きょうは何の日

2010/04/06

1978年4月6日「日本アカデミー賞授賞式が挙行された日」

「ハートロッカー」が米アカデミー賞で作品賞を受賞したことはまだ記憶に新しい。
アカデミー賞がアメリカの映画人にとってもっとも権威があり、名誉ある賞だということは言うまでもない。
日本にも、映画を称える素晴らしい賞がある。
日本アカデミー賞!今年で33回目を向かえ、今や日本映画界の権威ある賞の一つとして燦然と輝きを放つ。
1978年4月6日。それは第一回日本アカデミー賞が行われた日。
創設にたるまでの秘話。そして歴代授賞式の数々の名シーンを振り返って見る。

終戦後、テレビのない時代。映画は娯楽の中心だった。
昭和30年代の高度成長期にはスーパースター石原裕次郎らの登場により、映画界はますます活気をみせ、映画館は連日満員となる。
しかし昭和39年、東京オリンピックの開催が開催。
爆発的にテレビが普及し、庶民の娯楽は映画からテレビへと移り変わっていく。
昭和35年には10億1千万人を誇った観客動員数も、昭和41年には全盛期の5分の1以下、
1億8千万人まで減ってしまった。
そんな映画の未来を憂い、奮い立った人物がいる。東宝の社長 岡田茂である。
彼は、アメリカのアカデミー賞に並ぶ権威ある賞を、日本でも創設することを考えた。

岡田茂と共にアカデミー賞創設に人力した入江雄三さんにインタビュー。
当時の知られざる秘話を語る。

1978年4月6日。第1回日本アカデミー賞の授賞式が開催!
最優秀作品賞は、山田洋次監督の「幸福の黄色いハンカチ」
最優秀主演男優賞は高倉健。今なお輝きを放つ映画界の重鎮たちが一同に会した瞬間であった。
最優秀助演男優賞は武田鉄矢。彼にとってこの映画は人生の転機。俳優としての道を歩むきっかけとなったのが、この日本アカデミー賞。

そんな武田鉄矢がインタビューで当時を振り返り、そして日本アカデミー賞への思いを語る。

1997年の第20回ではダンスブームを巻き起こした「Shal we ダンス?」が最優秀作品賞を受賞。ハリウッドでもリメイクされ、話題となる。
翌年の21回では、「もののけ姫」が最優秀作品賞に。ジャパン・アニメーションの存在を知らしめた。
第22回ではテレビ界では50年の実績を持つコメディアン、いかりや長介が最優秀助演男優賞に輝く。
また、新人俳優賞は大スターへと羽ばたいて行くための登竜門。
岸谷五郎、佐藤浩市、中井貴一といった今の映画を担う俳優たちが初々しい姿を覗かせる。
2008年の第31回。「恋空」で新人俳優賞を受賞した新垣結衣。

インタビューを通して、新人俳優を受賞してから自身の成長など語る

役者だけではなく、31回の最優秀作品賞「ALWAYS 三丁目の夕日」など、日本アカデミー賞では記憶に残る名作が名を連ねる。
迎えた今年33回。鳩山由紀夫総理が現役総理として、初めて授賞式に出席。
大いに盛り上がりを見せる。
昨年度、邦画興行成績が過去最高となったのは、この賞がもたらせた功績の一つでもある。
心に残る名作、多くの俳優に映画人を輩出してきた日本アカデミー賞。
これからも日本映画界の歴史と共に歩んでいく。

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