日銀が13日発表した2014年12月の貸出・預金動向(速報)によると、全国の銀行(都市銀行、地方銀行、第二地銀)の貸出平均残高は前年同月比2.7%増の422兆6047億円だった。企業のM&A(合併・買収)や不動産投資信託(REIT)関連の貸し出しが好調だったが、前年に大口案件があった影響などで伸び率は11月(2.8%増)からやや縮小した。
業態別に見ると、都銀は1.7%増と前の月から0.3ポイント伸びが縮小した。地方銀行と第二地銀を合わせた貸出残高は3.7%増と前の月から横ばいだった。日銀は「中小企業向けの融資が拡大しており、住宅ローン残高も増えている。貸し出しの増加基調は変わっていない」(金融機構局)とみている。
手形と小切手を除き、譲渡性預金を含んだ預金残高は、都銀、地銀、第二地銀の合計で4.2%増の621兆1695億円。1999年3月(4.3%)以来の高い伸びとなった。ボーナスが好調で個人預金が増えたほか、金利の低下で機関投資家などが資金を債券から預金に移したことなども影響した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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