダイエット出来るならそのエネルギーを患者さんに向けてほしいですよね。
(太田良美)630の太田ですけど息子は退院させますから!ちょっと待ってください。
あの息子さんは来週手術の予定じゃ…。
(良美)先生方のあんな偉そうな態度主人も我慢ならないって言ってますから。
申し訳ございません。
担当医師にすぐにその事は…。
(良美)いいからもう手続きしてください。
(戸紀子)本当に申し訳ございませんでした。
うん問題ないですね。
大丈夫。
順調に回復してますよ。
ありがとうございます。
相良先生来て頂けませんか?えっ?痛みいつ頃からですか?2時間ほど前からだそうです。
電話しても出てくださらないんです。
術後で少し胃が張って痛みが出てるだけです。
痛み止めですぐよくなりますから。
はい…。
(呼び出し音)テレビの収録が終わったら戻るって言ってたのに。
駄目だ。
私院長室に行ってきます。
森山先生のタレント活動をやめさせてください。
ワイドショーで愛嬌振りまいてる暇があったらもう少し患者さんの事を考えて頂きたいです。
やっぱりそうですか。
ごめんなさいね戸紀子さん。
でも森山先生どうしてテレビに出ようと思ったんですか?ああ…それは…。
いきなりダイエットを始めた理由もわかりません。
だって相良先生が…。
事務長。
えっ?僕?相良先生がどうしたんです?黙ってたっていずれバレますよ。
う〜ん…。
いや…。
相良先生がね西都大の講師におなりになったのがショックだったの。
え…。
え?非常勤講師ですよ。
でも自分の母校でしょ?それなのに東京医療大ご出身の相良先生のほうに声がかかったっていうのがもう悔しくてしょうがないのよ。
そんな事言われてもなあ。
だから森山先生はテレビに?うん…。
ほらテレビに出てるドクターってなんとなくそれなりのステータスがあるような気がするじゃない。
相良先生の西都大学病院講師の肩書きに張り合ってあっち方向に走ったんですよ。
(戸紀子)あっち方向って…。
やっぱり…。
私だって悩んでるのよ。
だってテレビに出るために14キロも痩せるなんてまあ…。
並々ならぬ執念です。
(携帯電話の振動音)
(たまき)あ…でもね今の森山先生には何言っても駄目なの。
すいませんちょっと失礼します。
ああ…。
はい。
(渋谷翔子)「エスアイ製薬の渋谷です」
(翔子)西都大学大学病院でも素晴らしいご活躍ですね相良先生。
まあ色々大変だけどね。
それで?電話をくれたっていう事は…。
消化器外科の講師に欠員が出ましたよ。
滑川先生がスキーで足を骨折されたそうです。
骨折?幸いな事に単純な骨折だそうです。
ふ〜ん。
3か月で復帰出来そう…。
そうよかった。
でその間は?代わりの先生を探す事になりますね。
急だからなかなか決まらないでしょうけど。
渋谷さん…1つお願いがあるんだけど。
森…山…卓っ!
(ナナ)森山先生のサインだ。
あっ「ナナちゃんへ」っと!はいどうぞ!
(ナナ)嬉しい〜。
ホントにスリムになりましたね先生。
クローゼットの中もうぶっかぶか服が。
まあ森山スリムくん!ああ〜!
(ニーナ)こちらへどうぞ。
今日もいいにおいだねニーナちゃん。
(ニーナ)ありがとうございます。
ナナちゃん僕上の席に案内された事ないんだけど。
あああっちは偉い人の席。
え?お医者さんで言えば上が大学教授個室が准教授。
一段高いあそこが講師の先生でここが民間病院の先生。
はいどうぞ。
くうう〜っ!どうしたの?森山先生。
(ぼやく声)何言ってるかわかんない。
俺がどんなに痩せたって相良にはかなわないのか?堂上が有名になっても所詮は民間病院なのか?やっぱり…西都大学は超一流ブランドなんだよ!くああ〜っ!泣かないの森山先生。
(泣き声)いい事教えてあげるから。
いい事なんかないよ!相良先生もストレスためてるかもよ?え?諸星教授と桐ヶ谷准教授は相良先生が大嫌いなんだって。
諸星教授?西都大学の心臓外科と堂上の先生たちが一緒に手術したでしょ?大学には消化器外科の自分たちがいるのに。
2年前の合同オペ…。
それだけでも頭にくるのに相良先生は西都大学病院の講師になっちゃったのよ?東京医療大学OBのくせに…。
そう。
相良は嫌われている…。
すごーく。
嫌われている。
いい話でしょ?ああああ…。
機嫌直った?スリムくん。
ナナちゃん…ラブ!
(みずき)人間性はともかくとしてダイエットに成功した事は認めざるを得ない。
マイナス14キロですもんね。
(みずき)フラフープで14キロ…!一日10分回すだけ!でも師長に見つかったら叱られるかも!大丈夫よ。
もう私たちのプライベートな時間なんだから。
じゃあどうしてこんな部屋でこそこそと?始めるわよ。
はい。
(2人)せーの!意外と難しい!フラフープなんて何年ぶりよ!ああっ…!えっ?見つからない?はい。
代わりの講師といってもなかなか…。
どうして滑川先生はスキーなんかに…。
相良が骨折すればよかったんだよ。
(桐ヶ谷)そうですよね。
(翔子)おはようございます諸星教授。
あら桐ヶ谷准教授も。
(諸星)君は?
(翔子)エスアイ製薬の渋谷です。
聞きましたよ。
講師の先生をお探しとか。
(桐ヶ谷)随分耳が早いね。
お困りでしたらどなたかご紹介しましょうか。
うん…いい人材を知ってるの?そうですね…。
森山先生なんかいかがですか?も…森山?堂上総合病院の森山卓先生です。
堂上…。
何言ってるんだよ。
2年前にうちに来た奴らの1人だろう?さあ行くぞ。
はい。
すみません!森山先生はNGですよね。
相良先生も嫌がるでしょうし…。
ん?
(翔子)あ…。
あの2人はライバルでした。
相良先生は森山先生の事を毛嫌いしていらっしゃるからあいつが来るなら僕は辞める!なんて言い出しちゃいますね…。
あっ今のは忘れてください。
失礼します。
あっあっ…!ちょっと待ちなさい。
はい。
臨時講師…。
ええ。
僕が…。
はい。
西都大学病院の…?
