慰安婦問題 引き続き韓国側に理解求める1月13日 12時20分
岸田外務大臣は、閣議のあと記者団に対し、韓国のパク・クネ(朴槿恵)大統領が、いわゆる従軍慰安婦の問題での日本側の歩み寄りが必要だという考えを示したことに対し、引き続き韓国側に理解を求めるとともに、首脳会談の実現に努力する考えを重ねて示しました。
韓国のパク・クネ大統領は12日の記者会見で、安倍総理大臣との首脳会談の可能性について「日本の姿勢の転換が重要だ」と述べ、いわゆる従軍慰安婦の問題での日本側の歩み寄りが必要だという考えを改めて示しました。
これについて岸田外務大臣は、閣議のあと記者団に対し「この問題では安倍総理大臣も、筆舌に尽くしがたいつらい思いをされた方々の思いに心を痛めているとたびたび表明しており、歴代の総理大臣と同じ思いだ。慰安婦問題には、政府としてこれまで最大限取り組んできた」と述べ、韓国側に引き続き理解を求めていく考えを示しました。
そのうえで岸田大臣は、「両国のトップが話し合う対話の場は重要だ。わが国は対話のドアは常にオープンだ」と述べ、首脳会談の実現に努力する考えを重ねて示しました。
「前提条件付けるべきでない」
菅官房長官は記者会見で、「慰安婦問題に関しては『政治問題、外交問題にすべきでない』というのが政府の基本的な立場だ。こうした考えを韓国側に粘り強く説明したい」と述べました。
そのうえで菅官房長官は、「日韓両国は地域の平和と繁栄のために、幅広く未来志向で解決すべき課題が数多くあるので、大局的観点から取り組んでいく必要がある。隣国の首脳が会うのに前提を付けるべきでないということはずっと主張してきており、その姿勢は全く変わらない」と述べ、首脳会談の開催に前提条件を付けるべきではないという考えを示しました。