こんにちは!フリーでニュース制作をやっている、渡辺龍太です。
本を作る仕事もしているので、出版社の人と話したり、本屋にもよく行きます。そうすると、ビジネス本の中で「マッキンゼー」という言葉が頻繁に目に入ります。そして、「そういう本を描く人や、読みたいと興味を持つ人って・・・」と、やや閉口してしまいます。
何故なら、マッキンゼー本の多くは、内容だけでなく本を書いている人自体が、あまりにも薄っぺらい人に見えるからです。タイトルを具体に見てみましょう。
日本人、外国人問わず、マッキンゼーOBの人が書いている本が多いようです。まず、前に働いていた職場のノウハウを垂れ流して書籍化するだけって、ぜんぜん著者が魅力的に思えないんです。「わざわざ本を書いているんだから、お前にオリジナリティーってのは無いのか?」って感じです。
例えば、同じビジネスノウハウ本でも、次にあげるのは、この著者にしか書けない理由が分かるんです。
この2種類本の違いに何があるかといえば、雇われ人が書いたのか、創業者が書いたのかとか、そういう表面的な事でありません。
本を描く動機として、「本当に伝えたい事が読者に対して有るのか無いのか」に大きな違いがあると思うのです。
稲盛さんも、柳井さんも、出版理由に色々な目的が隠れているのかもしれませんが、少なくとも読者に伝えたいメッセージは絶対あると思います。一方で、マッキンゼー本の著者の多くは、何か別の商品を売りたいとか、著者の知名度を上げたいというのが先にある様に見えてしまいます。
マッキンゼー本の多くは、そのマッキンゼー出身者がお得意の、「マーケティング手段」として、出版を考えたに過ぎないのでしょう。その結果、マッキンゼーでの経験を書いたら読者が付くからと、そういう本を書くと決めただけの様に私には見えます。そういう本に、強烈なメッセージや情熱があるはずがありません。
というわけで、せっかくお金を払って読書をするのであれば、少なくとも著者が情熱を持って書いた本を読むのが良いのではないでしょうか。
私は本の制作の仕事の経験を通じて、次の5つに当てはまる様な本は時間の無駄になる可能性があるので警戒するようにしています。
1、著者のプロフで肩書きやたら多かったり、学歴に関する文が異常に長めに書かれている本
2、読者特典としてネットで何かが貰えるという様なアドレス収集を入り口に、本が別の商品の宣伝媒体として機能しているっぽい本
3、字が大きくて、異常に簡単に読めそう本
4、「エリート」とか、「一億円」とか、情報商材っぽい言葉が並んでいる本
5、タイトルに有名人や有名企業が入った仕事術的な雰囲気の本
(創業者が著者だったり、企業分析などの場合は問題無し)
人には感性があるのでなんとも言えませんが、私と感性の近いと思う人は、参考にしてみてください。