(ベル)せいやっさ!はい!はい!はい!トラックとつな引き?えっとこちらにある線とこちらにある線どれが同じ長さでしょうか?B。
こちらはクイズ。
Bですかね。
えっ?100人以上集めて大調査。
実はこれみんな人の心を調べる心理学の実験なんです。
わかりそうでわからない人の心。
単純なのか複雑なのか。
だから知りたい「大心理学実験」で。
松任谷由実がご案内します。
みんなで力を合わせて…。
(かけ声)100人集まれば百人力。
でも人が増えればそれだけの力は出るんでしょうか?そんな疑問を面白い実験で解明したのがフランスのリンゲルマンさんです。
ロープを引っ張ってもらいその力を測定。
そして人を増やしていってひとりあたりの力が増えるのか減るのか確かめたんです。
大心理学実験開始。
このトラック重さはおよそ12t。
ロープを1本取り付けます。
これ実は計測器。
その先には…モニターがあります。
ロープを引っ張ると何キロの力で引っ張っているのかわかるようになっているんです。
そこに現れた5人。
ボディービルダーのみなさんです。
トラック引きに挑戦とだけ伝えて力を測定することはないしょなんです。
まずはひとりずつ。
(スタッフ)よ〜い…。
(ベル)記録するのは30秒間の最大値。
トラックは動かないようになってます。
(ベル)ひとり目の記録は93.1kgでした。
(ベル)ふたり目は107.2キロ。
3人目…83.5キロ。
4人目…105.6キロ。
そして5人目…141.7キロ。
平均は106キロでした。
ここからが実験の見どころです。
ロープを3本に増やして…。
(ベル)3人で引っ張ってもらいます。
ひとりあたりの平均は100.2キロ。
3人になると6%力が落ちちゃいました。
さらに人数を増やしたらどうなるんでしょう。
ロープを5本にします。
(ベル)せ〜のはい!12のはい!せ〜の…。
(ベル)ひとりあたりの平均は97.9キロ。
ますますパワーダウン。
人数が増えるほど力が抜けちゃうのかしら?今度は別の5人。
大学のサッカー部のみなさんです。
いくぞ!お〜し!いこう!
(ベル)せいやっさ!はい!はい!まずはひとりずつ別々に。
せ〜の!そして5人で。
やっぱり人が増えると力が抜けちゃいました。
リンゲルマンさんの実験を見てみると…。
8人になるとひとりの時の半分しか力を出さなかったんです。
人が増えると無意識に手を抜く。
この心理現象名付けて「社会的手抜き」。
集団で暮らすように進化した私たち。
人にたよったり責任感が減ったりしたことで起こるようになったんですって。
ではこの人たちはどうでしょうか?つな引き連盟のみなさまです。
(ベル)まずはひとりずつ。
続いて3人で。
(かけ声)最後に5人で。
3人の時…落ちてません。
5人でも…まったく落ちてません。
さすがはつな引きのエキスパート。
手抜きとはむえんなんですね。
でもふつうの人でも手抜きを防ぐ方法はあるんでしょうか?現れたのはチアリーダーのみなさん。
応援してくれるんですね。
ボディービルダーの5人が再び挑戦。
(スタッフ)よ〜い…。
(ベル)
(チアリーダーたち)がんばれ〜!
(応援する声)せ〜のはい!せ〜のはい!
(応援する声)せ〜のはい!
(ベル)
(チアリーダーたち)ナイスファイト!ありがとうございます。
最初にひとりで引っ張った時とほとんど同じ。
力がもどりました。
さらに応援にちょっと一ひねり。
サッカー部の5人のうち高崎君だけ名前を呼んでみます。
(ベル)
(チアリーダーたち)いいぞ高崎!いいぞいいぞ高崎!やった〜!
(チアリーダーたち)いいぞ高崎!フウ〜!