(諸星)そうですよ。
テレビで活躍されていらっしゃる先生が来てくだされば若い人たちのモチベーションも大いに上がるでしょう。
そうですね。
諸星教授はいずれは先生を正式なスタッフとして採用出来ればとお考えに。
正式って…准教授とか?あ〜…。
教授とか…。
うっうう〜…。
ありがとうございます!ありがとうございます〜!ありがとうございます!ありがとうございます…!やめさせなさい。
森山卓命をかけてご奉仕致します!ああありがとうございます!ありがとうございます〜!明日のオペには私も参加する事になりました。
そう。
よろしくお願いします。
こちらこそ。
今日もつけてないんだあのネックレス。
あ…仕事中は駄目です。
地味なの選んだつもりなんだけどなあ。
そういう問題じゃ…。
いつまで内緒にしておくつもりなの?僕たちの事…。
いつまでって…。
ああお疲れさま。
お疲れさまです!あっ!相良先生。
春川先生。
先日はどうもありがとうございました。
おかげで助かりました。
またいつでも言ってください。
はい。
じゃあ失礼します。
明日よろしく。
はい。
転移性肺がん手術の画像を貸してもらったんだよ。
勉強会の教材用で。
ああ…。
気持ちのいい人だよね彼は。
え?あっはい。
呼吸器外科のホープって言われてるんでしょ?私はよく…。
あれ?宮部くん春川先生のオペ入った事ないの?ありますけどそこまでは…。
あっそう…。
相良先生。
森山先生!消化器外科の講師になったよ。
えっ…森山先生が?お二人とも堂上総合病院でしたね。
申し訳ございません。
(諸星)何知らなかったの?この先生とは付き合いがないものでして…。
フフッ…まあ仲よくやってくださいね。
(桐ヶ谷)お願いします。
どうして…。
心音が聞こえるぞ相良先生。
僕の立場がやばーいって…。
ドキドキしてるんだろ?フフッフフフフフッフフッ…。
森山先生。
あっ申し訳ございません!ドキドキドキドキって…。
フフッフフフッ!どうして森山先生が…。
別に不思議な事じゃないよ。
森山先生はここのOBなんだから。
でも森山先生までこっちに来られたら向こうが大変になるんじゃ…。
向こう…堂上?堂上はもうすでに大変だから。
決まったんですね森山先生に。
ありがとう渋谷さん。
君のおかげだよ。
どう致しまして。
でもどうしてあの方なんですか?うーん初心に帰ってもらいたくてかな。
(翔子)「まあ先生がそれでいいなら」じゃあ次は私のお願いを。
渋谷さんから紹介してもらったエスアイ製薬の新薬いい結果が出てますよ。
ありがとうございます。
じゃあこれからもどうぞよろしく。
こちらこそ。
それじゃあ。
さてと…。
臨時講師の森山先生です。
森山卓です。
テレビに出てる人じゃない?ドクターフラフープ!マジで?ウケる!学生諸君私がまずみんなに伝えたいのは…。
ぐるんぐるんダイエット。
(笑い声)ドクターは50階建て高層マンションの住人である。
はあ?何言ってるの?庶民が仰ぎ見る超高層マンションだ。
しかしそこにいても低層階の部屋に住んでいるんじゃ意味がない。
わかりますか?山よりも高く海よりも深〜いプライドを持ったドクターになってほしいんです。
右手にメスを左手に聴診器を背中にプライドをーっ!
(佐々井)森山先生の西都大学病院講師就任を祝って…。
(5人)プロースト!
(拍手)おめでとうございます。
森山先生。
やっぱ見てる人はちゃんと見てるんですね。
相良先生が講師になってるのに森山先生に声がかからないっていうのは絶対おかしいと思ってたんだよ。
お〜!ビールはうまいな!ハハハハッ!いやすごいな森山先生は。
普通に飲んでてダイエットしちゃうんだもんな。
だからフープフープフラフープ。
俺の本読めよ。
もちろん読んでます。
やってます。
僕もやってますよぐるんぐるんダイエット。
毎日10分な。
でもなかなか結果が出ないんですよ。
継続だよ。
ダイエットは…継続!
(佐々井)頂きました。
(高泉)おー!
(拍手)ハイッ!よいしょー!ハイッ!
(4人)よいしょー!おー!ハイッ!なかなか堂に入ってきたわよね私たち。
だって毎日回してるんですから。
フフフッ。
あっ…!?何やってるの?師長!ちち違うんです。
これは…。
私たちもう上がりなんです。
これは課外クラブ活動です。
私ももう上がり。
(2人)え…?だから仲間に入れて。
師長…。
どうぞ!レッツダイエット!
(2人)ダイエット!
(戸紀子)あっ…もう1回。
(亜美)頑張ってください。
(戸紀子)上手ね。
(みずき)頑張ってください。
あー…眠い。
ゆうべは朝4時まで飲んじゃったよ。
そんな寝不足で仕事大丈夫なの?大丈夫だよ。
他にも医者いるんだから。
相良先生はちゃんとやってますよ。
相良?西都大の講師やって堂上の患者さんもしっかり診てくれてるわ。
そういう働きすぎの医者がいるから世の中勘違いして患者がつけ上がるんだよ。
卓ちゃん!あいつにはオンオフのスイッチがないんだよ。
オンばっかりだよ。
オンオンオンオン!ワンワンワンワンワン!お前は忠犬ハチ公かってハハハッ…あっ!
(犬の鳴き声)テレビに出て西都大の講師になったからっていい気になってるんじゃないの!痛いなもう…。
あなたはドクターでしょ!ドクターっていうのは患者さんの病気を治して健康になってもらって喜んでもらうのが仕事でしょうが。
…わかってるよ。
わかってない!自分の堂上の患者さんもしっかり診られないんだったらテレビは禁止!テレビ禁止!?西都大のほうもやめてもらいますから。
えー…。
大体ねあなたこの病院どうするのよ!なんかそのうち西都大の教授になるとかなんとか言ってるらしいけどあなたこの病院の跡継ぎなのよ。
おばさん…。
そんなね掛け持ちは絶対無理だから。
お…。
無理!ここは…!何?ここは別荘だ。
別荘?ここは別荘であっちが本宅。
あっち?どっちの主も俺だ!ヒヒヒヒッ!ヒーヒヒッヒヒヒッ!
