環状2号線の完成見通し
中央区が設定したBRTの導入ルート3案のうち2案は環状2号線を活用する。
環状2号線(http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/cpproject/traffic/19/toshishisetsu19.html)とは、有明を起点に新橋・虎ノ門・四ツ谷などを経由して神田佐久間町に至る約14kmの都市計画道路である。
虎ノ門以北は外堀通りとして以前から機能していたが、虎ノ門以東は用地取得に難航し、有明付近を除き長年工事着手できなかった。特に新橋-虎ノ門の1.4kmは、俗説により「幻のマッカーサー道路」とも呼ばれた。
1989(平成元)年に創設された立体道路制度により、道路の上空に建物を建てられることとなり、ようやく事業着手された。有明-築地は高架主体、築地-新橋-虎ノ門はトンネル(http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140206/259388/?SS=nboimgview&FD=-1121093981)で建設されることとなった。
2014(平成26)年3月には、新橋-虎ノ門のトンネルと地上街路(新虎通り)が開通し、5月には、環状2号線をまたぐ52階建て、高さ247mの虎ノ門ヒルズが完成した。
築地付近は築地市場の跡地にトンネルを建設する。築地市場の豊洲新市場への移転が2016(平成28)年11月と確定し、2020年東京五輪までに完成する見通しは立ったものの、その前数年は暫定道路(http://www.nikkei.com/article/DGXNZO56164970T10C13A6L72000/)となる。
築地から南東方は、隅田川へアーチ橋が掛かる(http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/knp/news/20140508/662169/)など、工事は着々と進んでいる。
虎ノ門のバスターミナルと新駅
2014(平成26)12月に策定された『東京都長期ビジョン』では、虎ノ門地区は、都市づくりと連携した交通結節点として機能強化するとしている。
トンネルと高架が主体で信号のほとんどない環状2号線により、湾岸部と虎ノ門バスターミナルが直結されることになる。
中央区の検討では運行範囲が区内に限定され、銀座-晴海のルート案が設定された。都が本腰を入れるようになり、都心側は東京・新橋・虎ノ門、湾岸部は豊洲・有明と、検討する運行範囲が拡大された。
環状2号線の開通と虎ノ門バスターミナルの整備、また豊洲新市場や東京ビッグサイトへのアクセスを考えるなら、BRTのメインルートは虎ノ門-新橋-晴海-ビッグサイトとするのが良いだろう。
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