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辺野古ボーリング調査再開へ準備作業開始
1月15日 18時21分

辺野古ボーリング調査再開へ準備作業開始

沖縄のアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設計画を巡り、沖縄防衛局は、去年9月から中断しているボーリング調査の再開に向け、15日から海上での準備作業を始めました。

普天間基地の移設先とされている名護市辺野古沿岸部では、去年8月、埋め立て工事の前提となる海底のボーリング調査が始まり、これまでに合わせて12か所で調査が行われましたが、台風の接近などの影響で去年9月以降、4か月近く中断したままとなっています。
沖縄防衛局は調査の再開に向けて15日から海上での準備作業を始め、午前中、埋め立て予定地に隣接するアメリカ軍キャンプシュワブの砂浜から重機を使って浮き桟橋を設置しました。
これに対し、基地のゲート前では計画に反対する人たちが抗議集会を開き、参加者の一部が基地に出入りする車両を止めようと道路上に横たわり、これを排除しようとした警察官や警備員ともみ合いになる場面も見られました。
警察によりますと、抗議活動に参加していた80代の女性が転倒し頭を打ってけがをしたとということです。
防衛局は、立ち入り禁止区域を示すブイやフロートを海上に設置したうえで、ボーリング調査を速やかに再開させる方針ですが、沖縄県では去年11月の知事選挙で計画に反対する翁長知事が当選するなど移設計画に反対する声が高まっていて、今回の調査再開に向けた動きに反発が強まっています。

名護市長「憤り超え情けなくなる」

移設計画に反対する名護市の稲嶺進市長は「これまでの選挙結果などで、辺野古移設はだめだという民意が出ているにも関わらず、強行するのは、憤りを超えて情けなくなる。
県民の思いを聞く意思は全くないのか」と政府の姿勢を非難したうえで、「政府としては、淡々と粛々と計画が進んでいるとアピールしたいのだろうが、法治国家である以上、さまざまな条件が整っていないなかで、このまま埋め立て工事まで進んでいくことにはならないと思う」と述べました。

翁長知事 作業の中断要請も検討

沖縄県の翁長知事は15日、県庁で記者団に対し、「きのう、杉田官房副長官に移設計画の反対を伝えていて、こうした動きがあるのは大変残念だ。
今後行われるフロートや仮設桟橋の設置に県への手続きの必要性があるかどうか確認するよう、事務方に指示を出した」と述べました。
そのうえで翁長知事は「前知事が行った埋め立て承認に法律的な問題がないか検証するチームを今月中に設置したいと考えているが、調査の見合わせを要請すべきかどうかも含めて議論していきたい」と述べ、埋め立て承認の検証作業が終わるまでの間、作業の中断を要請することも検討する考えを示しました。

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