(ドアの開閉音)駄目だこりゃ…。
(関)クローン病の患者です。
7日前に緊急手術で小腸瘻を造設しました。
31歳か。
他に腸管の狭窄はないようなんで再手術で狭窄部分を切除して吻合してみたらどうですか?それだけじゃ駄目だ。
分子標的薬も試してみるべきだろう。
確かに。
(諸星)いやそれはないな。
え?その程度の治療ならうちじゃなくても出来る。
おっしゃるとおりです諸星教授。
相良先生その程度の治療だったらうちじゃなくたって出来るだろう!この野郎!
(桐ヶ谷)君は黙ってろ。
ここ西都大学だよ。
研究成果にもならず学生の教材にもならないような治療をしてどうするんです。
ベッドが空けばそこにまた新たな患者を入れられるんだ。
でも…。
(諸星)いやもういい。
その患者さんには退院してもらいましょう。
この患者さんは病気が改善される事を期待してここに来たんでしょう?患者さん本人と話し合ったほうがいい。
え…?相良くん君は講師だ。
出しゃばるんじゃない!退院させちゃって。
君が言えないなら森山先生お願いしますよ。
僕が?喜んで。
(小林良子)寒くない?トモくん。
あ…。
お大事になさってくださいね。
今は担当の医師は手術室に入っておりまして申し訳ありません。
(小林勉)お世話になりました。
ありがとうございました。
(小林友規)もう…うちに帰りたい。
もう少し頑張ろうトモくん。
受け入れてくれる病院があるんだから。
僕は相良先生に謝らなければなりません。
謝る?君は若いドクターや学生たちに正面から向き合ってくれています。
僕が期待した以上に。
君が彼らに教えてくれている事は知識やテクニックだけではない。
むしろそれ以外の事のほうが大事だと教えている。
本当にそのとおりです。
しかし彼らにはそれを受け入れる余裕がない。
松田先生。
相良先生自身も西都大学病院はご自分にはなじまないと感じているようだ。
あなたを誘った私の責任です。
申し訳なかった。
確かに若い彼らにもどかしさを感じる事はあります。
でもそれは仕方がない事ですから。
彼らが後々自分の患者さんを受け持ったり大学病院を出て本当の意味で患者さんと触れ合う現場に行った時にまあ僕の言葉をちょっとでも思い出してくれればそれでいいんです。
相良先生…。
でも松田先生がおっしゃったもう1つの事は否定しません。
大学病院で患者さんと向き合うのは正直つらいです。
僕は自分の患者さんは最後の最後まで見守りたいんで。
まあでもそれも最初からわかってた事ですから。
僕が悪いんです。
もう堂上総合病院に戻ってください。
松田先生…。
実は私も考えてる事があってね。
優秀なドクターを育てるためにベテランの我々に出来る事は3つある。
1つは直接指導する事です。
ええ。
1つはよりレベルの高い完成形を見せる事。
はい。
そしてもう1つは…退く事。
体にもガタがき始めてるしね。
体?この歳になってくると目も駄目になってくるし。
いつかは引退しなきゃならないんです。
いつかは。
そろそろ握りますか?いや僕は結構。
え?食べないんですか?先生。
最近食欲がなくてね。
やっぱり歳だよ。
お茶を。
(店主)上がり一丁。
脳外のオペ…入った事ありますけど。
あっそう。
誰か先生知らないかな?えっ松田教授が?うん。
どこか体調悪いんじゃないかって気がするんだよね。
同じ脳外の先生だったら何か知ってるんじゃないかと思って。
わかりました。
聞いてみます。
僕はガス入りの水を。
(店員)かしこまりました。
ああ…ごめんなさい。
君のも注文しといたよ。
あっ…はい。
(春川)さっきの話だけど…。
え?
(春川)患者が治療継続を希望してるのに退院させるのはどうなのかって。
あっああ…はい。
まあ仕方ないよね。
大学病院は研究と教育の場でもあるんだ。
そこは町場の病院とは違う。
そうですね…。
似合ってるよ。
ああ…ありがとうございます。
「ございます」って…ここは病院じゃないんだぞ。
ああ…ありがとう。
(春川)明日休みだったよね?えっ?どこに?君を紹介したいんだ。
えっ…?ようこそ我が家へ。
おかえりなさいませ坊ちゃま。
車入れといて。
はい。
どうぞ。
あっはい。
お坊ちゃま?う〜んいい香り。
(春川幸紀)でしょ?ファーストフラッシュよ。
え?ファ…ファースト…。
(春川)ロンドンで買ってきたんだっけ?これ。
(幸紀)そうパパについていったの。
(春川誠)心臓外科学会が向こうであったんだよ。
ああ…。
アハッ…美味しいです。
なんか感想はないの?息子が結婚したい女性を連れて来たっていうのに。
ハハハハハ…感想か。
とってもきれいなお嬢さんね。
お前にはもったいないな。
だってさ。
ありがとうございます。
でもまだ私…。
まああなたは次男坊だし好きになさい。
(春川)それは許してくれるって事?許すも何もお前結婚するつもりなんだろ?あのちょっと…。
仕事はいつまで続けるおつもりなの?えっ…?それはお前これからの段取り次第だろ。
具体的な日取りが決まったら病院には言うよ。
私は出来るだけ早いほうがいいと思うわよ。
(ため息)もう嫌だ。
どうしたの?高泉先生。
患者が言う事聞いてくれないんですよ。
若僧には指図されたくないとか言っちゃってさ。
年寄りの患者か。
俺は大企業にいたんだって自慢するタイプだろ?
