仏連続テロ:クリバリ容疑者 試し撃ちで男性大けがの疑い

毎日新聞 2015年01月12日 21時24分(最終更新 01月12日 22時05分)

 【ブリュッセル斎藤義彦】仏週刊紙襲撃テロ事件に関連しユダヤ人向けスーパー立てこもり事件を起こしたアメディ・クリバリ容疑者(32)が、立てこもり事件の2日前の7日、パリ南郊で、ジョギング中の男性(32)を試し撃ちし、大けがをさせた疑いが強まっている。7日の週刊紙襲撃事件に「同調」しようとしたクリバリ容疑者が、襲撃事件と同じ日に銃撃した可能性が高い。

 仏メディアによると、週刊紙襲撃事件が発生した7日の午後8時半ごろ、パリ南郊のフォントネオローズをジョギング中の男性が数発の銃弾を足と背中に受けて重体となった。銃撃はソ連製の拳銃トカレフを使ったとみられる。

 立てこもり事件では、2丁の自動小銃、1丁の拳銃、ナイフが武器として使われた。当局は鑑定を進め、拳銃がジョギング事件でも使われたと断定した。

 ジョギング事件の現場は8日にクリバリ容疑者が女性警官を射殺したパリ南郊モンルージュの南西わずか5キロで、容疑者は近くに住んでいた。

 一方、AP通信によると、トルコのチャブシオール外相は12日、クリバリ容疑者の内縁の妻で、仏当局が手配中のアヤト・ブメディエンヌ容疑者(26)がトルコを経由して8日に隣国のシリア入りしたと明らかにした。一連の事件が発生する前にフランスを離れ、2日にスペインのマドリードから空路でトルコに入国したことが既に判明している。

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