ルソンの壺・年末特選!〜4月号〜「社長直伝!やる気アップ大作戦」 2014.12.29


え〜突然ですが私呂宋助左衛門と申しまして400年ほど前にフィリピンから壺を輸入して大儲けした商売人です。
私今気になっている事があるんです。
コンサルティング会社が行った社員のやる気度調査でわが国が最下位だったとの事なんです。
なんとかしないとまずいですぞ!…という事で今回はユニークな方法で社員のやる気をアップさせている企業を大特集!ベンチャー企業の社長が編み出したゲーム感覚のシステム。
イマドキ珍しい「ある事」を社員としている東大阪の社長。
毎年4月社員に「あるもの」を渡している住宅会社。
何かとやる気が出なくなりがちなこの季節。
やる気アップの秘けつを3人の社長に教えてもらいましょう!関西の元気な企業を取り上げてまいりました「ルソンの壺」。
今年で8年目を迎えました。
どの企業も抱えるような悩みや課題をテーマに据えてその解決のヒントを探っていきたいと思います。
コメンテーターは名越康文さんです。
8年目ですよ。
ホントですね。
何かいろいろな取り組みができていろんな方面から深く掘っていきたいですよね。
そうですよね。
よろしくお願い致します。
では今月の壺ナビゲーター紹介させて頂きます。
ますだおかだの増田さんです。
よろしくお願いします。
さあ今月のテーマはこちらでございます。
出た!「やる気」です。
「やる気」。
普通に登場されましたが名越さん。
ちょっとびっくりしましたね。
テーマを持っているのが助左衛門くんというこの「ルソンの壺」のイメージキャラクターです。
ところどころに登場しますので…。
今月のテーマ「やる気」という事で。
確かにそうですよね。
でもね春に限らず…一番大事な事ですよね。
という事で社員の皆さんのやる気をアップさせてる会社がありましたので行ってまいりました。
さあ大阪は心斎橋にやって参りました。
この近くに…早速参りましょう。
増田さんがやって来たのは大阪・心斎橋に本社を置くITベンチャー企業。
4つの事業所を持ち106人の社員が働いています。
飲食店や美容院を格安で体験できるウェブサイトなどインターネット事業を展開しています。
独自のやる気アップ術を始めたのは3年前。
近年売り上げを急激に伸ばしています。
どうもますだおかだの増田です。
早速やる気アップのツボを教えてもらいましょう。
わが社の社員やる気アップのツボはこの「ほめるバッジゲーム」です。
「ほめるバッジゲーム」?はい。
では「ほめるバッジゲーム」についてご説明しましょう!これは社員同士が相手の良いところを見つけた時にウェブ上でバッジを贈り合うシステムです。
例えば何か新しい試みに挑んだ人には「挑戦バッジ」。
情熱的に仕事をした人には「熱血バッジ」を贈ります。
1か月で贈れるバッジは20個まで。
ほめる理由を必ず添えるのが決まりです。
では実際どのようにバッジでほめ合っているのか見てみましょう。
こちらが入社3年目の…この日漣さんが獲得したのは仕事が速い人に贈られる「スピードバッジ」。
「仕事が速い!今日も漣さんに依頼をする前に周囲からの情報をキャッチし先回りして机の上に『もう出来てます』の文字。
感動!!!」。
頂きました。
一体何をほめられたんでしょう?実は漣さん忙しい先輩が抱えていたデータ入力の仕事を先回りして代わりにやっておいたのです。
ちょっとした気遣いや行動をバッジという見える形でほめる。
これが仕事のやる気アップにつながるんだそうです。
「ほめるバッジゲーム」には大切な決まり事があります。
それは…。
そうです。
それってどういう事なのか見てみましょう。
先ほど漣さんにバッジを贈った…会社が展開するウェブサービスの営業をしています。
こんにちは。
こんにちは。
失礼致します。
この日訪ねたのは整骨院。
以前から池辺さんが交渉を続けてきました。
今回の商談は先輩の南宅さんと2人で臨みました。
話を進める中で南宅さんは池辺さんが相手といい関係を築けていると感じていました。
その時池辺さんは自分のスマートフォンにバッジが届いている事に気が付きました。
南宅さんが贈ったのは積極的にコミュニケーションをとった人を「ほめるバッジ」。
実は池辺さん今までの商談で相手が抱えている悩みや課題についてじっくり話を聞き出していました。
南宅さんは池辺さんが…この「ほめるバッジ」。