(高泉)それそれ。
先生の言い方に問題があるんじゃないですか?僕はちゃんと説明してますよ。
知らず知らずのうちに上から目線になってたりして。
いいんだよ上から目線で。
は?今の患者は生意気なんだ。
ネットで調べてきたとか言って俺たちの治療に口出してきやがる。
クチャクチャクチャクチャ…。
森山先生。
説明聞いたってどうせわかんないくせにな。
文句だけはね言ってくるんだよ。
あんたが医者になってみろって言いたいよな。
そうそう。
なんて事おっしゃるんですか!でもね大学病院には少ないんだよなそういう患者。
やっぱり大事だね。
権威ってやつは。
権威かあ。
ないんだよな僕には。
だんだん西都大学にいづらくなってきました。
僕は東京医療大のOBなんで。
あ〜あやっぱりあれですね。
森山先生みたいに生え抜きじゃなきゃ駄目なんですね。
ああいったブランド病院は。
やっとわかったんですか?段原先生。
じゃあもう辞められたらどうですか?相良先生。
え?うちから行くのは森山先生だけで十分。
ですよね。
段原先生大木さんの指示を。
そう言われてもな…。
(段原)あとあと。
(みずき)え?いやいやいやいやいや…。
いづらくなったんならさっさと辞めるべきですよ相良先生。
西都大学病院は人を選ぶところですからね。
そうか…。
そうだよな。
(一同)そう!
(高泉)早いほうがいいです。
(段原)今。
今です。
(和枝)相良先生!
(ため息)なんですか?さっきの会話は。
なんですか?って…。
私は森山先生のほうがあり得ないと思ってますよ。
西都大学病院があの人を講師に呼ぶなんて。
ちょっと皆川先生…。
相良先生が森山先生をあそこに送り込んだんじゃないの?えっ?どうして僕が…。
だって変だもの。
それに森山先生絡みでこういう腑に落ちない事がある時は大体相良先生が何かたくらんでる。
ちょっとたくらんでるって…。
何を考えてらっしゃるんですか?相良先生。
このまま森山先生が西都大学病院に入れ込んでいっちゃったら本当にここの仕事はなんにもしなくなっちゃいますよ。
ハハハハ…!そんな事ありませんよ。
えっ?むしろ逆でしょう。
どういう事?皆川先生。
森山先生は院長の甥っ子さんですよ。
「あなたがここの後継ぎなの」って大事にされてドクターたちからはちやほやされてここでは伸び伸び好き勝手やってる人があんな大学病院みたいな窮屈なところ耐えられるわけがないでしょう。
森山先生がやっぱり一番は西都大学病院だなんておっしゃってるのは母校に対する誇りと憧れと郷愁と負い目と…。
うーん…あとなんだろうな?呪縛。
呪縛?ええ。
だから今あそこで自分がどういう立場にいるのかまだ気づいてないんですよ。
相良先生…。
それに森山先生は教育だの研究だのっていう事には興味がありませんよ。
あの先生は医者の仕事は患者を治す事だけだ…そう思ってます。
だってずっと民間病院で働いてたんですから。
じゃあ森山先生は戻ってくると?そのうち嫌になって飛び出してきますよ。
なんなのかしらもう…。
だってそういう人でしょ?あの先生は。
違います。
私が呆れたのは相良先生。
僕?そんな事考えててしれーっと普通にしてるんだから。
でも皆川先生には本当の事を言うつもりだったんです。
ですからよかったですよ先生のほうから聞いてくださって。
院長も心配してますよ森山先生の事は。
でも院長に言っちゃ駄目ですよ。
森山先生に伝わっちゃいますから。
今はどっしり構えて様子を見ていてください。
じゃあ僕患者さん診てきます。
どっしり構えてって…。
ああ…もう…。
もう…ったく!うちのドクターはみんなどうかしてる!また何かあったんですか?段原先生に患者さんの事確認しようとしたのにおしゃべりに夢中で完全無視!仕事しろっつうんだよ!あら。
こんにちは。
(戸紀子)宮部さん!さっちゃーん!たまたま近くを通りかかったから。
嬉しい!今日は休みなの?あっはい。
これ差し入れ。
シュークリームです。
ありがとうございます!ありがとね。
ねえさっちゃん私たちスリムになったと思わない?えっ?
(戸紀子)ちょっと見て。
スリム…はい!思わないのね。
(みずき)そりゃそうだ!実際ほとんど体重変わってないですもんね。
頑張ってるのに!頑張ってるって?宮部さん?あっ皆川先生!宮部さんなんか感じ変わった?何も変わってないですよ院長。
(たまき)いや前からきれいだったけどなんかこうキリッとしてかっこよくなった。
(和枝)ほら!私もそう言ったんです。
髪切ったからじゃ…。
西都大学病院で鍛えられたからよ。
(たまき)うんそう。
向こうじゃオペに入ってるんでしょ?はい。
まあでもオペ看もやりがいはありますけど患者さんとおしゃべり出来ないのが寂しくて。
ああそれはあるかもね。
…でいい人見つかった?えっ?ちょっ…。
院長いきなりそんな。
だってそれが一番気になるじゃない。
そんなつもりであそこに行ったんじゃありません。
ああ相良先生の事を忘れるためでもあったわね。
そうだった。
皆川先生…!フフフ…!でもあの先生も西都大学病院に行ってるのよね。
ねえ。
顔合わせる事もあるでしょう。
もうやめてくださいよ院長。
皆川先生も。
いいじゃないガールズトークって言うんでしょこういうのはね。
そうよガールズトーク。
フフフフ…!もうだから…!
(たまき)でどうなの?なんだ?これ。
絶対変な方向に行ってる…。
宮部くん。
あいさつに来たんだって?ちょっと懐かしくなって。
みんな喜んでたでしょ?はい。
相良先生にもお伝えしたい事が。
松田先生の事?検査を受けられたそうですね。
誰に聞いたんだい?よくなかったんですか?結果は。
膵臓をやられてたよ。
腫瘍ですか?悪性だ。
膵臓がんだよ。
かなり進行するまで自覚症状が出ない事が多いがんだ。
手遅れになるまで頑張れてしまうってやつだな。
僕にオペさせてください。
膵臓がんのオペなら何度も経験があります。
相良先生。
すぐに準備を。
ありがとう。
でも私はここの医学部長だ。
誰よりも西都大学病院のドクターを信頼しなければならない立場にある。
松田先生…!そんな顔しないでくれ。
医学部長を引退しても人生まで終わらせるつもりはないよ私は。
松田先生が膵臓がん?ああ…。
もう引退ですよあの人は。
(桐ヶ谷)そして次の選挙に諸星教授が出馬して医学部長になる。
大チャンスですよ!「相良がやめるぞ」「やめろやめろシャバダ…」お疲れさまです。
「相良やめろやめろシャバダバッパ〜」ウ〜フフフフ…!あれ?蔵本さん?蔵本さんだおい!おい!
