小椋佳・生前葬コンサート「特別編」 2014.12.27


・「僕は呼びかけはしない」シンガーソングライター小椋佳。
これまで生み出してきた楽曲は「さらば青春」「愛燦燦」をはじめ2,000以上。
・「不思議なものですね」そんな小椋佳が今年9月「生前葬」と銘打ったコンサートを行いました。
70歳の古希を機に今歌っておきたい歌100曲を4日間にわたって披露。
自身の音楽活動に一つの区切りをつけようというものです。
小椋佳の「生前葬コンサート」。
その4日間の感動をギュッと凝縮してお送りします。
1971年のデビュー以来人前に顔を出さず「謎のシンガー」と呼ばれた小椋佳。
銀行に勤めながら音楽活動を続けていた小椋佳が初めて公の場に姿を見せたのは1976年NHKホールのコンサートでした。
よく浪花節なんかの時あるでしょ。
ああいうのでいいと思うんですよ。
そこに手ついたり飲み物があったりする。
コンサートの様子は当時NHK特集でも放送され高視聴率を記録。
大きな話題となりました。
・「思いきり呼んでみたい」はじめまして小椋佳です。
とうとうこういうとっても広いとこに出てくる事になっちゃって随分自分としては迷ったんですけども。
思い入れの深いNHKホールを舞台に「生前葬コンサート」の構想を練り始めたのは3年前。
長い準備期間を経て夏からリハーサルが始まりました。
57歳となった2001年に胃がんの手術で胃の大半を切除して以来体力の衰えを感じているという中連日のリハーサルが続きました。
9月12日「生前葬コンサート」初日。
(取材者)みんな期待してると思います。
ありがとうございます。
前代未聞の「生前葬コンサート」。
いよいよその幕が開きます。

(拍手)どうもありがとうございます。
(拍手)改めまして皆さんこんばんは。
今日はほんとに小椋佳の何ていうか「生前葬コンサート」っていうのにようこそお運び頂きました。
今日はじめとして4日間これやらして頂く事にしました。
4日間毎日25曲ずつ別の歌をだから4日間で100曲歌わせて頂くんですがお越し頂いた皆様からは既に大変大枚のお香典を頂いてるようであります。
ありがとうございます。
という事はあれですねこれから僕はその香典返しに歌うというそういう運びっていう事になるんでしょうか。
今日はなるべくおしゃべりなしでやりたいと思います。
許された時間を歌に専念して時を過ごそうと今日は思ってます。
何つってもお葬式ですから「死人に口なし」って言いますからしゃべってちゃいけないんでそれじゃあ早速。

(拍手)どうもありがとうございます。
(拍手)本名神田紘爾の僕は実は東京・上野という下町育ちですからだから本名の神田紘爾は持ってないんだけど小椋佳の方は実はふるさとがあります。
その名前が生まれた場所は福島県耶麻郡っていうんですね。
名前からして。
福島県耶麻郡北塩原村大字檜原字早稲沢というそういう村でまさに山の中でした。
その村が学生村っていうのも当時やってましてね勉強したい人間に部屋を貸すっていうひと夏部屋で勉強しなさいみたいな。
約50世帯ぐらいですけどそのうち48世帯が全部「小椋」さんなんですね。
どのうちもみんな小椋さん。
小椋忠さんというお宅にそのご主人の家の6畳間にひと夏法律の勉強にほんとリュックサック法律の本ばっかり詰めて行ったんですね。
勉強で籠もろうっていう覚悟で出かけたんですが実際には生まれて初めての自然に囲まれた場所での暮らしその自然の中での暮らし今はやりの言葉でいうと自然との共生っていうんですかそういう暮らしぶりがほんとにすばらしくてですねその村の人の通常の暮らしぶりと一緒になって明け暮れました。
畑行って大根もぎをやったりおまけに行ってそこで暮らし始めてから10日ぐらいたったところかな僕当時ある女性とちょっとつきあってましてですねその女性がひょっこりその小椋忠さんのおうちに来ちゃったんですよ。
僕慌てましたね。
ほんとにそんなの許される事場所じゃないですから非常に焦りましたけどとにかく「妹が来ちゃいまして」とか言って。
まあ見え透いたうそですぐばれましたね。
似ても似つかない人が来たわけですから。
そこは問題なく過ぎたんですけど問題といえばあれですねその時訪ねてきた女性がいまだに我が家に居るっていう事がむしろ問題かもしれませんけど。
(拍手)いえいいんですけどね。
その夏から僕自身も「小椋」という名前を頂いて使うようになりました。
また長話をしてますね。
歌います。
「俺たちの旅」です。
(拍手)どうもありがとうございました。
(拍手)どうもありがとうございました。
(拍手)
(拍手)どうもありがとうございました。
(拍手)よろしくお願いいたします。
(男性スタッフ)皆さん本番の時このM5M6次やりますM7「あほうどり」…。
じゃあ時間もちょっとだいぶ詰まってきたんですが…。
(男性スタッフ)お願いします。

