仏連続テロ:「襲撃兄弟に資金提供」クリバリ容疑者映像
毎日新聞 2015年01月11日 23時14分(最終更新 01月12日 01時57分)
パリ東部のスーパー立てこもり事件で射殺されたクリバリ容疑者が、イスラム教徒に新たなテロの決行を呼びかける内容のビデオ映像が11日、インターネット上に公開されたことが分かった。仏ルモンド紙(電子版)が伝えた。
報道によると、映像は室内に座ったクリバリ容疑者が質問に答える形式。自らをイスラム国のメンバーだと明かし「預言者が繰り返し侮辱されているときに兄弟よ、何をする?」「戦闘がある時に兄弟よ、何をする?」と問いかけ、自分に続くよう訴えている。
週刊紙襲撃事件で犯行声明を出した「アラビア半島のアルカイダ」(AQAP)とイスラム国は敵対関係にあり、こうした組織が今回の一連の事件に果たした役割については不明な部分が多い。
また、8日に起きた女性警察官射殺事件を自らの犯行だと明かし、週刊紙襲撃事件のサイド・クアシ容疑者(34)とシェリフ・クアシ容疑者(32)の兄弟に武器購入の資金数千ユーロ(数十万円)を提供したと語った。
映像はクリバリ容疑者の元弁護士が本人と確認。映像は女性警察官射殺事件と9日のスーパー立てこもり事件の間に撮影されたとみられる。
検察当局によると、一連の事件現場ではM82ロケットランチャーや自動小銃など大量の武器が見つかっており、捜査当局が入手経路の特定を急いでいる。