(蔵本昌弘)もしかして…森山先生?そうだよ!俺だよ!どうしたの?先生こんなに痩せちゃって!ダイエットしたんだよ。
テレビ出てるの知らないの?最近テレビ見てなくて…。
フラフープフラフープドクターフラフープ。
全然わからない!
(2人の笑い声)なつかしいな!えっ…?蔵本さん入院してるの?そう。
どっか悪いの?そりゃ入院してるんだもん。
倒れて救急車で運ばれたんだよ。
えっ!?蔵本?先生の患者の蔵本昌弘さんです。
1週間前から入院してる…。
ああ…。
あの患者がどうしたの?知り合いなんです。
あのちょっとちょっと…。
2年前に痛風で堂上に入院されててその時に大部屋の他の患者さんたちと一緒に僕も仲よしグループみたいになって…。
森山先生が?悪性褐色細胞腫だそうですね蔵本さんは。
ああ。
治るんですか?駄目だねぇ。
腫瘍が肝門部にあって周囲に浸潤してる。
完治する可能性は限りなく低いよ。
まあ無理にオペするより薬で痛みだけ抑えて退院させて残りの時間を過ごさせてやったほうがいい。
蔵本さんは了解されてるんですか?そりゃ本人は諦め切れないだろうねぇ。
じゃあ追い出す事は…。
ここ大学病院だよ。
患者を看取るところじゃない。
看取る…?じゃあ俺昼飯まだなんで。
桐ヶ谷先生。
何?まだなんかあるの?先生はおいくつですか?えっ?43だけど。
僕は46です!だから?タメ口はおかしいでしょう?俺が中3の時あんたは小6だよ!僕は准教授。
あんた講師…だろ?んんん…んんんん…んんんん…んん…んん…!皆さんとおしゃべりしながらお昼食べたいんですって森山先生。
(小野塚誠)森山先生。
はいはいはいはい。
(牧洋一郎)昼飯ですか?
(三島翔太)エビが太い…。
特上天丼だ…。
すいません…。
(蔵本)西都大の連中なんかやっつけてくれよ!俺の事は心配しなくていいから。
くっそ…。
よかったなぁ蔵本さん。
退院おめでとう。
先生…。
どうしてこんなになるまで…。
森山先生。
こんな時間に戻ってこられたんですか?僕は今日当直なんで。
ちょっと見てもらえないか?え?この画像。
肝門部腫瘍ですか…。
異所性褐色細胞腫が悪性化して周囲に浸潤しているんだ。
これは…厄介ですね。
西都大学病院の患者さんですか?ああ。
でもどうしてここに写真が?桐ヶ谷が治療は出来ないって…。
桐ヶ谷…准教授の?本当に無理だと思うか?相良先生は。
うーん…。
まあ普通は無理だって判断するでしょうね外科的治療は。
でもなそう決め付けるのもなぁ…。
オペで助けられると思うか?可能性はあるかも。
どれぐらい?どれくらいって言われても…。
はっきり言えよ!先生はどう思うんですか?俺?ええ。
先生は。
(亜美)蔵本昌弘さん。
森山先生からの紹介?西都大学病院からの転院です。
もしかして前うちの病院にいらっしゃった…。
森山先生が懐いてた蔵本さん!ここを退院する時森山先生が抱きしめたの。
堂上総合病院七不思議の1つ。
絶対諦めるんじゃないぞ蔵本さん。
一緒に頑張って病気をやっつけよう!先生がそう言ってくれるのは嬉しいけど…。
マッサージしてやるよ。
いやでもこの個室はさあ…。
なあ?
(蔵本薫)先生本当にうちにはそんなお金…。
そんな事心配しないで。
自分の事だけ考えろ。
先生…。
(泣き声)ほらマッサージしてやるよ。
いやいや先生…。
もういいから。
(ノック)
(薫)はい。
(蔵本)大丈夫だから。
くらもっちゃん!蔵本さん!牧ちゃん!蔵本さん!みっちゃん!森山先生!元気だった?森山先生!元気元気!でもどうしたんだよくらもっちゃん!手術受けるって本当?ああ。
俺怖い病気になっちゃったんだよ。
怖い病気?
(蔵本)ああ。
助かるのか?森山先生。
助か…。
たす…。
助かる…助かる!じゃあ大丈夫だ!俺たちもついてますから!奥さん。
(薫)ありがとうございます!先生が助けてくれるよ!絶対大丈夫だよ!ありがとうありがとう…。
(泣き声)自分で払う?個室料金を?西都大学とやったあの合同オペの時蔵本さんは患者のくせに俺を励ましてくれたんだ。
今まで医者をやってきて患者と心を通わせたのはあの人だけなんだよ。
あの人だけ?いい話なんだか悪い話なんだか…。
あの人の個室料金は俺が払う。
ああ…。
まあ森山先生が患者さんの事をそこまで考えてくれるのは嬉しいけど…。
どうかしてるような気もしますが。
あのね森山先生大切なのは病気を治す事よ。
オペに成功する自信はあるの?じ…じ…自信がなきゃやらないよ…。
自信がなければやりません。
引き受けてくれますか?僕の手術を。
はい。
ありがとう諸星先生。
自信がないの?森山先生。
だって西都大学が見放した患者だぞ。
失敗したらどうしよう…。
蔵本さんが死んじゃうよ…!初めて見た。
患者さんを心配する森山先生。
友達のオペは初めてなんだよ。
怖いんだったら西都大学の偉い先生に相談すれば?今さらそんな恥ずかしい事…。
じゃあ相良先生に任せちゃう。
えっ?手術すれば治るって言ったのはあの先生なんでしょ?そんな事出来ないよナナちゃん…。
ナナちゃん…ナ…ナナちゃん…。
ナナちゃんナナちゃん…。
甘えないで。
(ニーナ)自信がないの?諸星先生。
(諸星)ニーナちゃん…。
膵臓がんの手術ってそんな簡単なもんじゃないんだよ。
先生は教授でしょ。
一番手術がうまいんじゃないの?いや患者はね医学部長なんだよ。
みんながこのオペに注目してるの。
万一の事があったら私の立場どうなるんだ…。
「弘法も筆の誤り」って言うもんね。
あ?「猿も木から落ちる」もそうだったっけ。
あと…「河童の川流れ」。
ニーナちゃんやめなさいよ。
私本当にプレッシャーなんだからねこれね。
でも1人で手術するわけじゃないでしょ?え?失敗したら誰かのせいにしちゃえばいいのよ。
ニーナちゃん…。
フフフ…フハハハハ!う〜ん!
