にっぽん紀行「少年たちの“コマ広場”〜福岡 太宰府〜」 2015.01.01


(かしわ手)平安時代から伝わる荘厳な本殿。
学問の神様菅原道真を祭った太宰府天満宮です。
こんにちは江口洋介です。
日本有数の初詣の名所ですがこの場所今月は子どもたちのある大会が開かれました。
それがこちらのコマです。
芯の部分が下にしかないちょっと一見変わったコマなんですがこちらは福岡に古くから伝わる博多ゴマという名前だそうです。
一説には菅原道真が都から伝えたとか。
昔ながらのこのコマに子どもたちが今夢中。
毎日真剣勝負を繰り広げる広場があるんです。
天満宮で知られる歴史の町…実は大都市福岡から電車で20分。
ベッドタウンとして人気で住宅が次々と建てられています。
少子化のこのご時世に子どもの数がここ15年増え続けているんです。
そんな子どもたちが次々とやって来る小さな広場。
ここがコマの広場です。
コマをぶつけ合うけんかゴマ。
福岡では古くから親しまれてきました。
どっしりとした木の胴体に鉄の芯。
ちょっとやそっとじゃ壊れません。
ルールは簡単。
長く回した方が勝ち。
そのためにさまざまなテクニックを磨いてきました。
ちょっとこの2人の戦いを見てみましょう。
回したコマを手に乗せました。
まずは挨拶代わりの…続いて左の少年が攻めに出ました。
上からの…ここからは互いに粘りの時間。
回転を止めないようコマをたたきます。
今度は奥の少年が攻撃に出ますが…。
回転が止まって勝負あり。
イエ〜イ!そしてけんかゴマの華がこちら。
相手を一撃で倒す投げゴマです。
幼稚園児から小学校6年生まで40人以上が集まるこの広場。
でも一時はテレビゲームの流行に押されコマをやる子はほとんどいませんでした。
それを変えたのが近くに住む…15年ほど前子どもたちがみんなで遊ぶ機会を作りたいと考えました。
藤田さんは長縄跳びや読み聞かせ工作教室など30以上のイベントを試しました。
でもどれも長続きしません。
ただ一つ子どもたちが夢中になったのがコマでした。
何ででしょ?さかえくんやるでしょ?コマ。
やる?上手な子に憧れて広場には自然と新しい子がやって来るようになりました。
ここで挟むと…。
かつて教わった事を初めての子に伝える。
コマの広場はこうして10年以上続いてきたのです。
そうそううまいうまい。
回った回った。
おっちゃん回ったよ。
おっちゃん回った。
回った。
10月下旬雨の水曜日。
広場で1人練習している子に出会いました。
雨の中1時間以上コマを回していました。
どうしてそんなに熱心に練習しているんだろう。
気になって別の日に様子をのぞいてみました。
弘一くんどいて〜。
弘一くんは奥の赤いシャツ。
おっと負けてしまいました。
今度も先にコマが止まりました。
戦っていた相手は4年生。
弘一くん強い下級生に歯が立たないみたいです。
ただいま〜。
弘一くんは2人兄弟で次男坊です。
つまみ食いしないで。
ほら。
ほら出来てるよ。
家に帰ると手にしたのはお母さんのスマートフォン。
ゲームや漫画も大好きな今どきの子です。
3人で食べる時も3人で…横に並んで。
お母さんによると性格は至ってのんびり屋だといいます。
弘一くんは1年生の時から広場に通っていました。
でもコマで負けてもそれほど悔しがらなかったといいます。
それが去年変わるきっかけがありました。
コマに真剣に取り組み始めた弘一くん。
でも広場は甘くありません。
大勢が集まった土曜日。
チームに分かれて団体戦が行われました。
勝った人が次の人と順々に対戦する勝ち抜き戦です。
チームをまとめて出る順番を決めるのは6年生の役目です。
2番3番はい!弘一くんもリーダーとして順番を決めようとします。
赤来い!赤!1番2番…3番。
そこに近づいてきたのは…。
