オリーブオイルの豆知識
■主なオリーブオイルの産地
・オリーブと言えば地中海沿岸オリーブオイルの産地としてはイタリアをはじめスペイン、ギリシャ、チュニジア、トルコ、シリアなどの国が
あげられます。 それぞれの国によって気候や土壌、栽培されているオリーブの品種の違いなどによりオリーブ
オイルの風味・特長が違ってきます。
・色、香り、味わい
フルーティ(オリーブ果実の香り)、グリーン(草や葉のような青々しい香り)、ビタ ー(苦み)などという
ように表現されるオリーブオイルの風味は、木の種類、土の種 類、気候、気温、畑の場所、収穫時期、摘み方、
搾り方によって異なります。
南北に長く伸びたイタリアでは地域によって多くのオリーブ品種があり、それから得られるオリーブオイルの風
味も様々です。
イタリアの主な産地は、プーリア州、カラブリア州 、シチリア州、トスカーナ州、ウンブリア州、リグーリア州
などがあります。
■北部 リグーリア州
リグーリア産のオリーブオイルの色調は淡い黄緑で、軽やかな香りで苦味・辛味の少ないマイルドでやわらかな味わいが特長です。 オリーブの主な品種は、タジャスカ種です。
■中部 トスカーナ州、ウンブリア州
トスカーナ州はイタリアの中でも歴史と屈指のクオリティを誇る産地として有名です。 そのトスカーナ産のオリーブオイルの色調は輝くような緑黄色で、風味は青々としたオリーブの実を連想する新鮮でフルーティな香りにピリッとした辛みのある強い味わいが特長です。 ウンブリア産オリーブオイルも、青々とした香りや辛みのある強い味わいが特長ですが
華やかな印象のトスカーナ産オリーブオイルと比較すると、重厚感があります。 オリーブの品種は、主な品種は、
フラントイオ種、レッチーノ種、モライオーロ種です。
■南部 ブーリア州、カラブリア州、シチリア州
イタリア全土の年間生産量のほぼ半量が生産されている最大の産地がプーリア州です。 プーリア産のオリーブオイル
は、色調は淡い黄緑で、香りはオリーブ果実そのものらしさがあり、比較的苦味辛味の少ないマイルドな風味が特長
です。 プーリア州に次ぐ生産地のカラブリア州、シチリア州など南部のオリーブオイルは、その温暖な気候から多く
の品種のオリーブが生育するため、色、香り、風味とも多種多様のオリーブオイルがあります。 オリーブの主な品種
は、オリアローラ種、コラティーナ種、カロレア種です。
■エキストラバージンオリーブオイルとオリーブオイル(ピュア)の違い
エキストラバージンオリーブオイルはオリーブの実を搾ったバージンオイル(一番搾り)のうち、酸度が0.8%以下で
特に良質なものをいい、オリーブオイル特有の香りが強いものです。サラダやドレッシング、料理の仕上げなど香りを
生かした料理に向いています。オリーブオイル(ピュア)は精製したオリーブオイルとエキストラバージンオリーブオ
イルをブレンドし、マイルドな風味に仕上げたものです。焼く、炒めるなどさまざまな料理に向いています。
■白濁して固まりもできても品質は大丈夫
オリーブオイルは10℃を下まわるような低い温度になると白い粒の沈殿が生じたり、濁ったり固まったりします。
これは、水が0℃で凍るのと同じようにオリーブオイルの成分の一部が低温で固まって起こる現象で、異物や不純物が
混入したり、カビが生じたものではありません。
オリーブオイルが白濁した状態と元に戻った状態 特にエキストラバージンオリーブオイルは、ピュアタイプのオリー
ブオイルより比較的早く白濁します。 しかし一度白濁したり凍結したオリーブオイルもぬるま湯につけたり、暖かい
場所にしばらく置くと溶けて透明になります。
オリーブオイルの品質に問題はありませんので、安心して使うことができます。