[PR]

 16日の東京金融市場は、大荒れの展開となった。株は売られて日経平均株価は前日の終値より一時、500円超値下がりし、取引時間中としては約2カ月半ぶりの安値をつけた。一方、比較的安全とされる国債が買われて長期金利の指標となる満期10年の国債の流通利回りは一時年0・225%まで下がり、過去最低を更新した。外国為替市場では「安全通貨」と見られている円を買う動きが広がり、対ドル、対ユーロともに急速な円高が進んだ。

 東京株式市場は前日の米市場が値下がりした流れを引き継ぎ、輸出関連企業を中心にほぼ全面安の展開。日経平均は午後1時では、435円62銭安い1万6673円08銭。リスクを避けようと株式を手放す投資家が多く、「日本国債に資金が向かっている」(大手証券)。

 東京債券市場は世界経済の減速懸念が高まったことで、国債が買われた。世界的に超低金利が広がるなか、金利がほとんどつかなくても、損失リスクが少ないとされる国債を買う投資家が目立つ。