ねえねえねえねえ弘一くん!あの強い4年生です。
いいよ。
1番がハルでいい?いいけ一回。
駄目駄目駄目って。
1番瑠徒で2番…。
いやいかんいかんいかん!瑠徒強いで。
瑠徒!1番海翔。
2番ハル。
3番瑠徒。
4番カズノリ。
弘一くん下級生に押し切られちゃった。
更にこの子は自分の順番になっても出てきません。
結局この試合も負け。
広場はコマの実力社会です。
バイバ〜イ!認められるためには強くなるしかない。
弘一くんは12月に開かれる天満宮大会に向けて1人で練習を続けていました。
いっせ〜の〜がせっ!天満宮大会まで2週間。
(智子)弘一もう行くの?うん。
弘一くんは新たな練習を始めていました。
(智子)行ってらっしゃい。
行ってきま〜す。
みんなが来る前の広場。
ひもを置いてコマまでの距離を測ります。
そう一撃で倒す投げゴマの練習です。
その3日後も弘一くんは一番乗り。
同じ練習です。
みんなが集まってからはもう一つこだわって練習していた事がありました。
投げゴマで勝負を決められない時どれだけ粘れるか。
コマが止まらないようとにかくひもでたたくたたく。
倒れそうになってもなんとか持ちこたえます。
いいよ〜弘一!弘一くんいいよ!仲間に対する振る舞いもちょっと変わってきたようです。
絶対死ぬなこの攻撃は。
どいて。
この日の勝ち抜き戦コマのたたき合いは弘一くんの粘り勝ち。
更に上からの攻撃で2人目を倒しました。
気を付け礼。
(一同)ありがとうございました。
地道な練習成果が出てきたのかな。
そして迎えた天満宮コマ大会。
福岡中から170人が参加しました。
弘一くんが来た。
調子はどうだい?大会はまず予選から。
コマをどれだけ長く回せるかを競うタイムトライアルです。
結果が貼り出されました。
予選は9位と好成績。
決勝トーナメントに進出です。
ここからは1対1の勝負。
初戦の相手は強い4年生。
3本勝負の1本目。
練習してきた投げゴマ。
残念!僅かに外れてしまった。
最後まで体勢を立て直せずこの試合は負け。
後がない2本目。
今度は上からの攻撃が命中。
これで1対1です。
最後の1本。
頑張れ〜!弘一くん再び手に乗せ積極的に攻めます。
ここから相手が反撃してきました。
練習を重ねた粘り。
必死に耐えます。
1分を超えて再び相手の攻撃。
弘一くんのコマが先に止まりました。
2対1で横枕くんの勝ちです。
会場を離れた弘一くん。
30分以上コマを回し続けていました。
その日の午後。
いつもの広場にまた子どもたちが集まってきました。
少し遅れて弘一くんがやって来ました。
いいやろう?もう。
ぶつかって倒れる。
ぶつかって倒れるほど強くなる。
広場では少年たちのコマが今日も回り続けます。
2015/01/01(木) 04:05〜04:30
NHK総合1・神戸
にっぽん紀行「少年たちの“コマ広場”〜福岡 太宰府〜」[字][再]

福岡・太宰府天満宮で、12月、年に一度の「コマ大会」が開かれる。近くの広場には、コマに熱中する少年が毎日集まる。“真剣勝負”を通じ、少年たちは何をつかむのか…。

詳細情報
番組内容
天満宮で知られる福岡県太宰府市。少年たちがコマを片手に毎日集まる広場がある。熱中するのは、コマをぶつけ合い、どちらが長く回せるか競う「けんかゴマ」。10年程前、地元の大人が「昔のような子どもの遊び場を作ろう」と教えたのが受け継がれてきた。少年たちは学年を越えて真剣勝負する。上級生を破ろうと意気込む4年生。下級生に負けまいと必死で練習する6年生。コマを通じて切さたく磨する今どきの子どもたちを見つめる

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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