高校生のクチコミ中心でユーザー90万人突破、学習管理SNS「スタディプラス」に聞く成長の理由

 みなさん、こんにちは。 アプリマーケティング研究所、iPhonePLUS出張所です。本日は学習管理SNSのスタディプラスさんのインタビューをお届けします。

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※スタディプラス株式会社 CEO 廣瀬高志さん

Q:スタディプラスについて教えてください

廣瀬:スタディプラス(外部リンク)は「学習管理SNS」です。勉強の記録をつけて自己管理し、グラフで可視化することができるのが特徴のアプリです。つまり「1年前に自分が何を勉強したのか」「英語・数学・国語をバランスよく勉強できているか」ということを、管理することができます。

 SNS機能もついていて、他人のタイムラインを見ることで「どんな勉強を、どんな教材で、どのくらいしているか?」などを参考にすることができます。

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Q:スタディプラスはどのように出来たのでしょうか?

廣瀬:前身のサービスは、2011年に公開した「スタディログ」というサービスなのですが、そのサービスでの経験をもとに、一度ゼロからつくり直したのが「スタディプラス」です。

 スタディログのときは「学習ログを残していく」という所は一緒だったのですが、アプリ内にSNS機能がありませんでした。その代わり、TwitterやFacebookに投稿できるようにしていたんです。ところが、この勉強記録のソーシャル投稿が、実は友だちから「勉強の自慢してきて、うざいんだけど」というように言われてしまうことが発覚しました。

 そこではじめて、「勉強の記録は、リアルなソーシャルグラフと相性が悪い」ということに気づいたんです。やっぱり「コソ勉」とかって言いますけど、「勉強してないよ」って言いつつ実はやってる、みたいな感じがいいんだなと。

Q:それで、スタディプラスにはSNS機能もつけたんですね

廣瀬:はい、「せっかく熱心に勉強している人が集まっているので、他の人がどんな勉強をしているか知りたい」という声も多くて、SNS機能をつけました。スタディプラスではリアルな友だちではなくて、「東大を目指す人」同士でつながったり、勉強方法や教材の情報交換ができるような方向に切り替えました。

Q:ユーザーは今はどのくらいでしょうか?

廣瀬:2012年8月にアプリをリリースして、今90万人くらいです。OS比率としてはiOSのほうが多いですね。

 ユーザー層としては、もちろん社会人もいますが、高校3年生(受験生)のシェアがとても高いです。プロモーションはしていないので、高校生のリアル口コミの力が大きいと感じますね。

Q:他の教育系アプリと、何か連携などはされているのでしょうか?

廣瀬:はい、「StudyplusAPI」というのを提供していて、教材・勉強系アプリと連携することが出来るようになっています。どういうことかというと、ユーザの方が連携したアプリで勉強をすると、スタディプラスに自動的に勉強記録が反映されます。教材・勉強系アプリさんからすると、スタディプラス上の友だちのタイムラインに流れたりもしますし、相互送客的な宣伝になるのもメリットです。

 実際、App Store総合の有料ランキングで常に上位の「ペラペラ英語」というアプリは、スタディプラスAPIを入れたところ、ダウンロードがすごく伸びたとおっしゃっていました。この「StudyplusAPI」は、無料で公開しているので、もし興味のあるデベロッパーさんがいたらご連絡いただければ嬉しいです。

Q:他の企業や塾とコラボしたりすることもあるんでしょうか?

廣瀬:ベネッセさんの「進研ゼミ高校講座」と一緒にやっているコラボ企画で、志望大学群別のコミュニティを作っています。これは、先輩チューター(ベネッセのOB)に質問をなげかけると、なんでも答えてくれるというコンテンツです。

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※進研ゼミとのコラボコンテンツ

Q:スタディプラスのユーザーさんから、一番好評なのはどこですか?

廣瀬: そもそも「勉強記録をつける」って一般的じゃないし面倒くさいことですけど、スタディプラスならスマホで気軽に勉強記録をつけられるところ。そして、それが意外と達成感があって楽しいことです。

 実は資金調達でいろいろなベンチャーキャピタルの方とお話しさせていただいた際、「勉強の記録なんて本当にやるの?」と言われたりもしたのですが、そこは僕自身が受験生のころ「勉強ノート」をつけることで、モチベーションや目標意識が高めやすいということを知っていたんです。

Q:スタディプラスの高校生のユーザーさんを見ていて、デジタル感覚のジェネレーションギャップを感じるところはありますか?

廣瀬: ユーザーインタビューをしていると、スマホやネットを使った勉強法が浸透していると感じます。

 例えば受験サプリなど、動画授業系のアプリは当たり前に使われていたり、日本史でわからない単語があったらGoogle検索をしたり、数学でわからない箇所があればYouTubeで講義動画を探すというのもよく聞きます。

 それと、学校のクラスでLINEグループを作っていて、そこで宿題を投稿し合って、答え合わせをすることも多いようですね(笑)。

Q:最後に告知などあればお願いします

廣瀬:スタディプラスとのAPI連携やタイアップ企画などでご興味ある会社さんがいらっしゃればご連絡ください。真剣に勉強しようと思ってる高校生や社会人に対して、アプローチしたい教材アプリを作っていらっしゃる会社さんとは相性が良いと思っています。

 また当社では、積極的にエンジニア採用もしておりますので、こちらもぜひ興味があればご覧ください。

■編集後記

 PC時代は成立しなかったであろう、スマホ時代ならではのサービス。ちなみに、Twitterで「スタディプラス」「スタプラ」で検索すると、学生と思われるクチコミがかなりたくさん出てきて驚く。

 なお、1月5日リリースの最新版のiOSアプリでは、ユーザレビューが609件で、平均も★5になっていてユーザーからの評価も上々とのこと。

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