家電ショー 日本勢は企業重視1月7日 15時05分
世界最大の家電ショーが、アメリカのラスベガスで日本時間の7日、開幕しました。
テレビなど消費者向けの家電で韓国や中国の企業が存在感を増すなかで、日本メーカーは、インフラや自動車関連など企業向けの技術を強化する姿勢を鮮明にしています。
6日、アメリカのラスベガスで開幕した「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー」は、世界の3500を超える企業が参加し、最新の製品や技術を披露しています。
今回、日本メーカーの間では、新興国市場などでの価格競争が一定程度、避けられるため、安定した収益が見込まれるとして、企業向けの分野を強化する姿勢が鮮明になっています。
このうち「パナソニック」は、従来、全体の20%程度だった企業向けの展示スペースを半分以上に拡大し、LEDの光を高速データ通信に活用し、公共施設などでスマートフォンをかざすと情報が読み取れる仕組みや、ショーウインドーをディスプレーにして、映像を映し出す新しい技術などを出展しています。
パナソニックの津賀一宏社長は「このイベントには世界中の企業の開発担当者が訪れるので、技術力をアピールして存在感を出していきたい」と話していました。
また「シャープ」も、今回初めて企業向けの技術を紹介するコーナーを設け、柱などに設置できる曲がるディスプレーや、自動車向けの暗視カメラなどを紹介しています。
さらに「東芝」も、テレビなどの出展を減らして、医療機器や自動車向けのリチウムイオン電池などの展示を増やしました。
世界市場で厳しい競争が続くなかで、消費者向けの家電部門を縮小している日本メーカーにとって、企業向けの分野で優位を保って新たな市場を開拓できるかが大きな課題となっています。