(手拍子)
(手拍子)
(拍手)どうもありがとうございます。

(拍手)音楽活動と並行し1967年から26年間銀行員として働いてきた小椋佳。
そんな経験を持つ人間ならではの思いをコンサートで語りました。
ちょっとややこしいような事を申し上げますけど自分の観察で言うとそうですね今から20年ほど前でしょうかね。
平成という時代が始まるあたりからですけど私たち日本人の生き方が大きく変わったと思われます。
それはその変化っていうのは一口に言って「組織」から「個」へという変化ですね。
戦後復興っていうかな日本は経済の効率的運営っていうのを主眼にしました。
そのための方策として人間の組織化個の囲い込みっていう方向に突き進みましたですね。
働くほとんどの人が何らかの形で組織に帰属して組織内存在となってかつ組織の価値構造に身も心も染め上げられていく。
そうした構図が日本中にまん延していきました。
それが平成という時代が始まるあたりから年功序列制の崩壊とか終身雇用制の終えんとかそんな事を持ち出すまでもなく要するに経営側が「君らの面倒は従順なら一生面倒見る」っていう世界ではなくなってまいりました。
要するに個の側から言えばですね個人としてはそれぞれがただ組織に帰属していれば安泰だっていうんじゃなくていわばそれぞれが自己選択的に生きる事が要請される時代が始まっているって言えるんだと思います。
言いかえるとそれがそれぞれに自己の価値観を創造的に構築して生きていく事が要請されている時代。
まあ今後の日本生きていくだけでも結構難しくなった時代でありますがでも別の言い方をすると本来人間のあるべき「個」の個としての生き方がようやく始まった時代とも言えそうだなと思います。
ちょっと生意気を申し上げましたけどそんな変化を感じながら作った歌があります。
聴いて頂きます。
「流されはしなかった」っていう歌です。
(拍手)どうもありがとうございました。
(拍手)前代未聞の「生前葬コンサート」を終えた小椋佳。
その心境を聞きました。
2014/12/27(土) 22:00〜22:50
NHK総合1・神戸
小椋佳・生前葬コンサート「特別編」[字]

小椋佳が、70歳の古希をむかえ行った「生前葬」コンサートから、名曲中の名曲を厳選してお届けする。「愛燦燦」「俺たちの旅」「さらば青春」「しおさいの詩」ほか

詳細情報
番組内容
「生前葬」と銘うち、9月に4日間で100曲を歌いきるという前代未聞のコンサートを行った小椋佳。その公演から、珠玉の名曲を厳選し、紹介。また初めて人前に姿をあらわした、NHKホールでの公演の貴重な映像も紹介。独特のMCやスペシャルインタビューも交えて、その感動をお届けする。
出演者
【出演】小椋佳,星勝,谷川学,加藤武雄,森下武,小塚泰,吉迫浩介,紺野紗衣,タナカジュン,岩村乃菜,東京フィルハーモニー交響楽団,【語り】森田美由紀

ジャンル :
音楽 – ライブ・コンサート
音楽 – 歌謡曲・演歌
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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