(応援する声)
(応援する声)
(ベル)
(チアリーダーたち)ナイスファイト!高崎君力がもどった。
名前を呼ばれなかったほかの4人はもっと手を抜いちゃいました。
モチベーションが上がれば手抜きが起こらなくなることがわかりました。
人って意外に単純ね。
(応援する声)本日はあの〜ありがとうございました。
おつかれさまでした。
ここでデブリーフィング。
実験の目的をていねいに説明します。
(スタッフ)実はですねこういうふうになっておりました。
(一同)あ〜。
へえ〜。
大心理学実験へのご協力ありがとうございました。
初めて会う人ってどんな人か気になりますよね。
こんにちは。
あっどうも。
(ふたり)はじめまして。
会う前からもう恋が始まっていたりして。
でも人の印象はいつどのように決まるんでしょうか?それを調べたのが心理学者のケリーさん。
とっても簡単な実験を思いついたんです。
大学の新任の先生のプロフィールを2種類作ります。
そして初講義の前学生たちにそのどちらかを読ませます。
プロフィールの違いはたった1か所。
性格が温かいか冷たいかだけです。
その後講義を聞いてもらい先生の印象を比べたんです。
大心理学実験パートツー。
集まったのはおよそ100人の大学生です。
実験の目的はもちろんないしょ。
左と右に分かれてもらってそれぞれ別のプロフィールを配ります。
違うのは「人によって態度を変えたりしない」「人によって態度が違う」の一文だけ。
あとはまったくいっしょです。
そしてその人の朗読の様子を見てもらいます。
左と右で印象は変わるんでしょうか?「私はその人を常に先生と呼んでいた。
だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。
これは世間を憚る遠慮というよりもその方が私にとって自然だからである。
私はその人の記憶を呼び起すごとにすぐ『先生』といいたくなる。
筆を執っても心持は同じ事である。
よそよそしい頭文字などはとても使う気にならない」。
人物に感じたものをできるだけ正確に答えていただければと思います。
最初の質問。
(スタッフ)どうぞ。
赤とオレンジは「そう思う」。
黄色と白は「そう思わない」。
赤「そう思う」は左側のほうが倍以上ですね。
(スタッフ)はいありがとうございました。
さらにこんな質問も。
(スタッフ)どうぞ。
右より左側のほうが赤が多いように見えます。
まったく同じ朗読なのにその前に見たプロフィールのたった1か所の違いで印象が変わるんでしょうか。
別の方ではプロフィールのこんな違いで…。
「だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない」。
左と右で差が出ました。
さらに別の方ではプロフィールのこんな違いで…。
「私はその人の記憶を呼び起すごとにすぐ『先生』といいたくなる」。
魅力の感じ方に差が出ました。
最初のちょっとした情報が人の印象にえいきょうするんですね。
ケリーさんは学生の講義への積極性についても調べました。
温かいというプロフィールを読んだ学生のほうが…。
1.5倍以上積極的だったんですって。
ケリーさんの実験から60年。
今ではプロフィールに顔写真は当たり前。
番組オリジナルの実験です。
プロフィールのほかに用意したのは2種類の写真。
部屋の左側には笑顔右側には愛想のない写真。
それで違いを見ようってことですね。
こちらの男性で実験です。
「私はその人を常に先生と呼んでいた。
だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。
これは世間を憚る遠慮というよりもその方が私にとって自然だからである」。
印象にどれほど違いが出るんでしょうか。
(スタッフ)どうぞ。
左側のほうが明らかに好印象。
そしてこの質問。
(スタッフ)どうぞ。
やっぱり左のほうが好印象。
赤の数は…ずいぶん違います。
プロフィールにはる1枚の写真。
その力ってこわいほどですね。
ここでデブリーフィング。
(スタッフ)申し訳ございません。
え〜人の印象形成はどういうふうに行われるんだろうというような問題についてこのような実験をさせていただきました。
みなさんにプロフィールと写真を見比べてもらいました。
やられたこれ。
完全にやられたわ。
(はくしゅ)少ない情報からできるだけ多くのことを想像するように進化した私たち。
だから恋愛でも仕事でも相手に会う前から勝負は始まっているのかもしれませんね。
笑顔もお忘れなく。
お飲み物おうかがいいたします。
生で。
生で。
生で。
生で。
え〜っとじゃあ…ビールで。
(店員)生ビールで?はい。
生5つですね。
人に合わせて注文しちゃったり…。
