パリ=渡辺志帆、吉田美智子、青田秀樹
2015年1月15日00時38分
疎外され、犯罪を重ねた若者に刑務所で近づき、イスラム過激思想で洗脳する――。仏連続テロの背景に、そうした勧誘戦術があることが、朝日新聞が入手した裁判資料から浮上した。仏政府は今後、危険だと判断した受刑者を隔離する方針で、国内では新たなテロ対策への支持が厚い。バルス首相は13日に「テロとの戦争」を明言。ただ、強硬姿勢に傾けば、仏社会の分断を深める危うさもはらんでいる。
9日にパリ東部のユダヤ系食材スーパーで人質立てこもり事件を起こしたアムディ・クリバリ容疑者(32)をめぐる裁判記録から、同容疑者が累犯強盗からテロの道に踏み出していった過程をたどった。
クリバリ容疑者は1982年、パリ南部郊外エソンヌで西アフリカ・マリ系移民の家庭に生まれた。9人の姉妹に囲まれ、学校の成績もまずまずだったが、17歳ごろから非行に走った。01年から05年までに、銀行強盗や薬物取引の罪で5度の有罪判決を受けている。
05年から服役していたパリ南部の刑務所で、2人のアルジェリア系の人物と出会った。今回、週刊新聞社を襲撃したとされるシェリフ・クアシ容疑者(32)と、イスラム過激派グループリーダーのジャメル・ベガル受刑者(49)だ。
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朝日新聞国際報道部
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