(諸星)勉強したい?ご迷惑でなければ間近で見学させて頂けないでしょうか?膵臓がんのオペは今まで何回もやってきたんですがいつも苦労させられていまして…。
でその時は成功したのか?ええまあなんとか。
ただまだまだ勉強が必要だと痛感しました。
お願いします諸星教授。
うーん…。
(ニーナ)失敗したら誰かのせいにしちゃえばいいのよ。
だったら第一助手についてみるかね?え?当事者になる事が何よりの勉強でしょう。
ありがとうございます。
(諸星)うん。
松田教授のオペに?宮部くんは器械出しで入ってほしいんだ。
それは私が決められる事じゃ…。
君じゃなきゃ駄目なんだよ。
…え?僕はどんな手を使っても絶対に松田先生を死なせたくないんだ。
門脈を剥離してテーピング…。
そして…。
ああ〜疲れた!はあ…。
ああ森山先生。
先生大丈夫ですか?堂上と西都大病院の行ったり来たりは。
全然大丈夫だよ。
そうですか。
やっぱり違うんですねゴルフで鍛えてると。
僕は全然駄目です。
例のオペだけど…。
え?ホルモン産生腫瘍だから血圧が急上昇する危険性があるって事だよな?ええ。
でももしそんな事になったらそれこそ本当に難しいオペになりますよ。
でも森山先生も同じでしょ?は?絶対に蔵本さんを助けたい。
よし…。
じゃあ僕回診行ってきます。
何が同じなんだよ…。
血圧急上昇か…。
(松田)よろしくお願いします。
よろしくお願い致します。
明日のオペまで食事は控えて頂きます。
わかりました。
松田先生のCT画像です。
この画像を見ると右肝動脈の走行に異常が見られます。
それに腫瘍がここまで大きくなると恐らく門脈浸潤を合併してますよね諸星教授。
ん?うん。
その場合門脈の血流を遮断し門脈合併切除を行う必要が出てきます。
トラブルが起こるとしたら腫瘍摘出前後執刀医がホッとして気が緩む時だ。
はい。
深刻な状況になる事も想定して肝切除に必要な器具も用意しておいてほしい。
肝切除…LigaSureクリップ…。
ヴァスキュラーステープラーも。
出せるようにしておきます。
いいか?宮部くん。
オペ中に何が起こっても絶対に慌てるな。
はい。
あっ下がりましたよみずき先輩!200グラム。
1週間頑張って200グラム。
(戸紀子)森山先生みたく14キロ痩せるとなると…。
(みずき)70週間フラフープ回さないと。
えっ70週間って1年半ですよ!?1年半でも無理よ。
フラフープ毎日やってるとさ無駄な動きがどんどんなくなってくるじゃない。
コツがわかっちゃって。
もう汗もかかなければ息も切れない。
じゃあ2年以上かかるって事じゃないですか!どうして森山先生はあっという間に細くなったの?何か他にやってたのよ絶対。
(亜美)他の事?
(戸紀子)私もう1回読み返してみたんだけど後ろのほうに書いてあるの。
「走れ」とか「甘いものは駄目」とか。
普通じゃん!フラフープを回すだけじゃないんですか?
(戸紀子)「このダイエット効果には個人差があります」そんな…。
「腰を痛めることがありますのでフラフープの回しすぎに注意してください」森山〜!!はあ…今日はもう全然飲む気になれない。
(ナナ)プレッシャー?だって明日のオペはめちゃくちゃ難しいんだぜ。
バラしちゃおうかな。
森山先生はダイエットなんかしてないって。
え?14キロも痩せた本当の理由は相良先生が西都大学病院の講師になっちゃったショック。
ナナちゃん!なのにダイエットしたドクターだってテレビに出ちゃってついフラフープで痩せましたなんて言っちゃったのよね。
声が大きいよ!でも今の先生にとって一番大事な事は何?…え?テレビ?有名人になる事?蔵本さんだ。
じゃあオペを成功させる事だけを考えて。
ナナちゃん…。
パワーオブラブ!松田先生おはようございます。
(一同)おはようございます。
おはよう。
ゆうべはよく眠れたよ諸星先生。
何よりです。
術前の検査ではなんの問題もありませんでした。
手術は予定どおり本日9時から行います。
わかりました。
のちほどナースがお迎えに上がりますので。
よろしく頼みます。
(諸星)あ…はい。
おはよう蔵本さん。
オペは2時間後だ。
うん。
何か…言い残しておきたい事は?言い残す?あっ…うん…。
今のうちに家族や友達に伝えておきたい事だよ。
ああ…。
じゃあ頑張ると。
「頑張った」でもいい?どうして過去形なの?いや…冗談だよ…。
あっあと…これも伝えといて。
俺は森山先生を信じてオペに臨むんだから何があっても絶対文句言うなって。
よろしくお願いします。
森山先生…!はい!いいですか?一番気をつけるのは血圧ですよ血圧。
わかってるよ。
頑張ってくださいね森山先生。
言われなくたって頑張るさ。
よし…!よし!くらもっちゃん!それでは異所性悪性褐色細胞腫に対する根治手術を始めます。
(一同)はい。
千住先生血圧の変動には気をつけてくれよ。
わかりました。
メス。
はい。
これは難度の高いオペですね。
電気メス。
(看護師)はい。
では膵臓がんに対する膵頭十二指腸切除術を開始します。
お願いします。
(一同)よろしくお願いします。
諸星先生…。
メス。
はい。
電気メス。
はい。
(佐々井)うわあ…ここまで浸潤してたか。
剥離には時間がかかりそうですね。
(和枝)胆のうにまで浸潤しています。
森山先生…。
千住先生血圧は?120の80。
問題ありません。
よーしいくぞ!