欲しくもないのについ買っちゃったり。
そんな同調行動について調べたのが心理学者のアッシュさん。
意地悪な実験を考えました。
ここで問題。
左の線と同じ長さの線はどれでしょうか?正解はもちろんC。
でももしほかの人がそろって違う答えを言ったとしたらどうでしょう?大心理学実験パートスリー。
集まってもらった9人。
実は8人はサクラ。
何も知らないのはこの男性だけです。
こちらにある線とこちらにある線ですね同じ長さのものはどれでしょうというのが問題です。
正解はA。
最初はサクラのみなさんに正しい答えを言ってもらいます。
Aです。
Aで。
(スタッフ)どんどんいきましょうか。
A。
Aです。
A。
Aです。
Aです。
Aだと思います。
Aです。
(スタッフ)ありがとうございます。
そして次の問題。
答えはBですがここからサクラがそろって間違えますよ。
う〜んCで。
C。
C。
C。
C。
Cです。
Cです。
Cです。
同調しました。
続いて赤い図形と同じものはどれでしょう?答えはDですが…。
Aです。
Aで。
A。
Aです。
A。
Aだと思います。
Aですねこれ。
Aです。
また同調。
この方9問中7問で同調しちゃいました。
被験者交代。
この女性が次なるターゲットです。
この中に三角形はいくつ?1234。
正解は4つ。
5個。
5個で。
5。
5個ですね。
5つだと思います。
5個です。
これ5個あります。
5個です。
同調しちゃいました。
7人で試したところ一度でも同調したのはそのうち5人いました。
アッシュさんが確かめたのはサクラが増えると同調しやすくなること。
サクラが6人の時およそ7割もの人が同調することも示しました。
知らず知らずその場の空気を読む私たちにとって同調行動はある意味自然なこと。
でも時には長いものに巻かれないことも大事ですよね。
どうすればいいんでしょう?そこでサクラの中のひとりにあることをしてもらいます。
この方にご注目。
ここからのクイズはですね今出ていった司会者の方についてどのくらい覚えていらっしゃるかっていうのをうかがいたいなと…。
帽子をかぶっていたでしょうか?いなかったでしょうか?お願いします。
帽子かぶってたと思います。
かぶってた。
かぶってた。
かぶってたかもしれない。
かぶってなかったんじゃないかなと思います。
かぶっていたと思います。
帽子はかぶってました。
かぶってなかったと思います。
かぶってなかったんじゃないかなと思います。
ひとり違う答えを言ったところ…。
かぶってなかったと思います。
自信を持って自分の答えを言えました。
ここでデブリーフィング。
(スタッフ)謝らなきゃいけないんです。
実はですねみなさんサクラでございました。
すいませんでした。
すいません。
(笑い声)おかしいなって…。
(笑い声)自分が思ったことをこれは言っていいのか悪いのかよくわからない状態になってどんどんみなさんが何か違う世界へ行ってしまったような感覚はありました。
でも最後は…。
かぶってなかったと思います。
同調しなくなりましたよね。
もう一方かぶってないって言ってらっしゃる方もいたしこれは言えると思って…。
そこら辺から何かだんだん違う意見もあるんだなっていうのがきっちりわかった時により自分の意見が言えるようになったかなと思います。
(スタッフ)おつかれさまでした。
ありがとうございました。
はずかしい。
仕事でも学校でも人に同調しちゃうことありますよね。
でもひとりでも違うことが言えれば状況は一変。
小さな声でも届くそんな社会がすてきだなと私は思います。
わかりそうでわからない人の心。
実験してみたら見えてきたその仕組み。
だからもっと知りたい人のこと。
「大心理学実験」で。
(礼央)僕たちはいつのころからか「それ」を曖昧にしてきた。
2015/01/04(日) 00:30〜01:00
NHKEテレ1大阪
大心理学実験[字][再]
心を解明するために世界中の心理学者たちが編み出してきたユニークな心理実験を大規模にショーアップ。職場、学校、恋愛など、良好な人間関係を送るうえで役立つネタ満載。
詳細情報
番組内容
人の心って意外に単純かも?これまで世界中の心理学者たちは、アイデアあふれるユニークな実験手法を編み出し、人の心の解明に挑み続けてきた。番組では心理学者たちが編み出してきた心理実験をショーアップして大規模に行う。人はどうして手抜きをするのか?なぜ他人に同調するのか?好印象を与えるためには?心理実験から人の心の姿を描き出す。職場や学校、恋愛や友情など、良好な人間関係を送るうえで役立つネタが満載!
出演者
【語り】松任谷由実
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:9100(0x238C)