仏連続テロ:「震え止まらなかった」住民、半旗掲げ怒り

毎日新聞 2015年01月10日 23時36分(最終更新 01月11日 00時06分)

容疑者らが人質を取って立てこもったとみられる現場へ通じる道を封鎖する特殊部隊隊員=パリ北東のダマルタンアンゴエルで2015年1月9日、AP
容疑者らが人質を取って立てこもったとみられる現場へ通じる道を封鎖する特殊部隊隊員=パリ北東のダマルタンアンゴエルで2015年1月9日、AP

 仏週刊紙「シャルリーエブド」襲撃事件で、サイド・クアシ(34)、シェリフ・クアシ(32)の両容疑者が印刷所に立てこもったパリ北東約40キロのダマルタンアンゴエルでは、特殊部隊突入から一夜明けた10日、住民が半旗を掲げ、「こんなことは許されない」と憤る声が聞こえた。

 印刷所から200メートル北に住むロナルさん(60)は、「昨日は夕方、窓を閉めていても何度も爆発音が聞こえた。外出できず、事件が終わっても震えが止まらなかった」と話した。昨夕、近くの自動車工場にいたセネガル出身のタクシー運転手、イブラヒム・クシュさん(32)は「静かな町だったが、昨日はパニック状態だった。私もイスラム教徒だが、多くの罪のない人を殺害するのはイスラム教徒のやることではない」と声を震わせた。

 現場の印刷所に向かう道路は現場保全のため警察に封鎖されていた。厳戒態勢が続いていた。現場付近には半旗を掲げた民家も見られた。【ダマルタンアンゴエル(仏北部)篠田航一】

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