実は昇進にも大きく関わっています。
更にバッジをたくさん獲得している社員が多い事業所ほど売り上げが多いというデータも出てきました。
まあ基本そうです。
そういう事ですね。
社員をほめてやる気を引き出す。
これが会社の成長に最も必要な事だと社長の新子さんは考えています。
これはあれやね。
一見マニュアルのように見えるけど社長が苦心さんたんして作り上げたもんでしょうね。
ものすごく凝ってますよね。
バッジの数もたくさんあってね。
そのほかにもいっぱいバッジがあるんですよ。
いろんな種類が。
さあ名越さん何か欲しいバッジありますか?気になるバッジ。
この「チェンジ」って気になりますね。
「チェンジ」。
「チェンジ」って何ですか?あっすごいな。
職場環境の改善に力を尽くしたと。
いいアイデアだと。
それ採用しようみたいな感じになった時に貰えるんですかね。
あと何かあります?私ですか?あっでも女性としては「オシャレ」とか貰ったらうれしいかもしれないですね。
「オシャレバッジ」。
これ名越さん何や思います?一般に言うたら…そういう事みたいに見えるけどそうじゃないはずですよね。
そのまま。
そのままでした。
でもさオシャレってホントに直接何にも関係ないやん。
おっしゃるように確かに…そういう事は思いますよね。
僕も聞いたんですよ。
まあ例えば…でもそれがあったとしてもホンマにそれをほめてんねやったらそれはそれでOKだという…だからこれをやる事によってやる気がアップにつながってる理由として大きく2つありましてどのバッジを多く貰えてるかによって…「あっ俺ってこんなええ部分もあったんや」っていうバッジの数で分かるっていうね。
貰った場合ね。
そこを伸ばしてみようとかね。
今度はこのバッジを貰えるように例えば「アイデアバッジ」を貰うために今度いろんなアイデアを出してみようとか。
改善点と長所が分かるというのが一つ。
もう一つは…何か嫌なところばかり目につく人いますやんか。
基本そうなりがちですけどじゃなくて「この人のどこほめてあげようかな?どこがええかな?」という見方に変わってくるという部分の姿勢が。
売り上げ以外の良いところもほめてもらえるランキングがあると。
面白いのが社長も参加してるから…その辺のガチ感がすごい面白いなと思いましたね。
そしたら要するにちゃんと真面目に取り組まなあかんけど一方ではちょっと…これはなかなか高度な事をやってはりますよ。
ねえ面白いですよね。
かなり盛り上がりましたねこの取り組みはね。
面白い。
増田さん続いてはどんな会社でしょう?こちらIT企業ならではのやり方やなと思いましたけれど…こちらの街にも社員のやる気を上げる秘策を持っている社長さんがいらっしゃるという事で。
そちらの会社はこちらでございます。
リサイクルショップでございますね。
東大阪市に本社を置くこちらの会社。
関西を中心にリサイクルショップを100店舗以上展開しています。
(2人)どうも初めまして。
よろしくお願いします。
この会社のやる気アップ術教えて下さい。
「文通」?福嶋さんが取り組んでいるのは116人の社員との手紙のやり取り。
なんと毎週116人全員と文通を続けているんです。
手紙の内容は仕事で感じた疑問や悩み休日の過ごし方など何でもOK。
福嶋さんは気になった内容に赤ペンで線を引き一人一人にコメントを書いて返信します。
あれ?今社長も危なかったですね。
この文通を始めたのは7年前。
以来売り上げをおよそ6倍に伸ばしています。
こちらは寝屋川市にある貴金属やブランド品を中心に扱う店舗。
責任者の…入社2年目ながらたった一人でこの店を切り盛りしています。
佐貫さん文通で本当にやる気アップしているんですか?佐貫さんがこの店の責任者になったのは去年の秋。
入社1年目での抜てきでしたが…赤字が続きました。
当時社長に宛てた手紙には元気のない言葉が並んでいました。
(ディレクター)どうですか?佐貫さんの手紙に対し社長の福嶋さんは背中を押すメッセージを返しました。
社長からの返信を読んだ佐貫さん早速行動に出ました。
その一つがお客さんが入りやすい店作りです。
以前は高価なものを店頭に並べていましたがセールのワゴンを置いて気軽に立ち寄れるようにしました。
更に切手やお酒など身近な品物の買い取りもしている事を強くアピール。
こうした取り組みは手紙で逐一報告。