(一同)はい!電気メス。
はい。
(諸星)ケリー。
はい。
結紮しますか?ああ。
3‐0ケリー糸。
はい。
クーパー。
はい。
(関)右肝動脈が…変な位置にありますね。
ああ。
腫瘍で血管の分岐部がよく見えない。
血管を傷つけないように…。
慎重に…はい慎重に。
こんなに癒着が強いなんて…。
急がないで森山先生。
くっそ…!剥離出来ない。
出血だ!ガーゼ!はい。
(千住)森山先生血圧低下してきました。
(佐々井)輸血を開始しますか?森山先生輸血は!?入れろ!はい!開始します。
門脈を切除して腫瘍を摘出するぞ。
あっ少し癒着が残ってるようだ。
少しお疲れになられましたか?教授。
そこはゆっくりで大丈夫だと思いますが…。
平気だよこれぐらいの癒着は。
曲がりペアン。
はい。
クーパー。
はい。
(諸星)よし…腫瘍を摘出するぞ。
(諸星)さあ次は門脈の再建だ。
7‐0針付き。
はい。
くそ!また出血だ!ガーゼ!はい。
(看護師)ガーゼ!
(看護師)はい。
(モニターの警告音)血圧上がってきました!
(佐々井)上がった!?
(段原)出血してるのに!?220の130です!
(和枝)いきなり!?
(たまき)どうしたの!?これホルモン産生腫瘍ですよね?森山先生。
その影響ですよ。
止血のための圧迫が腫瘍を刺激してホルモン流れ出したんだ。
わかってるよ…。
アルファブロッカー入れて血圧下げますか?ああ…。
(佐々井)急いで!
(千住)はい!
(モニターの警告音)血圧戻っていきますけど…ああ今度は下がるかも。
(佐々井)どうしますか?森山先生。
森山先生?駄目だ!出来ない…!えっ!?
(段原)え〜っ!?
(千住)え〜っ!?
(和枝)えっ!?
(たまき)卓ちゃん!テ…テレビでフラフープ回してばっかりいたら何をどうしていいかわからなくなっちゃった…。
そんな…。
(段原)まさか!森山先生しっかりしてください!クーパー。
はい。
胃と空腸の吻合も終わりました。
オーケー。
消化管全て再建完了。
洗浄して閉腹しよう。
(一同)はい。
(梅屋敷)終わった…。
(関)さすが諸星先生。
お見事!教授…。
(諸星)ん?肝臓の色が…。
なんだ?
(桐ヶ谷)あっ!肝臓が紫色に!
(梅屋敷)どうして!?なんだ!?これは。
恐らく腫瘍摘出の際に右肝動脈を切断してしまったんでしょう。
右肝動脈!?肝臓が虚血状態を起こして壊死し始めてるんです。
(関)壊死!?肝臓がどんどんどす黒くなっていく。
相良だ!あいつのフォローが…。
ちゃんと見てないのが悪いんだよ!えっ!?
(諸星)門脈の再建は完了してるんだ。
右肝動脈の血流がなくても肝臓は元に戻る。
このままで大丈夫だ。
僕は反対です。
壊死が進行して腹腔内で感染が起きたら命に関わります。
肝切除しましょう。
(心電図のモニター音)
(心電図のモニター音)蔵本さん…ごめん。
こんな難しいオペ俺には無理だよ。
(たまき)「森山先生!」か…神様!「私は神様じゃない!」か…か…神様〜!「オペをしているのはあなたでしょ?」「ここで諦めるんだったらもうドクターなんか辞めちまいなさい!」「患者さん助けたいんでしょ?ええ?」「今世界中で一番蔵本さんを助けたいと思ってるのはあなたでしょ?」「諦めちゃ駄目です。
森山先生!」「何があっても続けるの」「泣くのはオペが終わってからにしなさい」
(心電図のモニター音)蔵本さん…。
ああ〜!こんな難しい手術僕に代われって言われたって無理ですよ。
森山先生。
森山先生にしか出来ないオペです!
(たまき)「卓ちゃん…」「卓!」
(ため息)当たり前だろう。
このオペは俺にしか出来ない。
ホルモンが全身に流れ出さないように血行を遮断するTHVEだ!THVE…?完全肝血行遮断法か!下大静脈をクランプするぞ!
(2人)はい!全身の循環維持が困難です。
時間はかけられません。
30分以内で終わらせる。
千住先生5分ごとに時間経過を教えてくれ。
はい!佐々井先生段原先生アシスト頼むぞ!はい!
(佐々井)わかりました!「ああ…森山先生!」絶対助けるからな!蔵本さん…。
サテンスキー血管鉗子をくれたまえ!もう一丁!もう一丁!肝切除?その必要はない。
壊死は進行しない。
進行したら再手術ですよ教授。
そんな可能性は…。
低いとは言えません。
君も見てただろう!どうしてこういう事になるんだ!?今そんな事を議論している場合ですか!
(心電図のモニター音)松田先生は教授を信じてこの手術台に上がったんです。
ご自分の命を教授に預けたんです。
ここでオペを終わらせる事はその信頼に応えた事になりますか?大丈夫です。
教授が普段どおりにやってくだされば必ず乗り切れます。
肝切除の準備は?用意出来てます。
僕がフォローします。
指示してください。
(心電図のモニター音)わかった。
肝切除しよう。
お願いします。
(諸星)電気メス。
はい。
吸引します。
クリップしますか?
(諸星)頼む。
クリップアプライヤー。
はい。
(諸星)次は肝門部の切除だな。
ヴァスキュラーステープラーでよろしいですか?
(諸星)ああそうしよう。
クーパー…。
(看護師)はい。
はあー…終わった。
(佐々井)お疲れさまでした!
(段原)森山先生…。
(千住)お疲れ様でした。
「ああ…院長…」「よかった…」蔵本さん…。
あ…あ…?う…うわあ…。
(千住)えっ…あれ?「ああ!」「ああ〜!」
(千住)先生ー!
(段原)どいてどいてどいて!ちょっとおいおいおい…水水水水!
(千住)森山先生!
(段原)院長!
(千住)森山先生!
(段原)先生先生…!
(梅屋敷)松田教授…。
諸星先生…。
(諸星)あとは頼む。
はい。
お疲れ様でした諸星教授。
なぜ私を助けた?最初からトラブルが起こると思ってオペに加わったのか?僕は教授を助けたんじゃありませんよ。
ドクターは患者さんを助けるためにいるんですから。
失礼します。
蔵本さん…。
わかるかい?蔵本さん…。
森山先生…。
手術は終わったよ。
蔵本さん…。
先生…泣いてるの?泣いてないよ…。
僕…駄目なの?駄目じゃないよ!
