中島 滋隆
ナカジマ シゲタカコラム一覧
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認知症を知る2 アルツハイマー型
アメリカ精神医学会の定義(DSM-Ⅳ分類)によれば、アルツハイマー型認知症は、新しいことを覚えたり以前の記憶を思い出したりすることができなくなる記憶障害に加えて、四つの認知障害(言語の障害、失行、失認、実行機能障害)のうち少なくとも一つが、持続的に存在し、しかもその原因が他の疾患ではないものを指します。 前回も説明したように、失行は運動機能は正常なのに意図したことを行えないこと、失認は感覚機...(続きを読む)
認知症を知る3 レビー小体型
馴染みの薄い病名と思いますが、なんと国内に患者が約60万人いると推定されています。早期に発見して適切に医療介入すれば、進行を遅らせ症状を和らげ、介護する人の負担も軽くすることができるのですが、医師ですら病名を思いつけないことが少なくありません。この機会にぜひ覚えてください。 そもそも何? そうは言われても、レビー小体って一体何だ? と思った方も多いことでしょう。 まずレビーは、ドイツの医...(続きを読む)
認知症を知る1 きほんのき
まずは本当に基本的なところから。 歳をとって物忘れがヒドくなったという自覚のある方も多いと思いますが、これは誰にでもある加齢現象であって、認知症ではありません。 では、一体どういうものが認知症なのでしょう。 医学的な定義では、「後天的な脳の器質的障害により、いったん正常に発達した知能が低下し、知的機能障害のために、日常生活や社会生活に支障を生じてくる状態」を指します。 堅苦しい表現なの...(続きを読む)
不登校のタイプ別分類(その5~8)
5)孤立型(小学校高学年~中学校全般) クラスの子供達から浮いて、ポツンとして次第に登校しにくくなるタイプです。 子供達は成長するにつれて、お互いの対応(やりとり)がよりぴったり噛み合うことを必要としてきます。クラスの中に次第にグループ化がはっきりしてくる時期でもあります。孤立する子供が現れてきます。主に小学校高学年から中学校全般にみられます。 辛さはじわじわと強くなるので、学校...(続きを読む)
不登校のタイプ別分類(その1~4)
登校を困難にしたマイナスの種類別に、登校拒否を分類すると、年齢層でタイプが分かれた。また、タイプ別にはっきり治療法が対応した。その上、登校を困難にしたマイナスの力が起こる社会的背景、家庭的状況、子供達のかかえている問題がはっきり浮かび上がってきた。 1)対人関係能力欠如型(小学校低学年) 他人とうまくつきあう能力は、集団に加わる際、最も基本的な力となります。 学校でクラス(子供達の集...(続きを読む)
不登校(登校拒否)について
子どものとき発見されることが多い精神障害に、精神遅滞(精神薄弱)、自閉症(自閉性障害)、学習障害(LD)、多動性障害(ADHD)、行動障害、不登校等が挙げられるが、ここでは不登校にスポットをあてて考察する。 不登校は年々、特に中学校を中心に目に見えて増加している。今や日本の学校では不登校、いじめ、校内暴力といった問題が無視できないほど全面に出てきており、その対策に学校が困惑しているのが現実...(続きを読む)
自殺について
自殺が人間にしかみられないということは、およそ間違いのないことでしょう。ローマの哲学者セネカが「死を選ぶ自由こそ、人間の最大の自由である」と述べたことも、あながち不当とはいえないかもしれません。 心理士という職業にあっても、自殺という現象はとても心の痛むことですし、どれほどそれが必然的で避け難いものにみえたとしても、多くの心理士は痛烈な失敗感や挫折感を味わうものです。 セネガがいったよう...(続きを読む)
家庭内暴力
●なぜ、日本にだけ家庭内暴力が起こるのか 子どもが親に対して激しい暴力をふるうという「家庭内暴力」は日本に特有のものです。ほかの多くの国では、家庭内暴力といえば親が子どもにふるうことを指します。 日本で圧倒的に多いのは、子どもが母親に暴力をふるうというものです。このような「子どもから親へ」という暴力の方向は、諸外国ではおよそ考えられるものではありません。こうした逆転現象の背景には、やはり、...(続きを読む)
アダルト・チルドレン
●大人になれない大人たち アダルト・チルドレン(AC)という言葉は、アメリカのジャネット・ウォイティッツが書いたベストセラー『アダルト・チルドレン』から生まれました。 アダルト・チルドレンとは、親のアルコール依存などが原因で崩壊した家庭で育ち、大人になったために、さまざまな問題を抱えるようになってしまった人たちのことを指していいます。 ウォイティッツはもともと教育学者として子どもの自尊心につ...(続きを読む)
中年サラリーマンとうつ病
日本ではもっともうつ病になりやすい年齢は40~60歳といわれています。実際、中年期には自殺がきわめて多く、死亡原因の中で1位となる年齢もあるほどです。 40~60歳といえば、男性であれば、多くは働き盛りの中年サラリーマンです。中年期は本来、精神的にも成熟し、体力もあり、社会的な経験の豊かさからいっても、実り多き年代といえます。会社では中堅として頼りにされますし、家庭でも子どもが成長して、指導...(続きを読む)
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