それに対し福嶋さんは毎週アドバイスや励ましのコメントを送り続けました。
着任して3か月佐貫さんの店は初めて黒字となりました。
続いては意外なやり方で社員のやる気を上げているこちらの会社。
失礼します。
初めまして。
ますだおかだの増田と申します。
どうもわざわざ。
こんにちは。
よろしくお願いします。
大阪を中心に住宅の建築販売などを手がけています。
地域密着型の経営で売り上げを伸ばし…「親孝行」?という事で言われるがままついていくと…。
宮脇さん社員に次々と封筒を渡していきます。
それ皆さん中は何が入ってるんですか?なんと現金1万円。
実はこの会社では毎年4月を親孝行月間と定め社員に親孝行のための資金を渡しているんです。
バーベキュー大会をさせて頂いております。
しかもこの1万円正社員だけでなくパートを含めた全従業員に支給しています。
そういう事になります。
ありがとうございます。
親孝行月間を始めたのは10年前。
毎年大きな出費にもかかわらず業績は上がり続けています。
使ってる?使わせて頂いてます。
ピンクのネクタイがすてきな出口翔太さんに密着して確かめてみました。
出口さんは入社4年目。
土地を所有するオーナーにマンションやアパートの建設を提案する営業マンです。
出口さん親子がやって来たのは焼き肉店。
両親が大好きな肉をおなかいっぱい食べてほしいと店を選びました。
出口さん更にプレゼントも用意していました。
お父さんには手帳をお母さんにはバッグを贈りました。
おあいそお願いしていいですか。
会計は親孝行月間の1万円に自分の財布から足して支払いました。
親の喜ぶ顔を見た出口さん。
仕事でもお客さんの喜ぶ顔が見たいと改めて思ったといいます。
この会社では親孝行をしたあと感想文を提出する事になっています。
親孝行をする事で仕事へのやる気が上がったといいます。
そういう目的といいますか効果といいますか出てると思いますけどね。
一瞬意外なやり方でしたけどもね。
根本が信念としてあるようなね。
それがすごいなと思った。
親孝行なんかにしても男からしたら助かんのが…そういう話も社員の方されてましたわ。
いや分かるわ。
それまで恥ずかしいねん。
そこはくすぐられてる感じはした。
そういうチャンスを作ってあげて…ほんでそれを結果にまた表れるというのがすごいですよね。
あと文通いうのもね。
イマドキね。
ええ。
ただ100人以上の社員の方と毎週文通するというのは大変ですよ。
すごいよ。
ちゃんとポイントのメッセージを残す。
その大変の中で編み出した言葉であり手書きの字であったり。
そうなんですよね。
伝わる。
全部伝わりますよね。
社長も「分かる」言うてましたね。
「あ〜ちょっと今月は忙しいんかな」とかね。
字によって「いつもより雑やな」とかね。
筆跡から伝わってくるんやね。
社長もバージョンアップしてはるような感じがするわ。
そうですよね。
今回見て下さった会社以外にも…ほかにもちょっと調べてまいりました。
こちらの会社。
こちらの会社は社員が…うわっ!え〜っ!大阪にあるIT企業なんですが「今月どれくらいの仕事をどんなふうに進めて給料いくら受け取ります」というのを自ら自己申告する。
すごいな!ある業務量に対しての対価が決まってる。
例えば契約1本が何万円とかこれを販売できたら何千円とか。
それを基に計画を進めていくんですね。
そうする事によって…そこで社員も空気見れるし納得した金額を貰える事になってるんでしょうね。
続いてまいりましょう。
次の会社の写真がこちらです。
ここ行きたいわ。
これどういう事かといいますと…イタリアですか?あっそう。
スペインとかシエスタという文化が…お昼寝の文化がありますよね。
ここの会社も…3時間もあればこういうふうに堂々と昼寝もできるという事で。
そこはどうなってるんですか?そこを選べるんですよ。
あっなるほど。
でも基本的には…そうですよねそういう説もありますよね。
いやいいっすね。
じゃ3時間…。
寝方まで決められる会社嫌でしょう?今日ホントにいろいろ見てまいりましたが増田さん最後に「増田のツボ」。
増田さんがご覧になってきてやる気を出すのに必要なもの。
それを教えて下さい。
あ〜そうか!皆さんも最初は照れたけどだんだん楽しくなってきたりとか当たり前になってきて皆さん照れてないんですよ。
まあ言うたら広い意味で…文化になってるからそれができるという。
さらけ出すっていう。
