ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
Close Up

原油安とギリシャ情勢で
乱高下するマーケットの前途

週刊ダイヤモンド編集部
【第185回】 2015年1月13日
1
nextpage

年明け早々、マーケットが荒れている。昨年秋以降、歯止めがかからない原油価格の下落と、政治の混乱から再び迷走しているギリシャ情勢を背景に、日本、米国、欧州の主要マーケットで株価が乱高下しているのだ。方向感が定まらないマーケットはどこに向かうのか。どんなリスクを抱えているのか。行方を占った。

 未年の2015年、マーケットはヒツジのようにおとなしくとはいかないかもしれない。年明けの日経平均株価は、次のグラフのように、2日目から1万7000円を割り込む波乱の幕開けとなった。

 いきなりマーケットが荒れている要因は二つある。原油安とギリシャ情勢だ。先行きの不透明さが増したことで、投資家がリスクの高い資産(株式や新興国通貨など)を売ってリスクの低い資産(国債や基軸通貨のドルなど)を買う「リスクオフ」に走っている。

 一つ目の要因である原油価格の下落は、本来なら企業や家計にとって歓迎すべきものであり、景気にはプラスのはずだ。リスクオフではなく、リスクの高い資産に投資する「リスクオン」になってもおかしくない。だが実際には逆に動いている。原油安の負の側面をマーケットが警戒しているからだ。

 次のグラフのように、昨年夏ごろまで1バレル=100ドルの水準にあった原油価格(WTI)は秋以降下落し、ついに今年の1月7日には同47ドルと半値以下にまで下がった。中国など新興国経済の低迷で原油の需要が強くない一方、米国のシェールオイルの供給量は増えている。しかも石油輸出国機構(OPEC)は昨年11月27日の総会において減産しないことを表明したため、原油価格の下落に歯止めがかからなくなったのだ。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2015年1月17日号 定価710円(税込)

保険激変!商品・生損保・代理店

見直すなら今!9分野保険商品ランキング

【Part1】
激変する生保業界
保険料等収入で首位陥落 第一の後塵を拝する日生

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

slecial-information
関連記事
クチコミ・コメント

DOLSpecial

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


Close Up

激動する世界経済の流れに、日本も無縁ではいられない。政治・経済、企業・産業、社会の注目テーマをクローズアップし、独自の視点、切り口で「詳説」する。

「Close Up」

⇒バックナンバー一覧