(泣き声)
(泣き声)ああ…美味しい。
このまま順調にいけば予定よりも早く退院出来るかも。
ありがとう相良先生。
君に第二の人生をプレゼントしてもらったな。
えっ?僕のふるさとは北海道の田舎町でね。
医者がいなくて困っているそうだ。
大学を辞めたら僕は戻ろうと思う。
そうですか。
脳神経外科医でも勉強し直せばそこそこの町医者になれるさ。
ハハハ…もちろんですよ。
でも松田先生は勘違いをされています。
先生を手術されたのは諸星教授です。
お礼ならあの方に。
オペのビデオを見た。
僕を助けてくれたのは君だ。
いいえ。
諸星教授の経験と技術が成功させたオペです。
そうか。
君と出会えて本当によかった。
僕もです。
ええっ!?
(たまき)辞めた?西都大学病院に辞表を提出してきたよ。
俺に来てほしかったら講師じゃなくて教授の席を用意しろってな。
いいの?そんな事して…。
いいんだよ。
天下の西都大学病院ですよ!?あなたの母校よ?もうどうでもいい。
今まで西都大学にこだわってた俺がどうかしてた。
ハッハッハ…やっぱり伸び伸び羽を伸ばせるのはここだ。
別荘のほうだ。
えっ?大体西都大学病院臨時講師なんて…フンッ!俺の肩書きは堂上総合病院次期院長だけで十分さ。
卓ちゃ〜ん。
これは大人になったんでしょうか?なったに決まってるじゃない。
あっそれとタレントドクターの肩書きね。
(たまき)えっ?医者なんて所詮病人とケガ人相手の辛気くさい仕事だろう?やっぱり俺に一番似合うのはテレビの華やかな世界さ。
おはようございまーす!ってさ。
華やかな世界って…。
(テレビ音声)「もしかしてだけど」卓ちゃんあなた一体何に気がついたの?「どぶろっくのこれキテるんじゃないの!?」「そういう事だろ」「ドクターフラフープに代わる新キャラ登場!」「その名も…ドクターP」なんだ?こいつは。
(桃井)ドクターP?
(たまき)ドクター?これが。
ドクターフラフープ?あんなのそのうちリバウンドするに決まってるさ。
「
(観客の笑い声)」んんん…。
(たまき)あっ…。
んん…。
(桃井・たまき)ああ…。
んんん…。
森山先生!んんん…。
卓ちゃん…「んんん」じゃない。
「んんん」は駄目。
ほらほら…。
んんん…!
(たまき)卓ちゃんったら駄目…。
ではこれをもってこの勉強会は終了となります。
最後にもう一度君たちに言っておきたい事がある。
君たちは懸命に勉強して医学部に入って努力してドクターになった。
でもそれは金持ちになるためじゃない。
実家を継ぐためでもない。
患者さんを助けるためだ。
君たちが恵まれた環境で特別な教育や訓練を受けてきた理由はそれ以外にはない。
君たちは幸せな職業を選んだと思う。
目の前で苦しんでいる人に救いの手を差し伸べる事が出来るというのは人間が獲得した高い知性のなせる業だ。
その行為のために自分が学び蓄積してきたものを全て注ぎ込む事が出来るというのがこのドクターという仕事なんだ。
絶対に勘違いするなよ。
若い君たちが先生と呼ばれるのは別に君たちが偉いからじゃない。
そこにはドクターは患者さんを助けるためにありとあらゆる努力をしてくれるはずだという期待が込められているんです。
患者さんは君たちドクターに命を人生を預けてくれるんです。
ですから君たちも自分の全てをかけて患者さんと真っ正面から向き合ってください。
そのために何かが必要だと思えばそれを身につけるための努力を決して怠ってはなりません。
決して…!はい。
大丈夫。
君たちなら出来る。
自分を信じるんだ。
ありがとうございました!ありがとうございました!
(一同)ありがとうございました!こちらこそありがとう。
いつか一緒に働こう。
(一同)はい!
(春川)結婚出来ない?続けたいんです仕事を。
春川さんはいい人だけど私は…あなたの望むような奥さんにはなれません。
やっぱり無理してたんだ…。
これはお返しします。
ごめんなさい…。
本当にごめんなさい…。
いいナースになれよ。
はい。
ありがとうございました。
相良先生。
本当にお世話になりました。
元気になってよかったね。
相良先生に助けて頂いたんです。
仕事頑張って。
はい。
お大事に。
失礼します。
はあ…。
あっ。
ただいま。
おかえり。
2015/01/04(日) 21:00〜23:10
ABCテレビ1
新春ドラマスペシャル DOCTORS 最強の名医 2015[字]
最強の名医:相良浩介(沢村一樹)が今夜復活!
森山卓(高嶋政伸)との最強ライバル対決は新春スペシャルからスタート!
あなたの命、最強の名医に託してみませんか?
詳細情報
◇番組内容
相良(沢村一樹)は堂上総合病院に勤務するかたわら、西都大学の医学部長・松田(小日向文世)に呼ばれ、講師として若手医師の育成に励んでいた。
一方の森山(高嶋政伸)は14kgのダイエットに成功し、タレントドクターとして一躍有名人に。森山がタレント活動優先で患者をないがしろにしている様子を見た相良は、森山を西都大学の臨時講師にさせるべく、ある策略を練り、森山を西都大学に送り込み…。
◇出演者
沢村一樹、高嶋政伸、比嘉愛未、黒川智花、宮地雅子、正名僕蔵、滝沢沙織、敦士、斉藤陽一郎、尾崎右宗、阿南敦子、小野武彦、伊藤蘭、野際陽子
【ゲスト】小日向文世、篠井英介、渡辺大、長谷川朝晴 ほか
◇脚本
福田靖
◇演出
本橋圭太
◇主題歌
コブクロ『奇跡』(ワーナーミュージック・ジャパン)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】黒田徹也(テレビ朝日)、三輪祐見子(テレビ朝日)
【プロデューサー】松野千鶴子(アズバーズ)、神馬由季(アズバーズ)
☆番組HP
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/doctors/
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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