さらけ出す事の格好よさと強さが何か見えましたね。
まずは「テレるな」という。

関西を元気にする人たちが集うルソンズカフェ
ここに来ると過去の失敗談をつい打ち明けてしまう。
そんな不思議なお店。
今日はどんなお客様がいらっしゃるのでしょうか
(品川)おはよう杏子ちゃん。
あ〜いらっしゃい品川さん。
どうぞどうぞ。
今日はお客さんは?名越さんです。
(名越)初めてですよね?お会いした事なかったでしたっけ?品川隆幸さんという東大阪にいろんな会社が共同でモノづくりをする会社があるんですけどそこの社長さん。
モノづくり?そうですね。
品川さんご自身も東大阪でゴムとか樹脂のモノづくりをされている会社の社長さんでもいらっしゃるという。
それで一方では会社と会社をつないでいって新しいものを…。
もう順風満帆ですね!いやいやいや。
そらね順風満帆はいつもの事ながらですけどねやっぱり失敗もあったんですよ。
ああそうなんですか。
1年ですか?私が代わって説明致しましょう。
建築資材の会社で営業成績トップだった品川さん。
「自分一人ならもっと儲かるはず」と考えた。
23歳で独立。
間もなく大きな契約が取れた。
内装工事に使うベニヤ板2,000枚。
「よ〜しこれで半年はやっていける!」。
しかし配送当日運転手から突然の電話。
「建物まだ出来てへんで!どういうこっちゃ!」。
実は品川さん雨で工事が遅れていたのを知らなかったのだ。
品川さんは慌てて倉庫を確保。
1人で2,000枚のベニヤ板を運んだ。
倉庫の借り貸で利益は吹っ飛び結局僅か1年で会社を畳むはめになったのだ。
いや…ありえないでしょ。
普通それ。
そら誰かてしたくないよね。
いやいやでも要するにベニヤを使うもともとの建物が出来てなかったという事ですね?やっぱり天候具合というのは…1か月雨が降り続く事かてあるんだから。
想定しとかんといかんのでしょ?それは。
あ〜そうか。
私は営業だから注文さえ取ってきたらもう全てOKと。
注文を取ったら納入までは半年くらいの工期があるから。
次から次へと注文を取っていくじゃないですか?「やった〜」っちゅうなもんですわ。
それはそれで「駄目ですよ」って電話受けた時に…。
23歳の僕の頭にしたら…。
だから「そこに下ろさせて下さい」言うたものの…木ですからねベニヤは。
木ですから。
すぐ電話してこっちで倉庫でなんとか下ろすとこ探さなあかんと。
すぐ探して…運転手どないしとったと思います?運転席でパカ〜ッ寝てやがる。
私1人で下ろしたんです。
えっ?何千枚でしたっけ?2,000枚。
ほとんどのベニヤがみんなパー。
あっ?それでもうパーですか?パーですよ。
血がついとるもんを誰が売りもんに…。
ああそういう事か。
売りもんですから。
品川さんこの失敗から学ばれた教訓とは何でしょうか?
(名越)そこがゴールになっちゃうんですね。
あ〜いや〜今日はいい話ありがとうございました。
いや〜でも今日の品川さんのお話は…。
やっぱり経営者っていうのは一筋縄ではいかへん人格ですよね。
何かそんな気がしたわ。
だからやっぱり失敗から何を学ぶかそれが人生を分けるな。
失敗だけで終わらせないというね。
2014/12/29(月) 06:15〜06:54
NHK総合1・神戸
ルソンの壺・年末特選!〜4月号〜「社長直伝!やる気アップ大作戦」[字]

大型連休を控え「五月病」など、やる気ダウンが心配される時期。ユニークな試みで社員の意欲アップに成功している企業を徹底取材!社長から“成功のツボ”を教えてもらう。

詳細情報
番組内容
今年度から、放送時間が40分に拡大し、内容もリニューアルした「ルソンの壺」。今月のテーマは「社員のやる気アップ大作戦」。大型連休を控え「五月病」など社員のやる気ダウンが心配される時期、社員に意欲的に働いてもらうにはどうすればよいのか?「ほめるバッジゲーム」「親孝行」「文通」など、ユニークな試みで社員の意欲アップに成功した企業を徹底取材!それぞれの社長から“成功のツボ”を教えてもらう。
出演者
【出演】名越康文,増田英彦,田代杏子

ジャンル :
ニュース/報道 – 経済・市況
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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